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小説置き場  通常は3の倍数日に更新します   取り扱い:リリカルなのは二次SS
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今回は戦闘も無く
比較的まったりなお話です







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「温泉?」

翠屋の手伝いを終えて家に戻ったボクらは 週末の旅行の話で盛り上がっていた。
ユーノも最近はお店のマスコットキャラとしてレジカウンターに鎮座してて
今日のお話はお店で聞いている。

「そう 温泉。 ユーノには馴染みないかもしれないね。
ミッドには公衆浴場あるけどただのお湯なんだよね」
「火山とかで自然に温められた身体にいい成分がいっぱい入ってるお湯が
自然と湧き出してるのが温泉なんだよ。
来週の旅行先も ちょっと有名な温泉宿なんだって」
「そ、そうなんだ・・・」

ユーノはあまりお風呂は好きじゃない。
というのも毎晩二人でお風呂入るとき なの姉さんが掴み上げて連れてくるから。
本人の意思希望なんてこれっぽっちもないよね(苦笑
ボクはスクライアにいたときも二人で入ってたし 今は女の子だからいいんだけど
ユーノは今このときもれっきとした男の子なんだよ? なの姉さん忘れてないよね・・・














そして また何も収穫がないまま週末になっちゃいました。
魔法の練習始めたから 捜索時間を少し削ったのもあるけど。


2泊3日の今回の旅行 いつもは高町家の家族旅行なんだけど
今日は高町家のみんなに アリちゃん・すずちゃんと
先週お世話になった月村家の皆さんもご一緒なのです。



「なのは もしかしてまたあの子のこと考えてる?」
「ふぇ? あ、うん・・・」
「もう 旅行中くらい忘れなさいよ。 ゆっくりできないわよ」
「ご、ごめん」
さっきからなの姉さん アリちゃんに指摘されまくってますw
あの子とは 言うまでも無くフェイトだよね。
大丈夫だよ気になるんだったら今夜会えるから。 なんて言えないか・・・

「なのはも旅行中は 魔法のことも ジュエルシードのことも忘れて
少しは小学生らしく楽しみなさいよ」
「そうだね さすがにこんな遠くにまでジュエルシードは飛んでこないだろうし」
みゆ姉さんに ユーノの指摘もあわさって なの姉さんも観念したみたい。
でも 残念ながらあるんだよジュエルシード どうしよう・・・






3日間お世話になる旅館に到着
大人たちは荷物を降ろし ボクら子供たちは旅館の前にいた鯉に首ったけ。



温泉宿に来たとなれば さっそく温泉に突撃だー♪

『そしてやっぱりユーノもこっちなのね』
『ぼ、僕は士朗さんたちのほうに行きたかったんだけど・・・』
『えー いいじゃない一緒に入ろうよ』
しっかりなの姉さんに拉致されてきたらしいです 苦労が絶えないね君。
他のお客さんもいるからさすがに念話を使ってます。





「うわぁー」
「すっごーい」
広い湯船にキレイな景色 さすが有名どころ、最高だね。


お風呂とくれば お背中流しあいっこターイム
すずちゃんは忍さん なの姉さんはみゆ姉さんと姉妹でペアに
ボクはアリちゃんとペアになりました ユーノがおまけでついてきます ご愁傷様

「そういえば アリちゃんの両親は来ないの?」
「うち? うちはお父さんもお母さんも忙しいから
なかなか家族揃うってことが無いのよね。
今日も二人して大事な商談と経営会議があるからって」
「・・・そっか ごめん、嫌なこと言わせちゃって」
「いいわよ 気にしてないから 皆もいるし」
そういわれればアリちゃんの両親って 原作でも全然出てこなかったっけ。
ちょっと反省・・・





お風呂上りの浴衣姿で 温泉宿の通路(みち)を行く
おおっ なんか語呂いい一句が出来た♪
そんな上機嫌のボクを含む4人で木の廊下を歩いている。
ユーノは今週もクタバってます 災難だねぇ・・・



「ハァ~イ おチビちゃんたち」
不意に声をかけられる 見ればオレンジ色の髪をしたいい体形のお姉さん。
あーそういやこんなんあったねぇ。

「君かね うちの子をアレしてくれちゃってるのは。
あんま賢そうにも強そうにも見えない ただのガキんちょにみえるんだけどねぇ」
嫌な口調 とりあえずなの姉さんを庇っとこっか。


と思ったら アリちゃんに先越された。
「どちら様ですかっ いきなりで失礼でしょうに。
なのは、知り合い?」
「ううん 知らない」
「この子はあなたのこと知らないそうですけどっ」
アリちゃん カッコイイ

「あらー人違いだったかな? 知ってる子によく似てたからさ ごめんごめん アハハ」
おちゃめに笑うお姉さんに唖然の3人
こうなることをしってた僕は様子見。



「肩の子 かわいいねぇ よーしよしよし」
ム○ゴロウみたいだなあんたw
さて そろそろかな。

『今のとこr「今のところは挨拶だけ」けに!?』
念話で言おうとしてたことを 先に声に出してやる。 驚いただろ。
「・・・って 言おうとしたんでしょ お姉さん」
「そうなの?」
「・・・アンタ 何者だい」

まわりを見渡す よし、ボクら以外誰もいないね。
「隠さなくてもいいよ。 ここにいる皆、魔法の存在知ってるから」
「えっ ありすちゃん、この人も魔法使い?」
「違ーう 人じゃない。 でしょう? アルフさん



名前を出すとさらに警戒した素振りをみせるお姉さん いやもうアルフさんでいっか。
「クッ、管理局か!?」
「それも違ーう ボクはただの一般市民 ちょっと魔法が扱えるだけのね。
ここにいるのも皆そう。 管理局は関与してないよ 今のところはね」

「只者じゃないね あんた、一体・・・」
「言ったでしょう 一般市民。 ボクとしては争えずにすめば万々歳なんだけどね。
どうせ "子供はいい子にしてないとガブッとやる" とでも言いたかったんでしょ。
ならボクは "いい子にしてご主人様に撫でてもらってれば危害は加えない" とでも
言っておいてあげるよ」
うーん 我ながら黒い発言。


おっと 本当にただの一般市民が風呂から出てきた。
廊下で話しこむのは得策じゃないかな?
「こんなところで長話もなんだから もうそろそろいいですか? アルフさん」
「・・・そうだねぇ」
そう言って温泉へ向かうアルフさん。 気晴らしだって。
「ああ、そうだ アルフさん」
「何さ」
「君のご主人様に "例の件 いい返事をお待ちしてます" って伝えといて」
「? ああ」














「なーによアレ 気分悪ーい」
「まあまあ 公共の旅館だもの いろんな人がいるよ」
あのあと何もする気が起こらず 部屋に戻ってきたんだけど
特にアリちゃんのご機嫌がすこぶる悪い。

「ありすちゃん さっきの人に人じゃないって言ってたよね」
「あーうん 言った」
「それはそれで失礼なんじゃ・・・」
「そうでもないよ 事実だからね。
ユーノ、ミッドの学校で習ったやつで【使い魔】って覚えてる?」
「うん もちろん覚えてるよ。
瀕死または死亡直後の動物に人造の魂を憑かせて作られた魔法生命体で
主の魔力で生きるかわりに主のために尽くそうとする性質を持っている。
人間を使い魔にすることはできない。
通常は契約で縛られていて 契約を破棄または満了すれば消滅する。
魔力供給がなくなっても消えるから 主が魔力リンクを切ったり死亡した場合も同様」

「そう。 ボクのグラムのロジックBも使い魔システムから考案してるから
グラムをアリちゃんに渡しても魔力供給でプロテクションは発動し続けたんだ。
さておき さっきのアルフさんも使い魔なんだよ。 主は先週の黒いバリアジャケットの子」
「フェイトちゃんが・・・」
「例の件は 勝負の申し込みのことだったんだね」

たぶん ボクらの様子を見に来たってところだろう。
それにこの付近にあるジュエルシードの捜索かな。







「1つ 聞いていい?」
「いいよ 何?」
「アンタはなんでそんなことまで知ってるのかよ」
あ、まずったかな? ちょっと喋りすぎたかもしれない。
使い魔もひと目でわかるようなもんじゃないし 主まで言い切っちゃったし・・・



「それ、僕も知りたいかな」
ユーノ お前もか

「ありすが一緒だと 何故かピンポイントにジュエルシードが見つかるんだ。
この前の高校も すずかちゃんの家も きっと、あの大木事件も」
大木は本当にエリアサーチで探し出したんだけど
確かに高校と月村邸はヤバかったかなぁ・・・

「うーん・・・」
「どうなのよ ハッキリしなさい」
「・・・海より深く山より高くて 突拍子もない話になるけど 聞く気ある?」
「それは わたしにも言ってないこと?」
「なの姉さんにも言ってない というか誰にも話したこと無い」
「それなら わたしは聞きたいかな。
ありすが隠したいならそれでも構わないけれど 話してくれるなら」
「僕もなのはに賛成」
「あ、わたしも・・・」
「当然 あたしもよ」

「・・・分かった そのかわり他の人には内緒にしておいてね。 それだけ約束」
ボクの出した条件に 全員が首を縦に振る。
それを確認し ボクはボクの素性を全部明かすことにした。
この人たちなら いや、この人たちだからこそ 信じられる。 そう思ったから。



「・・・これで ボクのお話は終わり」
出せるものは 搾り出した。
元の世界のこと そこでのこの世界の扱い 転生してから今までのことなど。
この世界の未来にかかわるところは省いたけど どうなるか知ってることは話したし
今はまだ推測でしかないけれど この身体のことも打ち明けた。

「確かに 突拍子ないわね」
「信じるかどうかは任せるけど せっかく明かしたんだからボクは信じて欲しいな」
「わたしは 信じるよ」
「当然じゃない」
「僕もだ」
「わたしも」
「・・・ありがとう」












「今まで黙ってて ごめんねユーノ」
「いいよ アリスが言いたくなかった気もわかるから。
元男の子っていうのはビックリしたけど」
「向こうにいた頃は二人でお風呂入ってたじゃない 今更だよ」


ボクとユーノは 旅館の近くにある小川に来ていた。
なの姉さんたちは売店へ向かったので ここには二人きり。

海鳴に飛ばされて でなの姉さんと暮らして2年、
スクライアでのユーノとのつきあいはその倍 4年を数える。
その間ずっと黙ってたことをさっき打ち明けた。
重荷を下ろして すっきりした気がする。



『ユーノくーん』
あれ、なの姉さんの念話。
『どうしたの? もしかしてさっきの人が何か・・・』
『違うの 売店で面白いものを見つけたの。 ユーノ君にも見てもらおうと思って』
「・・・行ってきなよ」
「アリス いいの?」
「なの姉さんを待たせちゃ駄目だよ。 ボクは平気だから」
「わかった。 それじゃ行くね」
「あとでボクもそっち行くからね」

ユーノが旅館に入っていくのを確認する。
さて 行こうか。 確かこの近くにジュエルシードがあるはず・・・




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あとがき



このタイミングでカミングアウト ちょっと早かったかな?
とりあえずこれで正体知ってるのは ユーノ君に仲良し4人組ということになります。


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