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小説置き場  通常は3の倍数日に更新します   取り扱い:リリカルなのは二次SS
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ここからが本番です。
『さらに読む』からどうぞ。

最後までいけるよう がんばります。

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俺が目を覚ましたとき
そこは路地のアスファルトではなく  草むらの上だった。
ゆるやかな坂に敷き詰められた芝生の上に 寝転んでいた。




しばし状況判断に悩む。
はて あの路地の近くにこんな場所があっただろうか?
記憶には無い。  あのへんは住宅しかないはずである。
ならばメリーの家だろうか? 彼女の家には庭がある。
しかしそんなに広い庭ではない。
目の前に広がる風景はどちらかというと広場 公園に近いものがある。
都市の緑化が進んでるとはいえ こんなに広い緑地は知らない。


そうだ メリーはどうしただろうか?
周りを見渡すが 彼女が見当たらない。
知らんおっさんがジョギングしているのが見えるがそんなのはどうでもいい。



今の状況を整理する。
たしか俺は夜の路地を メリーと一緒に歩いていて、
そうだひき逃げにあったんだ。
無灯火で ナンバーも見えなかったけど どっかの馬鹿に轢かれたんだ。

それじゃ今の状況は?
少なくともここは路地ではない。
あの世か? 天国なのかここは!?
急いで下を見る。
足がある ちょっとだけホッとした。
それじゃ夢の中とかか?
ほっぺたをつねってみる。
痛い ちょっと後悔した。




「・・・なにしてるの」
「夢か確かめてました」
「で、どうだった?」
「痛い」  「そう よかったわね」

頭上から声がして それがメリーだとすぐ分かった。
どうやら坂の上にいたらしい。 俺としたことが後ろを確認していなかった。



が、振り向いて俺は唖然となった。
確かに声はメリーだった。 だがそこにメリーの姿は無く
かわりにどこかで見たことのある女の子がしゃがんでこっちを見ていた。



「・・・どちらさんですか?」
「冗談のつもり? メリッサよ」
「えー でも俺の知ってるメリッサはもっと大きいし
顔も全然違うんっすけど・・・」
「そういうあなたは ケイであってるのよね」


言われて初めて気づいた。
そういえば視界がなんとなく低い。



「えっと メリーであってるんだよね  鏡とか ある?」
「あっちに公衆トイレあったわよ」

言われてすぐにトイレに向かう。
ガラスの扉がついていて そこに映る自分を見てさらに唖然となった。

「なんで俺 縮んでるんだぁぁ!?」













「落ち着いた?」
「ああ、少し・・・」


さっきの芝生の場所に戻ってきた俺。

トイレの鏡で確認してきたが 俺は縮んでいるだけで
顔や髪色なんかはちゃんと俺だった。 ついでにちゃんと男だった。
対してメリーはというと やはり縮んでいるのは同じだが
そばかすに少し困っていた前の顔から一転
俺も彼女もよく知る ある人物の顔そっくりになっていた。


「どう見てもフェイト・テスタロッサです。 本当に・・・」
「ケイもそう見えるのね」
「いやぁ性格はメリーだから さらに違和感がある」
「それじゃアリシアのほうにしておく?
でもどちらにしたって私はメリッサだからね」
「うん 声を聞いたらやっぱりメリーだ」


そういえば 元のメリーの最後の姿を見たとき
こいつ血だらけで倒れてたっけ。
もしかして 魂だけ俺と一緒にここに来たのだろうか?
そうすると目の前のメリーの体は よくウェブ小説で見る
プロジェクトFの失敗作とかだろうか?

いや 今は考えねばならんことが多い。
そのうち分かるだろ。
アリシアそっくりなメリーと一緒に
改めて状況を整理する。

ここがあの暗い路地ではないことは二人とも意見が一致した。
俺が寝ている間にメリーが見て回った限りでは
ここはかなりの規模がある公園らしい。
しかも海に面しているらしい。

俺らが住んでいた街に こんな公園はあっただろうか?
むしろ海があっただろうか?
いや、無い どちらかというと内陸側なのだ 俺らの住む街は。


太陽の位置からして 昼頃 もうすぐ昼くらいかもしれない。
俺らが俺の家を出たのが20時頃 半日近くのズレがある。
そんなに芝生で寝てたのか俺は?


俺らの体の変化
背丈から見ると 小学の中・高学年くらい、
年齢にして10歳前後といったところか。
ありがたいことに何故か服も縮んでたのがまだ救い。








とりあえずここが何処なのかを確かめるべきだろう。
メリーもその意見に賛成してくれた。

かといって交番を探すわけにもいかない。
そのほうが確実だろうが「キミどこから来たの? お父さんお母さんは?」と言われて
質問攻めになるのが目に見えている。
まさかこの格好で中学生とも言えない。 逆に「学校はどうしたの?」といわれると厄介だろう。




「海が近いってことは 船橋のほうかな?」
「江戸川区ってのもアリかもよ」
「都のほうか? 無いだろ 距離的に」
「そうかなぁ ここかなり大きい街だと思うんだけど・・・」

海ぞいの地名で思いつくものは限られる。
きっとそのどれかだろうと楽観的に考えながら
俺らは手を繋いで歩いて進んでいった。








20分後

楽観的な気持ちは 一気にふっとんだ。
開いた口が塞がらない。


見つけた。
見つけてしまった。
この場所が何処なのかを知る 決定的なものを。



俺らの目には 大きな建物があった。
行政施設なのは雰囲気でわかった。
そしてその建物の門に 看板がかかげられていた。
『海鳴市 藤見地区 区役所』 と・・・


「海鳴市の 藤見だって・・・」
「そんな まさか・・・」
俺には きっとメリーも その地名が何を意味するか悟ってしまった。





海鳴市
リリカルなのはの世界における第1期・第2期の中心都市
主人公達の住む街である。
自宅の所在地は藤見町 (小説より)



「ケ、ケイ どうしよう海鳴って」
「ああ、何が言いたいか分かってる。
分かってるからユサユサしないで 頼むから」
「あ、うん ごめん。 でもさぁ」
「落ち着けって 同名の市なのかもしれんだろ」
「え? ああ、そっか」
「俺だってメリーみたいに考えたくはないから まず確かめないと」
「確かめるって どうやってよ」
「考えがある ちょっと待ってて」





<メリーside>


「ちょっと待ってて」

ケイはそう言って 区役所のほうに走っていった。
なにをどうやって確かめるのか わたしには分からない。
待つしかないかな。


「でも よりによって海鳴市だなんて・・・」
わたしは頭を抱えてしまった。
わたしが思いつく限り 答えは1つしかない。
『リリカルなのは』の世界へ飛ばされてしまった ということだ。
それならばアリシアのそっくりさん(わたしなんだけど)が居てもおかしくは無い。
世界には同じ顔のひとが3人はいるらしいし。
でもなんで背が縮んだんだろう?

あ、ケイが帰ってきた。 急いでるみたいだけど・・・



「おまたせメリー」
「うん、なにか分かった?」
「とりあえず今日は日曜日ってことくらい。
小学生がこの時間にうろついててもおかしくはないってこと」
「そっか」
「あとは実際に見てくるしかない。 行こう」
「え、どこに?」
「行けば分かる。 道は聞いてきたから」

そう言ってケイはまた走り出した。
ちょっと、わたしが運動苦手なの知ってるよね ケイ~





<ケイside>


俺はあることを確かめるべく 区役所からさらに走った。
途中メリーが転びそうになったりもしたが なんとか目的地まで走りきった。


「や、やっぱり・・・」
「はぁ はぁ・・・ ケイひどいよ~
わたしがっ 運動苦手なのっ しってるでしょっ うにっ」
メリーにはきつすぎたらしく 下を向いてちょっと苦しそう。
「あ、ごめん 早く確認したかったから。
でも もう確認できたよ」
「確認って 何がよぉ」
「ほら 正面・・・」


メリーが顔を上げる。 そして愕然とした。 はたから見てもわかりやすいくらいに。
「え、そんな ここって・・・」
彼女の視線の先には小さな喫茶店、大きめの看板には『翠屋』の文字
そして店の中では 今の自分達に近いくらいの子がお手伝いをしている。
自分達にはそれが誰かすぐに分かった。  最早疑うべき余地は無い。
「確定かな。 ここは俺らの居た世界じゃないってことが・・・」








再びメリーをつれて移動。
メリーを気遣って 今度は歩いて。


「ねえケイ 今度はどこに行くの?」
「とりあえず僕らの世界じゃないってことは分かった。
でもココが本当に『リリなの』の世界なのかを確かめるんだ。
もしかしたら『とらハ3』の世界の可能性もある」
「とらハ3?」
「パソコンの恋愛ゲーム。 そのゲームの外伝的ストーリーがあって
それがリリなのの原点なんだ。 世界観はほぼ同じ。
恭也さんが主人公で 高町一家も 月村一家も出てくる。
はっきりした違いは神社にいる巫女さんがヒロイン候補で
久遠という子狐が出てくる」
「子狐? その子がいればそっちの世界ってこと?」
「そう。 久遠の役割はなのはのサポートで後にユーノにまわってくる。
久遠がいるかいないかで どっちの世界か分かるよ きっと」
「で、神社って場所わかるの?」
「ああ、それも区役所で見てきた。 正面に小山が見えるだろ?
あの山のふもとにあるらしい。」
「うぇ あそこまでいくの? もう疲れたよー」
「行けば全部解決するから がんばって」


嫌がるメリーをつれて いざ神社へ
そこまでいけば この世界のことが分かるはず。






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あとがき


ここから1章 世界を超えました。

時間軸としては1期開始直前になります。
なのでまだなのはさんは普通の小学生ですね。
名前こそ出しませんでしたが 皆さんならおわかりかと。

主人公縮みました。
この時点で年齢10歳の設定になってます。
なのはが8歳(3月生まれらしいです)なので 少し年上。

メリーちゃんにいたっては外見も変えてみました。
といっても顔ですね 金髪なのは元々という後付設定があります。

今回からメリーちゃん視点が加わりました。
同じ手で原作キャラ視点もできますけど
基本はケイ君視点でいく予定です。
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