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小説置き場  通常は3の倍数日に更新します   取り扱い:リリカルなのは二次SS
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3話です。
今回も本局のが部隊です。











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<66年 8月 6日 13:00 本局技術部>




なの姉さんやフェイトたちが地位と声明を得て有名になっていくなか
4年生になってから地味ぃーな日々を送っているボク。
(海鳴で用事が無いと大抵技術部に来てるから)






夏休みも後半戦突入
宿題は早々に終わらせて 局の講習もさっさと終わらせてある。
ぶっちゃけはやく目の前の子(シュベルト)も終わらせたい・・・
こう見えて遊びたい年頃です。

なの姉さん? 今頃だと苗字が晴れて.F.Tになったフェイトと一緒に
アリちゃんすずちゃんに手伝ってもらいながら高町家で宿題相手に格闘してます。
あいかわらず文系の教科で苦しんでるんですよ ダメコンビですね。
特にフェイトはあれで将来執務官勤まるのでしょうかね?

はやちゃんはというと 足もだいぶん良くなって
先日 特別捜査官として正式にお仕事を始めたのでした。
仕事の関係もあるのでシュベルトをはよ形にしてくれ という身もフタも無い発言は
今でも耳に残っています。



「で、完成したのがこれ?」
「試運転してもらってなんともなければ完成 ですけどね」
マリーさんが指してるのは最新バージョンのシュベルト。
バージョンはとうとう15を数えました。 スクラップ行きになった杖も二桁に・・・
「今度はうまくいくといいね」
「今度こそ です・・・」
もうね ずっと作ってたから設計図が頭にしっかり入っちゃったよ。


はやちゃんの都合がつかないので試運転は後日。
今日は久々にユーノの顔でも見に行こうかなぁ・・・

「マリーさんはこれからまた試作機の調整ですか?」
「うーん 調整だけ正解かな」
「は?」











「こんにちわー」


元気な声とドアが開く音が一緒に聞こえる。
「こらっ 入るときは『失礼します』からでしょう」
「あーそっか ごめんなさい・・・」
「いいのよ私は別に。 いらっしゃい」

・・・なるほど 確かに調整は正解だね。
「アリスちゃんは二人とは初めてよね?」
「あ、うん 初めてですね」
「こちらミッドの陸士108部隊のゲンヤ・ナカジマ二等陸尉の娘さんたちで・・・」
「わたし スバル・ナカジマ」
「ギンガ・ナカジマです」
「"ちょっとした事情" で私がたまに面倒を見てあげてるの」
「そうなんですか。 ありす・スクライア・高町です よろしく」


ナカジマ姉妹と初対面 予想してたよりはるかに早い出会いでした。
そういえば保護されたのってPT事件より前だったっけね。
ちょっとした事情ってのもボクは知ってるんだけど 向こうがそれを知らないから
機密部位を隠すような感じの紹介でした。
マリーさんと働いてたら そのうちこの子たちの世話もやらされるんだろうか?

スバル6歳 ギンガ8歳
まだまだ小さい魔道師の卵 たしかクイントさんはまだご存命。
今はまだ遊び盛りの普通の子って感じだよね。
10歳遊び盛りのボクが言うセリフじゃない? ですよねー ボクもそう思います。















<同日 18:30 無限書庫前>




「いやぁ助かったよアリス」
「役に立ったのはいいけど あれはないでしょう・・・」



あのあとそのまま無限書庫に来たボクは
あまりの資料請求の山に声が出なかった。


情報処理部 無限書庫課
今年発足したこの部署は 管理局のどこを見渡してもこれ以上ないくらい忙しい。
情報は時として科学兵器以上の成果を出してくれる。
どの部署もそれはわかってるらしく 数十分に1つは資料請求が舞い込んでくる。
対してこの課に所属する人数が圧倒的に足りないのだ。

切り札であるユーノは 主にクロノからの資料請求に振り回されている。
1度に4,5種はあたりまえに請求してくるのだから当然だよ。



「ユーノ休まないとそのうち倒れるよ」
「同僚からも同じ事を言われるよ でも僕が抜けるわけにはいかないから・・・」
「そして君が過労で倒れたら無限書庫は総崩れと なんというイタチ、いやフェレットごっこ」
「レティ提督にも増員お願いしてるんだけど 管理局全体が慢性的な人材不足だからね」
人事部でもすぐには対応してくれないか。 そうだよねぇ・・・
過労で倒れたら とりあえずクロノに慰謝料請求したろ。 あれは目に見えて請求多すぎ。






無限書庫課では残業が通常業務と化してる。
そんななかユーノは 何か急務が無い限り普通に終了時刻で切り上げられる。
倒れたら困る(総崩れ)のでと他の司書さんにせがまれるらしい。 すごい待遇だ。
ということで終業時刻(18時)で切り上げて これから帰るところ。

「ユーノこれから暇?」
「暇、といえば暇かなぁ」
「久々にうちに来る? なの姉さん大喜びだよ」
「そうだね 海鳴も最近行ってないし それもいいかも」
ユーノ拉致成功 ちなみにマジでなの姉さんが喜びます。




「あれ? あの子は・・・」
そう言ってユーノが指す方向には
情報処理部の制服を着た局員の中に ぽつんとうずくまる私服の女の子。
しかもあの姿 数時間前に見たよ。


「君、こんなところでどうしたんだい?」
「ぐすっ うぅ・・・」

女の子は泣いていた。
こんな場所(一般人は普通入って来れない)でこの姿ということは
「・・・迷子でしょう」
「・・・迷子だね」



「ふぇ あ、ありすしゃぁん うわーん」
ボクの顔見て抱きついてきた。
制服が涙漬け ボク涙目 いや今はこの子が涙目なんだけど。
まわりと違う服(陸士の制服)を着て 知ってる顔とくれば
寂しかった気が後押ししてこうなるんだろう。
「アリス、知ってる子?」
「知ってるというか 昼間に知った子かなぁ スバルちゃんだよね」
だきついたまま頭をこくこくと振るスバル。

というかなんでここに居るんだろう?
検査で技術部に来ていたのは知ってたけど
技術部と情報処理部じゃかなりの距離が離れてるんだよね。

「お姉さんと一緒にいたよね お姉さんは?」
「わかんない・・・」
「マリーさんは?」
「わかんない・・・」
「お父さんは?」
「・・・」
「うん ゴメンゴメン わからないよね」
わかってりゃここには来ないか。



「アリス、どうする? 人事部までいって迷子で預けようか?」
「いや、連絡先は知ってる。 ちょっと遠いけど」
スバルは通信端末もデバイスも持っていない。
ギンガは端末くらい持ってるかもしれないけど アドレスがわからない。
マリーさんには連絡がつかなかった となると・・・

グラムを介して通信センターに接続。
『..... 時空管理局通信センターです。 まずお名前と所属部署をどうぞ』
「武装隊第4陸士訓練校 ありす・S・高町 通信交換をお願いします。
ミッドチルダ地上本部 陸士108部隊 ゲンヤ・ナカジマ二等陸尉まで」
『108部隊のゲンヤ二尉ですね 少々お待ちください』


マリーさんに紹介してもらったときに出てきた親父さんの名前を出して
スバルの現状と事情説明する。
向こうでもかなり心配していたらしい。
ギンガもスバルを探しくたびれ 数分前にゲンヤさんに連絡を入れてたという。


一人ではまた迷子になるだろうと ボクが地上本部まで送っていくことになった。
本部で引き取ってくれるという話になったのである。
ギンガとは本局の転送ポート前で合流する。

スバルはユーノの背中の上。
よほど居心地が良かったのか 泣き疲れてすっかり夢の中。
「ごめんね ユーノまで巻き込んで」
「いやぁ気にしないで 僕だけ先に海鳴行っても仕方ないし」
いやそこは大丈夫だと思うんだけど・・・





2人分の転送許可を貰い(ナカジマ姉妹は元々帰るのに許可を貰っている)
転送ポートでミッドチルダにやってきました。
普段自力で飛んでくるので斬新です。
(ボクの場合 転送魔法の常時許可を訓練校の寮の自室限定で貰っている)

本部にはゲンヤさんと クイントさんも居た。
スバルが寝てなかったらお仕置きタイムだったかもしれない。
一瞬"ナカジマ式オハナシ"とか頭によぎったのは内緒だ。



少しの間だけど そこでナカジマ夫妻と話をすることも出来た。
ボクが戦闘機人のことを知ってるのをたいそう驚かれてた。
というかユーノがこれを知ってるのを ボクが驚いた。
最近の請求資料にあったらしい。
ユーノがいる手前 姉妹が戦闘機人だということは伏せておいた。

これがボクらとナカジマ一家との最初の出会い。
後にかなーりお世話になるんだけど
それを知ってるのはボクだけ。





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あとがき



3期キャラが初登場
技術部に出入りする主人公としては妥当な出会いでしょう。


夫妻が姉妹を預かったのが64年 PT/闇の書事件の1年前
このあとゼスト隊襲撃が1年後の67年
3期コミック版開始と運命の空港火災はさらに先の71年ですので
スバルはまだ"なのはさん"を知りませんし 魔道師に興味も持ってません。

主人公が訓練校に入るのが なのは・フェイトと1年ずれてますが
短期コースの二人 通常コースの主人公ということで仕様です。

こういう時系列関係の資料はNanohaWIKIがすごく便利ですね。



ゲンヤさんは3期本編8年前と言うことで
本編より2ランク下の二尉で部隊隊員ということにしてあります。
隊長になるのはもうすこし先の話という自己設定。



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