リリカルフユーチャー ５章-１

そんな食べ物あったら怖い

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　　【SIDE SION】
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ジュエルシードを巡る戦いも終わり
一応　元の平和な生活が戻ってきた。




一応、というのは
なのはさんたちをはじめとする魔法少女たち関係。

３人とも　事件解決後も　魔法訓練は欠かしていない。
アリサさんすずかさん（公園の別れ以来がっちり矯正されてしまった）なんて
ほかにもいろいろ習い事してるけど　どれも今までどおりこなしながらだからさらに凄い。

俺含めて４人それぞれ　扱う魔法のスタイルが違うので
最近は模擬戦とまではいかないけど　実戦まがいの練習戦で
それぞれのスキルをあげている段階だ。
術式練ったりするとき　ユーノ君やリミティに意見を仰ぐ。
たまに秘密の戦略とか考えてくるから怖い。










さて　来る６月の露入り前
俺はガラスケースの前で心理戦を繰り広げていた。

ガラス越しに並んでいるのはケーキ
翠屋のケーキはどれも美味い。
なのはさんのお母さんへのお世辞ではなく　文字通り。
これをバースデーケーキとして作ってもらおうかと思った次第。




きっかけは先週　八神さんちに遊びに行ったときに知った。


「そういえばもう６月になるんだね」
「せやね　わたしも一歩大人の階段登るんや　足動かんけど」
「え、誕生日６月なの」
「あれ、言ってなかったっけ？　来週なんよ」

すんません初耳でした。
というか女の子に誕生日聞くのは歳聞くより勇気要ると思うんだ　俺は。


つーわけであらためて聞くと　４日が誕生日らしい。
数ヶ月だけ年上だったんだねぇと言ったら梅干の刑を食らいました　(´・ω・｀)





まぁせっかく知ったことだし　祝うなら盛大に祝いたいよね。
お嬢様流には適わないけど。
アリサ邸の誕生パーティ行ったことあるけど　海外からお客とか来るんだぜ・・・

しかし困った　八神さんの好みがわからない。
おなじみのショートケーキから大人の味のビターチョコまで　なんでもあるんだもん。
カラフルにいろいろまぜてもいいかなぁと思ったけどバースデーならホールで欲しいじゃない。




「あれ、まだ悩んでるの？」
「悩んでますとも　初めてのプレゼントケーキだもん」

翠屋なので　当然なのはさんも居ます。
ちなみに魔法少女組、塾や用事が重なって参加できず　かなり残念がってました。


「はやてちゃんだっけ　その子が好きそうな食べ物が乗ってるものを選ぶとか」
「好きそうな食べ物ねぇ・・・」




たこ焼きしか出てこなかった件について


さすがに無いな
関西弁のイメージが強すぎるんだよ八神さん・・・





結局無難なイチゴのケーキになりました。







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で、当日
正確には今日は３日だから前日？


学校が終わって八神家に直行。
初めての友人とのバースディに燃える八神さん
０時ぴったりにクラッカー鳴らすんだそうで　３日のうちにパーティ準備してます。
４日が本祭ならぬメインパーティ　学校休みでよかったよ　うん。


「いやでも　たこ焼きケーキにならんで良かったわほんま」
「黒歴史掘り出さないでください」
「いや　傑作やろ」


八神さんの笑いのツボにはいったようです　たこ焼きケーキ。




主役がはりきったせいで　テーブルが豪華。
どうすんの二人で食べるのに・・・






と、このときまでは思ってたわけで














　　　　　３日　２３：３０



テーブルに乗り切らないくらいの料理が出現した


「わたし頑張った」
「何人分作ったんだよ」
「知らん」

見た目重視ですね分かります。






　　　　　同　２３：５５


「クラッカーも準備オーケーやで」
「なにそれ」
「デパートで見つけたんよ　『特大びっくりクラッカー』」
「クリスマスにかぶる三角帽子くらいのサイズあるんだけど」

どんだけの音出るんだよ・・・
近所迷惑にならんように遮音結界でも張るか？





　　　　　同　２３：５９


「よーし　そろそろいくでぇ」
「俺は普通のクラッカーにするよ」
「男らしくないな　ま、ええわ　１０秒前や　８，７，６・・・」






　　　　　４日　０：００


びっくりクラッカーの爆音でコップが割れた。
結界張ってよかった。


「ギャー　ミミガ　ミミガァ!!」
「こ、これはあかん　兵器や兵器」
「だから普通のにしようとあれほど・・・」


あれ、耳だけじゃなく目もやられたかな
隣の部屋からまがまがしい光が見えるよ？











隣の部屋は　八神さんの自室だ。
光を発するものなんて　蛍光灯とかライトの類以外置いてない。
というかライトはこんなまがまがしい光出さない。


「な、なんだろ　泥棒さん？」
「今日は機嫌いいから『今はこれが精一杯』って国旗つきの花出してくれたら許したろか」
「どこの三代目だよ」




まぁ冗談はさておき
おそるおそる隣の部屋を覗きこむ。
ドア越しに誰か立ってる気配は無いし。




なんかオロオロしてる女性ふたりとロリっ子と筋肉が見えるんだけど・・・








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