忍者ブログ
小説置き場  通常は3の倍数日に更新します   取り扱い:リリカルなのは二次SS
[208]  [207]  [206]  [205]  [204]  [203]  [202]  [201]  [200]  [199]  [198
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

長らくお待たせいたしました。
新作をもって更新を再開いたします。



カテゴリー : 再構成 転生トリップ 微クロスオーバー(設定など)
原作時間軸 : 無印 As









------------------------------------------------------------------------------------









世の中 科学だけで説明がつかないことは多い。
科学者はそれを科学で説明しようと日夜努力してるわけだけど
明確な答えが出るものは ほんの一握りしかいない。






「だから 今自分に起こってることは『非科学的』としかいいようが無い」
「誰に向かって話してるんですか?」


360度見渡す限り木しか見えないような多分森の中
どこにむかって話してるのか自分でもよく分かってない僕と
その僕にツッコミをいれる それはそれは小さな少女がひとり。




「だって 気づいたらここに居たんだよ僕。 しかも確実に『死んだ』はずなのに」
「だからって現実から逃げるようなことしないでくださいよ」
「したくもなるよ ココ何処だよ 君誰だよ あと僕なんでこんな姿なんだよ」
「質問はゆっくり1つずつにしてください(汗」











そう 僕は死んだはずなのだ。

最近マイブームの同人誌を買いあさって うきうき気分で帰宅途中
何処からともなく僕へ向かってトラックが突っ込んできたところまでは覚えてる。
あれに当たって生きてたら 僕どんな超人ですかとw



トラックを目にした瞬間 あー僕人生オワタ そのまま三途の河かなぁ
とか思ってたっけ 次の瞬間目に飛び込んできたのは木々の緑と青い空
そして僕を不思議そうに見つめる少女の顔だったんだよね。


「えっ・・・」 思わず声が出たんだ。 直後今度はその声に驚いたっけ。
意味もなく大学に通う20代前半の男性だった僕、
でもその声は幼々しく かわいかった。
いや別にかわいいってへんな意味ではないよ。


手で口を押さえようとして その手を見てトドメを指されたね。
その手は小さく 小学校に行くか行かないかくらいのかわいい手だったんだけど
さらにその手には 押すとぷにぷにしてきもちよさそうな『肉球』が・・・





少女の話では
数十秒 フリーズしてたらしいです 僕。




以上、回想おわり。










「少しは落ち着いた?」
「あ、うん。 少しは・・・  でさぁ これ何?」
「100%確実に 肉球ね」
「いやだからなんで人間の僕の手に肉球あんのさw」
「そんなこと言ったら頭とお尻についてるものは?」
「へっ?」

言われて気づいた そういえばそこにも違和感が・・・



あまり知りたくないけど ここは確認しなければ先に進まない。
おそるおそる肉球つきの手で触ってみる・・・








あ、ありのままをお伝えするよ。
頭には犬耳 ケツにはしっぽがあったよ。

どう考えても獣人です ありがとうございました orz









何故、こうなった?
二次元の知識しかない自分の頭脳をフル活用して考える。



獣人は常識的に考えて 現実には存在しない。
ゲームとかアニメとかの いわゆる創作物の賜物だ。
それじゃ自分が何故こうなっているのか 考えられるのは次の2つ。

一つ、トラックに跳ねられたことで 『創作物の世界』に飛ばされてしまった。
いわゆる『転生』とかいうやつだ。 同人作品には特に多いね。
大抵の場合 元の世界には戻れないことが多い。
そういうことならあれこれ納得がいく。 可能性大。

二つ、実は創作物に似た世界が『平行世界』として実在しており
同じくトラックに晴れられたことで飛ばされてしまった。
こちらは『転移』とかいうやつで こちらは戻れる可能性がある。
ただ それで獣化ってのは考えにくい 可能性薄。


・・・どっちにしてもここは『元の世界』ではないことは確かだよな うん。












「そういうことなら まずはこの世界のことを知るところから始めないと」
「唐突に前向きになりましたね」
「戦わなきゃ 現実と。  で、早速なんだけど 君誰? ココ何処?」


気づいたときからずっと僕のそばにいて
僕の発言に返事したりツッコミいれたりしてる少女、
少女というにも あまりにも小さいんだが・・・  妖精の類だろうか? ふわふわ浮いてるし



「私? 私はエルナ しがない融合騎よ」
「エルナさんね りょうか・・・   今『融合騎』って言った?
「うん 言った」
「それは何かい ユニゾンデバイスってことかい?」
「ミッド圏だとそうね よく知ってるじゃないの」
「もしかして ここミッドチルダとか?」
「残念 ここは無人世界 確か93番だったかな」
「もしかしてもしかして 時空管理局とか見てたり?」
「それも残念 本局から少し遠いせいでしょうけど
定期航行船が近くを年数回くらい巡回してくる程度かな」
「今年何年?」
「えっと 確か新暦の61年だったかな」





あー うん、おk だいたい把握した。
リリカルでマジカルな世界っぽい。




「って無人世界って言った!?」
「言った。 昔は小さかったけど部族がいたの。 でもみんな移住しちゃってね・・・
200年くらい前かな 私が封印される頃にはもう誰も居なかった」
「おいおい誰も居なかったらメシとかどうするんだよぉ」
「貴方のものらしき荷物なら あっちにあったけど・・・」
「えっ マジすか」


















僕が目を覚ました場所から数十メートルくらい離れた場所に
確かに僕が持ってたものと同じカバンと 着てた服が置いてあった。

いやぁ良かったよ なんせしっぽ以外すっぽんぽんだったからね僕w
どうしようか悩んでたところだったんだ。
サイズ合わないからハダワイ状態だけど 無いよりマシ。


ダメだったら こいぬフォームを使えばいい。
ここに移動するまでにどうにかならないかなぁと模索したら
耳としっぽと肉球を隠してちゃんとした人間に見せるヒューマンフォームと
逆に四足歩行の完全な犬になるこいぬフォームになる方法みつけたんだ。

だけどさ 獣に近い形ほど身体がラクってどうさ?
比べてみたらヒューマンフォームの疲れること
魔力の効率が悪いとかいうのは こういうことなのかもしれん。



「いやぁほんとにあった。 中身は・・・ 全部無事だ」
「よかったね」
「状況はぜんぜん変わってないから良かったのかどうか・・・」

昼飯にと買っておいたパンをほおばる。
見た感じ腐ってるようには見えなかったから たぶん大丈夫でしょ。








おなかも満たされたところで 次にケータイを取り出す。
圏外なのは承知の上、今必要なのは撮影モード。
鏡も水辺もみあたらないこの場所、エルナさんに僕を撮影してもらえば
今の僕の姿が完全に把握できるでしょ。




「カシャッて音が出たんだけど これでいいの?」
「うん いいのいいの ありがとう」
さて 今の僕はどんな姿なのかなぁ?


「なん・・・ だと・・・」
その画像を見て 本日2度目のフリーズをしかけた。

茶色に近い橙色と 色は違えど
こいぬフォームは某盾の守護獣さんソックリとかw
そういえば けもっ子フォーム(エルナさん命名)にもそれらしき特徴が・・・


「大丈夫?」
「あぁー たぶん大丈夫 ちょっと自信ないけど。
でもこれは何かい? 近くに闇の書とか落ちてたりしないよね」
僕の荷物にまぎれて・・・ はいなかった。  良かった。

「『闇の書』っていうのが何かは知らないけど 魔導書はあるわよ」
「あるの!? 何処に?」
「あなたの今よりかかってるモノの中」






あっほんとだ これ大きな木だと思ってたけど
よく見たら木に擬態してるだけの人工物だ。
木を森に隠す ってやつか。



エルナさんの言うとおりに探すと 難なく入り口を発見。
地下に続く階段を下りると 神殿のような造りの部屋に出た。
その部屋にはそぐわない何かの機械がいくつかある。 研究用かな?

部屋の中央には立派な台座があり ぽつんと本が置いてあった。


「これは・・・ 無人世界になんでこんなものが?」
「これが 私の本体。 『月光の魔導書』
ベルカの遺産を残すために マイロードが私をここに封印していったの」
「あーさっきも言ってたね 200年だっけ? そんなに長い間何してたの」
「封印中は私もシャットダウンしてたの。 再起動して簡単に状況把握したのがついさっき。
たぶん貴方が近くにきたからじゃないかしら」

「僕が?」
「他に理由ないもの。 それに貴方はマイロードと波長が似ている」





エルナさん曰く この身体にあるリンカーコアと
エルナさんの前の所有者のリンカーコアは 波長が似てるらしい。
封印していったってことは ロードさんは200年前の人だよね?


「触ってみて」
「触るって 魔導書に? セキュリティとかかかってるんじゃないの?」
「大丈夫 私が起動したときにその類は止まってるのを確認したから」







そう言われてもちょっと怖いので そろーりと手を伸ばしてみた。

ちょこっと触れてみる。
触れた瞬間、魔導書がほんわか光り 僕の頭の中に何かさまざまなものが流れ込んできた。


「おぅわ なんだこれ!?」
「たぶん不足情報をミラーリングダウンロードしてるんじゃない?」
「ミラーリングって てかこれ手から離れなくなったしwww」
「書き込み中は回線を切らないでくださいとかいうことじゃない?」
「切らないでっていうか切れないよこれw」




無駄な格闘をすること数分
やっと手から離れてくれたんだけど・・・

「・・・どうよ?」
「おめでとう」
「なんもめでたくないよw」

どうやら情報強制供給と一緒に 所有者登録まで強制させられてみたいです・・・




「これからもよろしくね 新しいマイロード」
「いや、だからいつからそういう流れになったんだ」
「月光の書に触れたときかしらね」
「それだってエルナさんが触ってみてって・・・ あれ?」

これって 新手の押し付け詐欺じゃね?



「まあでもこういう結果になっちゃったんだから 恨むなら運命を恨んでね♪」
「くそー運命め 末代まで祟ってやる」
「・・・そういえば私 マイスターのお名前まだ聞いてなかったんだけど」
「えっ ああ僕の名前ね。 そういえば言ってなかったっけ。 僕は・・・」








あれ、僕の名前なんだっけ?








「ちょ、ちょっと間ってね」
「?」


まずい まさかそこだけ記憶喪失とかないよな。
でも、ダメだ思い出せない・・・
カバンの中に何か・・・  ないか。 モノに名前つける習慣なかったもんなぁ。
あーそうだケータイ・・・   これもピンポイントに名前だけ消えてるだと!!?




「あのー もしかして自分のお名前が分からないとかでは・・・」
「そのとおりです orz」
「今決めちゃってもいいんじゃないですか?」
「・・・そうね 元の世界、元の姿に戻れる可能性薄いしね」
「はぁ?」


元の世界に未練は多いけど 振り払う為にも名前変えたほうがいいよね。
とすると何がいいかなぁ。
身体はちっちゃい某守護獣 とすると・・・


「ラヴィック これでいいかな」
「マイロードのお名前、登録しました」
「そのロードってのは歯がゆいからさ 名前のほうで呼ばないかい?」
「では略称でラヴィではどうでしょうか?」
「あー それでいいや」










こうして 死んだはずの僕はその日
新しい命と 運命に弄ばれてできた相棒を手に入れた。






------------------------------------------------------------------------------------







あとがき




3作目 始まりました。
本文も長いですねぇ 1,2作目みたいにどこかで切れれば良かったんですが
変に切るとつじつま合わせるの大変なのでいっぺんに書かせていただきました。



で、もう1話分プロローグがありますので
もう少しお付き合いください。



PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret (管理人だけにコメントする。)
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
当ブログの小説

最新のものは下記『最新記事』から
過去作品は小説一覧からどうぞ
ツイッター
総合ブログ・小説ブログ共通
鉄系orなのセントツイート多し
ブログ更新のツイートも一応あり

相互フォロー・デュエルメイト募集
ツイッターDMでお気軽にどうぞ

 
TweetsWind
ブログ内検索
最新CM
[05/04 ライト]
[02/06 管理人]
[01/28 ライト]
プロフィール
HN:
渡有くれは
性別:
非公開
自己紹介:
そろそろ新人も何ですのでHN更新しました。 
渡有(とある)くれはと申します。 
本日は当書庫をご利用いただきまして ありがとうございます。


当ブログは
メインサイト『総合商事ビルOKIRAKU』の
コンテンツのひとつです。
メインサイトへはリンク『総トップページ』よりどうぞ。
カウンター

Copyright © とある書庫の片隅 All Rights Reserved.
Material & Template by Inori
忍者ブログ [PR]