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小説置き場  通常は3の倍数日に更新します   取り扱い:リリカルなのは二次SS
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3話でまったりだったぶん
4話はバトルモードでお送りします。






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夜の帳も落ちて 山の中の温泉宿は同じ海鳴市でもすごく静か。





あのあと無事に発見した シリアル17のジュエルシード、
今はグラムの中に確保してある。 完全封印できないのがちょっと怖い。
今頃フェイトさんとアルフさんはジュエルシードが残した残存魔力に踊らされて
小川の付近を必死に捜索してるだろう。


「(対峙しといたほうがいいのかなぁ)」
原作ではなの姉さんとフェイトさんの2回戦が行われる。
でもジュエルシードが無い今 なの姉さんが気配を察知して小川に向かうこと自体も無い。
ならば ボクが相手にいくほか無いでしょう。

そっと身を起こす。
アリちゃんとすずちゃんはぐっすり いい夢見てるのかな?
アリちゃんにしっかり握られたユーノは苦しそう 夢の中まで持ち越してそうな顔してる。
なの姉さんは・・・ うーん なんだこの顔?
夢の中って感じはしないなぁ 寝てるフリしてない?
とりあえず本人は寝てるように見せかけてるのかもしれないので 放置。


となりで飲んでる大人たちにも見つからないようにしないとね。
『グラム なるべく音も光も出さないようにジャケットだけ展開して。
起動は旅館を出てから 今は待機状態のままで』
『( イエス マイスター バリアジャケット展開 )』
少しだけ光を発して 浴衣姿から聖騎士の姿へ変身する。
気づかれてないことを確認し ふすまをあけた。 いい月が出てる。
「(ごめんね ユーノ なの姉さん)」
そう念じながら ふすまを閉めた。






<なのはside>


ふすまが閉まって 月の光が遮られた。
もう、いいかな・・・



『ユーノ君 起きてる?』
『うん はぁ、苦しかった』

アリサちゃんの手から抜け出したユーノ君が わたしのほうに駆けてくる。
うなされてたみたいだけど 大丈夫だったのかな・・・

『アリス 出ていったね。 僕たちには何も言わないで』
『うん。 ユーノ君、ありすがわたしたちに内緒で出て行く理由、心当たりある?』
『うーん やっぱり昼間の アルフって人じゃないかな。
あの人が本当に先週の、フェイトって子の使い魔だとしたら
主であるフェイトも近くに着てる可能性が高いし』
『フェイトちゃんが着てるってことはジュエルシードも・・・』
『たぶん ある。 アリスは知ってるんだ。
きっと今出ていったのも その関係だと思う。 なのは どうする?』
『考えるまでもないよ。 ユーノ君 追いかけよう』

いそいそと着替える。
二人を起こさないように 隣の部屋にいるお父さんたちに気づかれないように・・・








<フェイトside>



「おかしいな 確かにこのあたりに魔力が溜まってるのに・・・」

昼間に見つけた気配と高濃度の魔力反応、
魔力文化ゼロのこの世界で これだけの魔力が自然発生するわけがない。
ここにあったんだ ジュエルシード でも、どこに?

「フェイト、川に落ちちゃったんじゃないのかい?」
「流れが比較的穏やかで そんなに深い川じゃない。
落ちたとしても川底に引っかかって 水流越しに見えるはずだよ」
「だとしたら 昼間の連中が持ってっちゃったのかな・・・」

近くにあった施設(温泉っていうらしい)にアルフが先行して入手した情報だと
このまえ戦った白い子と青い子がいるらしい。
確かに彼女たちが先に見つけて もう封印されてる可能性もある。

「・・・仕方ない 帰ろう。 次を探さないと」
「!? フェイト、何かがこっちに来るよ。 温泉の方角からだ」
「えっ?」

アルフの警告に 温泉施設のほうを向くと
茂みの間を通る道 あの青い子がこっちに向かってきていた。






<ありすside>



「こんばんわ 1週間ぶりだね。
そっちのお姉さんとは 半日ぶりかな」
やっぱり二人揃って ここにいたか。


「・・・貴方がなんのヒントも無しにここに来るということは
ここにあったジュエルシードを持っていったのは 貴方ね」
「ご名答 ボクがもってる。 先を越しちゃってごめんね」
「いいよ 貴方を倒して奪うだけだから」
いつの間にか鎌に切り替えたバルディッシュを空中で振り下ろしてくる。
直前にグラム起動させておいて正解だったね。

ガキンと まるで先週のリプレイのような形で交差する。
でも今日はアルフさんがいる。 先週のようにはいかない。
正面からフェイトさん 側面からアルフさんに攻撃される。
ボク多対一は得意じゃないんだけど・・・




「「ありすー!!」」
・・・やっぱり寝たフリだったか。 なの姉さんにユーノだ。

「チッ 増援か」
「なになに どんな状況?」
「うーん ちょっとした強盗 かな」
「・・・そうかもね。 アルフ、そっちの子 お願い」







というわけで何故かボク対フェイトさん アルフさん対なの姉さん&ユーノという
変な図式ができちゃいました。

「ボクがメインと思ってくれてるのは 嬉しいのか悲しいのか・・・」
「どっちでもいい。 貴方達はジュエルシードを集めている。
そしてわたしたちも同じものを集めている。 だからわたしとあなたは敵同士」
「ねえ そういうのはもうちょっと話し合ってから決めない?」
「話し合うだけじゃ 言葉だけじゃきっと何も変わらない。
この前の決着をつけよう。 お互いが持ってるジュエルシードを賭けて」



早くも決着をつけるとか言われてしまいました。
フェイトさん 近接のほかにフォトンランサー撃ってくるから
ミドルレンジもけっこう強いんだよなぁ・・・

『グラム、適当に射撃任せていい? フォトンバレットでいいから』
『( 高機動型の彼女に当たりますでしょうか? )』
『それはそれで囮になる。 それに避けるにはその場から動かないとならないし。
念のためマルチ起動させて いつでも割り込めるようにしておいて』
『( それでは乱射モードで発射します 魔力ダメージに設定
マルチタスクプログラム起動 空きメモリ設定 52番まで待機します )』



ボクが剣を振るう間 グラムの判断でフォトンバレットが射出される。
不規則な発射でフェイトさんの攻撃タイミングをズラす効果を期待したんだけど
うまいこと働いてくれてるね。 フォトンランサーがあまり飛んでこなくなった。
向こうが慣れるまでに決着つけないと・・・

「せいやっ!」
何度目かのガキン音が小川沿いに響く。
さすがに戦闘慣れしてるね。 ボクの攻撃ほとんど防がれちゃってる。


『 アークセイバー 』
「てえいっ」
「なんのっ」
『 レイスラスター 』

金の回転魔力刃と 青紫の魔力衝撃波がぶつかり合う。
アークセイバーの落とし忘れは あとで命取りになるからね。


『 フォトンランサー フルオートファイア 』
ゲッ 数飛んでくるアレかっ
「避けるのは厳しい・・・ 受け止める!?」
『 サークルプロテクション 』
ユーノ直伝の防御魔法 これで全部受けきってやろうじゃない。









<なのはside>



わたしとユーノ君は アルフさんの攻撃から逃げながら
隙をみつけてバスターで迎撃していく作戦をとっていた。

『 ディバインバスター 』
ズドーンという音も 何度目だろう?


「クッ こしゃくな・・・」
「使い魔を作れるほどの魔道師が なんでこんな世界に来ている。
それにジュエルシードについて何を知っているんだ」
「その問いに答える理由が見当たらないねっ」

アルフさんじゃ話し合う暇もないよぉ・・・






<ありすside>


フォトンランサーは 全部受けきった。
でもズカズカ打たれたせいで視界が・・・ まさかこれが狙い!?
「グラム、ランサーモードに切替 急いで!!」
『 Lance Mode Drive Ignition 』

視界が晴れる と同時に見えたのはスマッシャー発射態勢のフェイトさん。
砲撃勝負かぁ、あんま得意じゃないんだよ。 ここだけなの姉さんにやらせたいなぁ・・・



『 サンダースマッシャー 』
「ファイア!!」
『 ディンスレイフ ブレイズ 』
「ファイエル!!」
ドカーンと物騒な音をたて 2本の砲撃がぶつかり合う。

「この程度じゃ終わらないよねっ」
『 もちろんです 出力アップ メモリ32番まで並列処理 』
グラムのサポートで ブレイズの出力がさらに上がり
スマッシャーを押し返していく。

フェイトさんに着弾した。
いや、フェイトさんの居た場所か。 着弾したと見せかけて・・・
『 サイススラッシュ 』
来たっ 上空!!
『 レイディルブレイド 』
「食らって たまるかーっ」







場が 凍る。

バルディッシュの魔力刃がボクの喉元に届く前に
グラムの魔力刃が真正面からフェイトさんの腹先に向けられていた。


「チェックメイト だよ」
「そう・・・ みたいだね・・・」
『 残念です 』
バルディッシュから 先週もっていかれたシリアル14が排出された。

「ごめんねバルディッシュ わたしの力不足で・・・」
『 いいえ 私の援護不足です。 サーが気を落とすことではありません 』
「フェイトさん想いのデバイスなんですね その子」
「うん 大切だった人が作ってくれた わたしの大切なパートナー」





お互い刃を下ろし 地上へ降り立った。

「・・・フェイトさんに聞きたいことがあるんですが いいですか?」
「うん。 わたしは負けた身、わたしでわかる範囲でなら」
「ボクは フェイトさんのことをもっと知っておきたいんです。
それに フェイトさんたちが何故ジュエルシードを集めてるか
ジュエルシードについてどこまで知ってるかあたりを聞かせてください。
正直に話してくれたら さっきのジュエルシードはお返しします」
「それはもう 貴方のものだよ」
「だからです。 先週の決着はつきました。
だから今度は 情報の報酬ということでどうでしょう」
「・・・分かった」





「名前は、もういいよね。 生まれはミッド南部、アルトセイム。
母さんと姉さんとアルフの4人家族 アルフとは2年前に契約を結んだの」
意外と素直に話しはじめてくれた。
純情で素直なのは天然記念物クラスとはよく言ったものだよ。


・・・って

「姉?」
「うん。 わたし、双子の妹なの。
姉さんはアリシア 母さんはプレシアっていう名前」

ナ、ナンダッテー!?
生きたアリシアと顔合わせてるのアナタ!!
アリシアが死んでそれを生き返らせる研究で生まれたんじゃないの??


「今、アリシア姉さんが命に関わる病気で 母さんはそれを治療するために研究してる。
でも 今の技術じゃ難しいっていってた。
ジュエルシードはその研究に必要だからって 母さんに言われて集めてるの。
だからジュエルシードのことについては わたしはあまり知らないんだ」

ああ 大筋は原作どおりなのね。
違うのはアリシアが死亡でなく死亡寸前なことくらいかな。
ジュエルシードの使い道はフェイトさんも知らないみたいだけど
おおかたアルハザードにいけば治療法も見つかるとか思ってるんじゃないの?






「わたしが言えることは これくらい」
「そっか。 それじゃこれ 約束のものね」
「いいの? こんな話だけで」
「うん ジュエルシード1個分くらいの話は聞けたから」
1個で十分すぎるほどの情報だったよ。



こっちの戦闘が止まってるのに気づいてか
なの姉さんやユーノ、アルフさんが駆け寄ってきた。

「アルフ、帰ろう」
「えっ もういいのかい? ジュエルシードは・・・」
「うん 今日はもういいの」
「ねえ、こっちは何があったの」
「まぁ いろいろとだよ」

「・・・名前、聞いて無かったね」
「うん?」
「貴方たちの名前。 わたしも "青い子" "白い子" は無いだろうし」
「ああ、そうだよね。 ボクはありす・S・高町 ありすでオッケー」
「高町なのはだよ わたしもなのはで」
「・・・ユーノ・スクライア」
「アリスになのは それにユーノか。
覚えておく。 次はわたしが勝つからね」




フェイトさんとアルフさんは 闇に消えていった。
何度も言うけど "アリス" じゃなくて "ありす" なんだけどなぁ・・・

「えっと ありす、こっち一体何があったの?」
「・・・いろいろと」

物語の歯車が盛大に狂い始めている。
ボクがここにいるせいかもしれない。 この先、どうなっていくんだろう・・・



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あとがき



前作と違って主人公が主人公っぽい動きをしてますね。
代わりになのはちゃんが脇役に転落してるけど・・・

ほどほどに戦闘してもらわないとですね。
あんまり目立つと今度シグナムの立ち回りに苦労するだろうし


再び登場 アリシアフラグ
前作とは大きく違う形ですが これも小説開始当時からあった構想の1つ。


ジュエルシードのシリアルは 今回もグリフォンさんの記事から。
原作1期6話は よーく見ると14じゃなく19だと思うので
月村邸の子ぬこに14を使用することにしました。
なおフェイトの発言も6話の修正バージョンがあるらしいです。
同記事より小川にあったジュエルシードも18にしてます。


原作だと次の話にいけばもう数日経ってますが
当小説ではもう少しお付き合いしていただきましょうかと・・・

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