小説置き場
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取り扱い:リリカルなのは二次SS
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切りどころに悩んだ結果
いつもより少し長いです
お嬢様ズも活躍するヨ
いつもより少し長いです
お嬢様ズも活躍するヨ
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【SIDE SION】
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普通の小学生だった4人と元フェレットの
アースラ生活9日目
捜索はアースラのスタッフに任せて
見つかったら俺たちが封印しに行く
たまにテスタロッサさんに先越されて取り逃したり・・・
そんな感じで手元と おそらくテスタロッサさんが持ってるジュエルシード
あわせて15個の所在は分かった。
残り6個 この6個だけが 未だに見つからない。
15個目がみつかったのが3日前 この間、センサーには何も引っかかってない。
「こりゃ思ったよりも長くなるかもしれないな」
「そうだね」
口実に使った海外留学は半月ということになってる。
それよりもかかりそうならば 一旦学校に顔を出して再度手続きになるだろう。
俺らはそれでいいかもしれないけど・・・
「ユーノ君は大丈夫なの?
わたしの家に来てからも ひと月くらいになるけど」
「あ、うん 大丈夫。
元々スクライア一族って いろんな世界を放浪しながら遺跡発掘してるから
ちゃんとした理由があれば長く不在でもお咎め無いし」
ジュエルシード捜索はちゃんとした理由になるらしいです。
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日本時間ではもう夜遅く
借りているベッドに身を任せた。
アースラにある部屋を2つ 俺たちにはあてがわれたんだけど
人間の男の子だったと分かったユーノ君と 未だに一緒に寝るなのはさん
もう1つの部屋にお嬢様たち
あぶれた俺は 書類仕事以外普段ほとんど使ってないという
執務官殿の部屋の片隅を間借りしている。
今日はめずらしく その執務官殿も部屋に居た。
「その殿ってのはどうにかならんのか?」
君もサトリなのか?
というわけで本人希望でクロノ君と呼ぶことにするけど
リミティが出した真っ黒な管理局の一角を見てなお
彼は執務官という職に就いている。
曰く 内側から不正を正して『正義を守る』らしい。
今までは執務官という職で満足していたけど
もっと上を目指して 不正に立ち向かう力をつけるんだそうな。
「今日、本局から資料が届いた。 君の体の件だ」
「俺の身体は健康だぜ」
「健康以前の話だろう?
『戦闘機人技術』で強化されているんだから」
「俺の身体は汎用さ スペシャリストには敵わないよ」
リミティのオリジナルたるジェイルさんの研究で
管理世界における『その類』の技術は今まさに飛躍的に進歩してるらしい。
その彼の10年後の頭脳が作った俺の腕足、
汎用とはいえ今の時代の技術に負けるわけがないんだけどね。
「下手をすれば 君自信がロストロギア扱いだよ」
「ロストロギアの定義は【失われた過去の技術】だろう?
未来の技術には適用しないと思うけど」
「それを説明できないだろう?
少なくともアースラクルーは理解してくれてるが」
「ごもっとも」
あの初日の記録会のデータが
アースラの全艦に知れ渡るのに1日とかからなかったんだよなぁ。
理由はなのはさんたち。
管理外世界出身で あのランクの魔導師、
魔導師の本場出身であるクルーの興味もわかるが
一緒に俺のデータも記録してあったようで
2日目に早速 技術部の皆さんのお誘いに遭いました。
あれはエモノを見る目だった・・・
「まぁ今回は 僕らにとっても驚くことばかりだからな。
彼らの行動も分からなくはない」
「あと10年待てば一般化すると思うぜ」
「それでも目のまえに未知の素体があれば 彼らは動くだろう。
科学の世界に踏み込んだ者はそういう宿命なのさ」
「実際動いてるけどな」
言葉にできないあんなとことか こんなとことか見られたんだぜ ちきしょー・・・
「それはさておき ジュエルシードまだ見つからないのか?」
「ああ 残念ながらな。
僕は陸上には無いんじゃないかと思っている」
「・・・海か 近いもんな 可能性はあるか」
「明日からそっちの捜索も始めるよ。
海中となると別の機材が居るんで準備が終わらなくてね」
いっそ海中に魔力ぶちこんだほうが早く見つかるんでね?
と そのとき思った俺が居ました。
んなことして残り6個全部近くにあったら・・・ 考えたくないな。
まさかそれを 実行に移す人間がいるとは
そのとき思ってなかったけど。
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10日目の昼過ぎ
突然鳴ったアラート
俺たちがブリッジに駆けつけてみると
メインのモニターに でかでかと映る荒れた海
6本の竜巻と それに抗うテスタロッサさん。
「なんなの これ・・・」
「もしかしてあれって」
「ああ、ジュエルシードさ。
彼女たちが強制発動させたせいで 活性化してしまっている」
強制発動させた時点でかなり魔力を使ったのか
動きがいつになくぎこちないテスタロッサさん。
アルフさんも映っているが こちらもあまり効果的なサポートができていない。
それだけ竜巻の威力が強いらしい。
「あの、急いで現場に・・・」
「その必要は無いよ」
転送室に走ろうとする少女たちを 執務官が止めた。
「放っておけば自滅する。
こちらから手を出さなくても捕まえられる」
「残酷に見えると思うけど
私達は常に最善を尽くさなければならないの 分かってくれるかしら?」
つまり 弱りきったところで捕まえに行くんですね。
馬鹿野郎が!!
「それのどこが最善なのか 俺には分からないな。
この艦の任務、『ジュエルシードの捜索と回収』だったと思うんだけど
いつから『テスタロッサさんの逮捕』になったんだ?」
「!? そ、それは・・・」
答えられないだろうな。
テスタロッサさんが任務妨害してるのは分かるが
そもそも任務の内容を取り違えてる自分達に気づけなかったなんて。
「そ、それにですね あれ6つともジュエルシードなんですよね
あれがもしそのまま暴走とかしたりして 次元震なんてことになったら・・・」
「ちょっと 海鳴無くなっちゃうんじゃないの」
「規模によっては日本か地球か この世界ごと無くなる可能性だって・・・」
「それでも構わないってのか? 管理局は。
ここが管理外世界だから? 冗談じゃない」
たった1個 ほんのちょっと力出しただけで次元震起こせたんだ。
6個ほど本気出したジュエルシードなら あり得る。
「わたしたちだけでも行こう ユーノ君は転送ポート動かせられる?」
「うん 大丈夫」
「君たち、待つんだ 勝手な真似は・・・」
「クロノ、行かせてあげなさい」
「艦長!!」
「彼女達の言うことも一理あるわ。
自分達の生まれ育った世界ですし。
ただし先程も言ったとおり 私達は最善でなくてはいけない。
管理局として手助けはしませんよ それでもよければ私たちは止めないわ」
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目を開くと そこは空中だった。
すぐに落下速度を落とし 足場を作って着地する。
ふつうに空を飛べない俺は こういう面倒な手順を踏まないと
空中静止することもままならない。
ほかの4人はごく普通に飛べるんだがな (´・ω・`)
「貴方たち・・・」
「フェイトの邪魔はさせないよ」
敵意むき出しのテスタロッサさんたち。
まぁ 仕方ないか。
「待った、今は争ってる場合じゃないだろう」
「私達はあの竜巻を無事に止めて この街を守りたいだけ」
「フェイトちゃん 手を貸して。 みんなで一緒に止めよう」
「ジュエルシードはこっちとあなたたちで半分ずつ どうかしら?」
一瞬悩んだテスタロッサさん すぐに受け入れてくれた。
ジュエルシード6個 強制発動だけでもかなり魔力を使ってただろうから
ひとりでは荷が重いと判断したんだろう。
話がわかる子でよかったよ。
アースラからの増員は無い。
6本の竜巻を ここにいる7人で止める。
ユーノ君は決定的な封印術式を持ってないし
俺とアルフさんはそもそも封印術式を扱えないので
この3人で竜巻の動きを阻止している間に
なのはさんとテスタロッサさんが2本 お嬢様たちが各1本ノルマで封印する。
テスタロッサさんの消耗しきった魔力は
なのはさんが自分の魔力を分けることで解決した。
「あたし個人は納得してないけど フェイトのためだ。
今回は信用するけど 裏切ったらただじゃおかないからね」
「大丈夫 なのはたちも僕もそんなことはしない。
右2本やるよ」
「・・・まぁいいさ あたしは左2本だ」
「「チェーンバインド!!」」
なんだかんだ言って仲いいな おまえたち。
「んじゃ残った2本は俺が。 コルタナ、」
『【グレイプニル】展開』
物理的でもちゃんと縛れるのな 竜巻って。
あとは少女たちに任せようか。
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【SIDE ARISA】 【SIDE SUZUKA】
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「行くわよすずか。 今まではなのはに頼りっきりだったけど
私達だって足手まといじゃないことを証明するチャンスだわ」
「そんなこと思ってないと思うけどね」
『魔法』に出会って数週間
まだまだ未熟なのは 分かっている。
今までも封印はなのはに任せっきりで
私達はサポートしかできなかった。
だからこそ 【みんなで協力する】今は チャンスなんだ。
「トライ、一撃で終わらせるわ。 例のアレでいくわよ」
『危険ですが・・・ 今の貴女に何を言っても聴かないのは承知しています』
「分かってるなら準備しなさい」
『イエスマム』
「シェキナ 私たちはどうしようか」
『火力が足りませんので 量で押さえ込むのはいかがでしょうか?
同時着弾すれば威力は稼げるかと思います』
「それじゃ アレでいこうか」
『お嬢様の仰せのままに』
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【SIDE FATE】
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今までは【敵】だった現地の魔導師たちが
今度は【一緒に】封印作業をしようと言ってきた。
背後には管理局がいるはず わたしは躊躇した。
でも、それは要らない心配だった。
彼女たちは 自分の生まれ育った街を守りたいだけなんだ。
管理局の罠の可能性も考えたけど すぐに否定した。
管理局ならば 弱った私を捕まえて元を断つだろう。
でも それをしない。 目のまえの彼女たちはその気もないらしい。
だからこそ 今回は首を縦に振った。
でも きっと【今回だけ】だ。
管理局が黙って見逃してくれるとは思えない。
この共同作業が終わったら 直後にでも捕まえに来るかもしれない。
少しでも持ち帰らなきゃいけないんだ 母さんのために。
「・・・バルディッシュ わかってるよね」
『イエッサー』
「うん いい子」
あの子たちには悪いけど 終わったらすぐに引かせてもらおう。
そして 母さんのところにジュエルシードを持っていって
それから これからのことを考えるんだ。
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【SIDE NANOHA】
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みんなの準備が ちゃくちゃくと進んでいる。
わたしは 準備は終わってるんだ。
ただ、これが21個散らばったジュエルシードの 最後の6個
これを集め終わったら どうするんだろう。
ユーノ君は? フェイトちゃんたちは?
わたしは そればっかり考えてた。
『マスターらしくないですね』
「・・・レイジングハート?」
『全部終わったら ゆっくりお話ができるのではないかと 私は思います』
「そっか そうだよね」
ユーノ君とも きっとフェイトちゃんとも
おはなしする時間は いっぱいとれるよね。
うん、やる気出てきたの。
はやく終わらせて いっぱいおはなしするんだ。
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【SIDE SION】
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・・・今なんか悪寒が走ったんだが 気のせいだよな?
「シオン君、わたしも集中してるから 合図お願いなの。
みんなで一気に終わらせよう」
「・・・オーケィ 全員準備できてるか?」
「いつでも」
「オッケーだよ」
「わたしもいける」
「んじゃま カウントスリーだ ゼロでいってくれ」
”スリー”
桃色の魔力が濃度を増し
赤紫色の魔力矢がいくつも生成されていく
”トゥー”
金色の魔力に自然の雷が引き寄せられ
水色の魔力が空気を凍らせていく
”ワン”
黄緑と橙のチェーンが
竜巻をより強固に固定した
・・・ ”ゼロ”
「目標、竜巻中心 【ハイドラブラスター】」
『ファイエル!!』
トライデントの三叉の先から放たれる 青く 大きく そして冷たい閃光が
4番のジュエルシードを飲み込む。
精密さに欠けるバニングスさんでも 極太レーザーなら問題ないってか。
「全弾発射!!」
『【クリシュナ プラテマ】』
数百もの魔力矢が 一斉に襲い掛かる。
一つ一つは小規模でも 同時に着弾すれば大ダメージ必死、
それを正確なタイミングと誘導で 11番のジュエルシードに当てるあたりは流石月村さん。
「全力でいくよ 【ディバイン」
『バスター】』
彼女の十八番は今日も元気だった。
正面縦に並んだ竜巻を一気に貫通させて
1番・6番のジュエルシードをノックアウト。
「負けてられないから」
『【サンダーレイジ】』
対してこちらは 横に並んだ竜巻2本
広域魔法に封印効果を乗せて発射。
3番と19番のジュエルシードが耐え切れず沈黙した。
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文字通り一瞬にしてカタがつき
竜巻によって集められた雷雲も 徐々に晴れていく。
「終わったの?」
「うん 終わったよ
お疲れ様、かな ねっフェイトちゃん」
「えっ あ、うん・・・」
ありゃさっさとジュエルシード手に入れて去る気だったな。
唐突に話を振られて焦ってる。
「わたしたち あなたと 友達になりたいんだ」
なのはさんがそう告げると
タイミング見計らったかのように 背後の雲が晴れて【天使のはしご】がかかった。
すげぇ神秘的。
「まさに天使だな うん」
[[紫音君 彼女、数年後になんて言われるか教えてあげようか]]
「ん、何?」
[[【管理局の白い悪魔】]]
「なにそれこわい」
なにはともあれ これで21個全部のジュエルシードは封印状態
とりあえず ひと段落かn『紫音君、聞こえる 大変なの』なんですか補佐官さんこんなときに。
『リミエッタさん、管理局って今回なにもしないんじゃなかったっけ?』
『それどころじゃないの!!
今君たちがいる空域とアースラ本艦に向かって
空間跳躍攻撃が向かってるところなの すぐにそこから逃げて』
異次元から飛んでくる攻撃!?
そんなこともできるの魔法って って考えてる場合じゃない。
「全員離脱するよ もうすぐここに攻撃が飛んでくるって」
「えっ ええっ何?」
「攻撃が飛んでくるんだってさ すぐに移動」
[[もう来たようだがね]]
さっき晴れたばかりの空に不自然な雷雲が。
しかも 紫の雷。
『着弾まで6秒!!』
[[あの位置だと狙いはテスタロッサ君]]
「まじか くっそ間に合え」
全力で足場を蹴る
蹴って 次の足場を高速で出し 蹴っては出し
とにかく全力で空を走る。
伊達に3年も機人してない。 直線移動なら航空魔導師に負けない速度くらい出る。
そして よく現状を理解してないテスタロッサさんを突き飛ばす。
話してる暇なんてない。
はたから見たら 押し倒してるように見えるかもしれない
そんな位置関係だが気にしてる場合じゃない。
で、テスタロッサさんがいた場所に落ちる雷
そこにいるのは誰か? 俺だ。
そして俺の意識は途絶えた。
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