小説置き場
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取り扱い:リリカルなのは二次SS
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題名にも銘打ってますが
この章がリリトラのラストとなります。
終わらせることになった詳しい事情なんかは本編終了後に書く予定です。
StSまでいけませんでしたね 何はともあれ習作ですから。
幕が下りるまで よかったらもうしばらくお付き合いください
この章がリリトラのラストとなります。
終わらせることになった詳しい事情なんかは本編終了後に書く予定です。
StSまでいけませんでしたね 何はともあれ習作ですから。
幕が下りるまで よかったらもうしばらくお付き合いください
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<リインsideからスタート>
「やはり 破損は致命的な部分にまで至っている。
防御プログラムは停止したが 歪められた基礎構造はそのままだ」
管理局の 主の兄姉やご友人たちが深く関わっている船 アースラに
私とヴォルケンリッター一同 主が招かれ
あれからずっと眠っている主の部屋に 騎士全員が集まっていた。
主は疲れて眠っているようだ。
私が侵食してきたお体、致命的な障害になる前に侵食を止めることができたおかげで
急な痛みもすっかり消えたらしく 少し気が楽になる。
だが 全てが終わったわけではない。
理由は今、自分で口にした。 私の基礎構造は変わっていない。
つまり私は壊れたままなのだ。
壊れたものをそのままにしておくと さらに深刻に壊れるものである。
おそらくは私自身が望まないとしても
新たなる防御プログラムを生み出し また暴走を始めるだろう。
1度は留まることもできたが 今度は主を飲み込むかもしれない。
守護騎士たちは それとなく理解しているようだった。
本能だろうか? それもプログラムのうちなのだろうか?
私には理解しかねるが 彼女達が残念そうだったのは分かった。
騎士たちと私は精神リンクを施してあるからな。 隠そうとしても無駄。
再び起こりうる暴走を防ぐには 私が消えてしまうのが1番確実だ。
私の追従プログラムである彼女たちも やはり消えてしまう。
それが残念なのだろう。
だがそれを見逃すほど私は冷酷ではないぞ?
「何か勘違いしているだろう お前たちは残るのだ。
防衛プログラムと共に 守護騎士プログラムも私の管理から切り離しておいた。
もうお前達は 私の一部なんかじゃない。
逝くのは 私だけだ。」
「何故そう勝手に決め付けられるのかな リインよ」
突然 予想外の方向から声がした。
騎士たちは全員私の目の前に居る が、声は後ろからだった。
「・・・ケイスケ殿」
「とりあえず殿は止めないか?」
後ろに居たのは 主の兄君だった。
実の兄ではないのは知っているが 主からすればそれと同義の人物、
声の主は 彼だった。
「どうせはやても聞いてるだろ? 狸寝入りなんてしやがって」
「・・・バレてたか」
主!? いつのまに・・・
「そんなんだから豆狸って言われるんだぞ 10年後に」
「そ、そうなん!? それはちょう嫌やなぁ」
「で、何故お前さんが逝かねばならんのか
理由を教えてはくれるんだろうな リイン」
「・・・言わずともわかるであろうに」
とは言ったが 自分自身の再確認のためと心に念じ
あらためて説明した。
「つまりだ お前さんは壊れていて
勝手に防御プログラムを作り直しちゃうから
その前に完全にぶっこわしておこう というわけだろ?」
「わかっているのではないか ケイスケ」
「馬鹿野郎!! なんで少しは自分でもがこうとしないんだ?
お前さんが消えて はやてが悲しむとは思わなかったのか?
ヴォルケンたちが悔やむとは思わなかったのか?」
「それは・・・」
「アニキ、そこまで言うんなら他に手があるんだろ」
「お兄ちゃんのことやから 何か用意してるやろね」
主と鉄槌の騎士の言葉に にやりと笑うケイスケ。
まさか 手があるというのか?
「あのとき お前さんから俺に言ったはずだぜ
パンターのデータを預かっていることを。
"ハッピーエンドで終わらせる" 俺はその約束を破る気は無い」
<ケイside>
ヴォルケンとリインを宥めた後 俺は急いで食堂に向かった。
リインは既に自身の破壊を申し出た後だったらしい。
ったく 仕事増やしやがって・・・
食堂には原作の5人と メリー・ヴィヴィオが居た。
「・・・だから闇の書は 防御プログラムが消えている今のうちに
自らを破壊するよう申し出た」
「そんな・・・」
「ッ・・・ 間に合ったか?」
「遅かったな なのはたちにはあらかた話した。
僕も2度は話したくない。 詳しくは彼女たちに・・・」
「それなんだが その申し出、取り下げにしてほしいんだ。
・・・いや、俺の言葉に (゚Д゚)ハァ? って顔になるな クロノ」
ほんとにこんな顔だから気抜いたら笑ってしまうではないか。
「なりたくもなるっ どういう経緯で取り下げなんだ?
この提案は僕としては両手を挙げて賛成したいところなんだぞ」
「破壊以外に暴走を食い止める手段がある と言ってもか?」
「なん だと・・・」
「ホント!?」
なのはが食いついてきた。
だよなぁ なのはなら無抵抗の相手を消し去る提案より
いい手があると聞けばくいつくよなぁ。 そこは計算づくだ。
「あっ いたいた」
「オーイ みんなー」
グッドタイミングだ。 食堂にエイミィさんとアリシアが入ってきた。
「エイミィさん 例のもの どうなりました?」
「うん もうバッチリ。 今本局で最終調整してくれてて
終わったらこっちに輸送してくれてるって」
「そうですか ありがとうございます」
「私もがんばったんだよ」
「ああ アリシアもありがとうな」
親指を突きたて 得意げにするエイミィさんと
頭をなでられ嬉しそうなアリシア。
「・・・何がなんだってんだ」
まだ状況が飲み込めてないクロノやユーノなどは
唖然としてその様子を見ていた。
「ま、全員揃ったら話してやる。
取り下げは その後で考えてもいいからよ」
アースラの会議室に なのはやユーノにヴィヴィオ、
ハラオウン家一同とアースラの一部関係者、 それに八神家一同が集まった。
「集まったぞ。 説明してくれるんだろうな」
「慌てなさんな執務官殿。
さて 夜天の書の防御プログラム はやて風に言えば闇の書の闇は
昨夜の戦闘でキレイさっぱり消えました。
しかし 管制人格は今だプログラムがバグってる状態にあり
放っておけば自動的に防御プログラムを生成しちゃうそうです。
しかもプログラムの中枢部までバグってまして
管制人格の自己修復も効かない状態だそうです」
「ああ だからこその破壊だったんだが それに変わる手というのを聞きたい」
「せっかちだねぇ。 それを今説明してるだろうに。
今までのやり取りで皆さん最早ご存知とは思います 俺とメリーの正体、
正確にはこのあたりまでメリーは知らないんだけど
正史では申し入れどおり 管制人格は明日明け方に完全消滅させられます。
だが、俺はそれを見越し 半年前から準備を進めてきました。
エイミィさん、お願いします」
「はいはーい」
エイミィさんが本局からやってきた荷物をかかえて来てくれた。
「これは半年前、PT事件解決直後にケイスケ君から頼まれてて
本局メンテスタッフに話を持ちかけて作ってもらったものです。
アリシアちゃんも協力してくれました。
というか本体製作は彼女がほとんどなんですが まずはご覧ください」
外枠のケースをあける。
中にはマリンブルーの色をした本が1冊入っていた。
「私の製作デバイス2号機【星空の書】です。
といってもデータはなにも入っていません。
以前取らせていただいた闇の書のデータを参考に作りましたので
性能はほぼ闇の書と同じです。
ここにリインフォースさんの人格データを移動させます」
「そんなことできるの?」
「できたとしても 何も変わらないんじゃ・・・」
いろいろ質問が飛び交う が、全部俺の予想のうち。
答えもアリシアにレクチャーしてある 問題ない。
「移動に関しては 防御プログラムが消えている今なら可能です。
外部からの改変に対する転生プログラムは 以前闇の書のデータを取らせていただいたとき
一緒にコピーさせていただきまして ハック済みです。
それと こちらに移動してもらっても暴走しては意味が無いという質問ですが
闇の書と星空の書は性能が同じでも 1箇所だけ明らかに違うところがあるんです。
それは デバイスとしての記憶容量」
実は星空の書に記憶領域は リインが存在・実体化・生活に支障が無い程度にしか無い。
闇の書から取ったデータから正確な容量を割り出した。 無駄な容量は1バイトも無い。
つまり新たにプログラムを作り出しても 保存する場所が全くないのだ。
いくら作りだしても保有できないので そのデータが引き起こす暴走もまず起こりえない。
「これで暴走に対しては問題ない。 あとは時間をかけて対策を立てられる。
【修復】するんじゃなく【新たに構築】するんだ」
「でもごめんね 生活には支障ないんだけど
【戦闘】に参加することは できなくなりそうなの。
魔法戦闘に対するプログラムが 防御プログラムと一体になってるから・・・」
「・・・構わない」
リイン本人が そう口に出した。 嬉し涙を流して。
「いいの?
戦うことが出来なくなるということは
魔法補助というデバイスとしての機能を捨てることと同じだけど・・・」
「いいんだ 主と共にいることができるのなら。
私が生まれて幾年 最初の頃はそんな感じだったのだ。
闇の書として改変されてからは最早そんな生活には戻れないと 諦めていたのだ」
その姿を見て 思った。
生まれたときの夜天の書には 心が存在したのではないだろうか?
それが改悪され 闇の書となって 長い年月をかけていくにつれて
心を失った いや、閉ざしたのではないだろうかと。
はやてと出会い 心と感情を得た守護騎士、
そして 主を救いたいと願った管制人格、
それは 遥か昔に失った彼女たちの本当の姿だったのではないだろうか?
プログラムの移動(リインのお引越しともいう)は
思いのほかすんなりと作業を進めることができた。
星空の書ははやてのデバイスとして管理局データベースに正式登録され
はやてはその保有魔力量 資質 保有レアスキルなどから
無条件で委託魔道師となった。
戦闘こそ出来なくなったが リインは消滅する心配が無くなった。
ただ、あの儀式は行わなければならなかった。
戦闘データなど 移動できないものを残し
茶色い本 夜天の書本体を破壊せねばならないのだった。
だが、誰も消えることが無いだけ しんみりした展開にはならず
最後はお疲れ様と 全員笑顔で見送ることが出来た。
夜天の書本体は 関係者一同が見守る中 聖夜の夜空へと消えた。
これでリインが無に還ることは無くなった。
しかし俺のハッピーエンド計画は終わっていない。
最も重要なやつが まだ残っている。
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あとがき
命名 リイン補完計画
3章の終わり頃に思いついたものですが しっかり実を結べました。
もうひとつのほうも しっかり結べればいいんですけどね・・・
はやての狸寝入り さすが豆狸 ちゃっかり全部聞いてました。
そいやアリシア出すの めちゃ久しぶりだなぁ。
戦闘に出せないから かなり放置してましたが
その間星空の書作ってたということで。
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