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小説置き場  通常は3の倍数日に更新します   取り扱い:リリカルなのは二次SS
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本編も2日目突入  
そろそろ本腰上げましょうか





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俺とメリーが八神家に来て 初めての朝。

時刻は7時をまわったところ、
メリーがなかなか起きないので ほったらかして俺だけで居間に下りると
はやては既に朝ごはんの支度をしていた。
アンタ早いな・・・



「おはようさん よく眠れた?」
「ああ、おはよう。  早いな」
「なんだか目が覚めてしまってな。
お兄ちゃん朝はご飯派? パン派?」
「どっちでも はやてに任すよ」
「そうか。 お姉ちゃんは?」
「あいつは朝に弱いからな まだ夢の中」
「そうか おねぼうさんやね」

キッチンからいい匂いがする。
ごはんに味噌汁、パン派だったときのためか食パンもあるが
これを8歳の少女が不自由な足をもってして作っていると考えると
凄いを通り越して 彼女が怖くなってくる。





結局メリーが起きてきたのはそれから30分後
俺もはやても腹ペコペコで
朝も早くから起こられるメリー 当然だな うん。




今日は病院の診察も無く
はやてが図書館へ行きたいということで
3人揃って市立図書館へ向かうことになった。

正直俺は読書より運動派なんだが
はやてを前にそれを言う事もできない。
はやては運動をやりたくてのできない体なのだから。


俺とメリーは手分けして
元の世界とこの世界がどれくらい違うのか調べることにした。
その結果 歴史や文化に大きな違いは無かった。
そのかわり予想通り地理はこてんぱんだった。
海鳴市以外にも知らん県市町村名がずーらずら
えーと 日本で合ってるんだよね ここ・・・





お昼ははやてが事前に作ってきていたサンドイッチ
図書館の前がちょっとした広場になっているので そこで頂くことになった。
午前中は本の虫になってたはやて どうやら午後もその気らしい。
メリーは元々読書するのが好きなほうだからいいとして
俺はついていけるのだろうか あまり自信無い。


というわけで午後は二人と別れ
とりあえず図書館の近くをランニングすることにした。
どうも俺は多少でも体を動かしていないと気が晴れないタチらしい。
「ま、時間つぶしにはなるだろ」
そんな感じで走り始めた。

二人が図書館から出てくるまでの時間
まさかフルマラソン並の距離を走ることになろうとは
このときの俺は思ってもみなかった。








<メリーside>




ケイが外に出て
はやてとわたしは二人で再び図書館にこもっていた。
わたしとしてはおもしろそうな文庫本を見つけたので
そちらに夢中になってしまったんだけど。


「お兄ちゃんはあまりこういうの好かんのやろか?」
「えっ? ああ、そうね。 ケイは・・・」
「なんや?」
「いや、やっぱり言うのやめておく」
「そうケチケチせんでもええやん 何言われてもわたしは気にしないよ」
「そう? じゃあ言っちゃうけど
ケイはもともと体育系だから こういうのは苦手なのよ。
足の動かないはやてには分からないかもしれないけどね」
「あー なるほど。  お兄ちゃんには悪いことしてもうたな」
「ま、たまにはいいんじゃない?
勉強しないと筋肉馬鹿になっちゃうわよ」
「お姉ちゃんもキツイなぁ」

クスクスと笑うわたしたち
居間考えると はたから見たら怪しい光景だったかもしれない。


日も傾いてきた頃 わたしとはやてが図書館から出たときには
ケイはくたくたになっていた。








<ケイside>




「ランニングしてたわりには 凄い疲れようね」
「そりゃあれだけ長くはしってりゃな」
「わたしらすっかり夢中になってたからなぁ
お兄ちゃん 堪忍」
「あ、いや 俺が好きでやってたことだ 気にするな」
「あー はやてには甘いんだ」
「いいじゃん 俺がそう思ってるんだから」


スーパーへ食材を購入しに向かっている間
俺ら3人はこんな会話ばかりしていた。

「ほんなら今夜はお兄ちゃんのために 元気の出る料理にしよか」
「はやてって料理のレパートリーどれだけ持ってるんだ?」
「秘密や」
「いいじゃん教えてくれたって」
「そうやね お兄ちゃんたちが秘密にしてること教えてくれたら
考えてあげてもええよ」
「うっ それはリスクが大きすぎ・・・」

そんなしょうもない会話をして 笑いながら歩いていた。






【あの声】が聞こえるまでは・・・















『助けて!!』














「ん お兄ちゃんなんか言うたか?」
「い、いや なんにも言ってない 言ってないぞ」
「空耳やろか?  そいでな・・・」

はやては空耳と思いきってくれたのか 話を戻してくる。
だがしかし   聞こえた 聞こえてしまった・・・
今のは間違いなくユーノのヘルプコール。



「な、なぁはやて 今日は具体的に何買うんだ?」
「ん? せやな 豚肉やろ たまねぎやろ・・・」

今日の買い物リストを上げさせている間に メリーにこっそり確認する。
{メリー  今の声 聞こえたか?}
{うん 聞こえた。 資質無くても聞こえるものだっけ?}
{だったら劇中アリサすずかに聞こえなかった理由にならん}
{だったら わたしらにも資質はあるってことね}
{その大きさは分からんが そういうことにしないと説明付かないだろ}
{じゃ そういうことにしておいて  どうするの?}
{ちょっと見てみたい気もあるけど はやてがなぁ・・・}

「なあ お兄ちゃんもお姉ちゃんも わたしの話聞いてなかったやろ」
しまった いつの間にか買い物リスト言い終わってたようだ。
「あ、ああ すまんすまん ちょっとメリーと大事な話をな」
「なんや またわたしには内緒か。  仲間はずれは寂しいで」
「だからすまんって 俺らだって好きで内緒にしたいわけじゃないんだから」

はやてをあやすのも大変なんだ。
なんせこの子 めちゃめちゃカンが良いから。




そうやって俺ががんばってる間に
また 『助けて!!』 コールが飛んできた。

「あ、またや。 お兄ちゃん空耳なんかじゃないわ」
「・・・ああ 分かった。  隠してもしょうがないか」
「ケイ!?」
「こう連発されたら隠すに隠せられないだろ。
はやて 今の声 俺やメリーにも聞こえてたんだ」
「やっぱりそうか この声はなんなんや?」
「誰かが助けを求めてるみたいだな。
俺、ちょっと見てくる。  メリー、はやてのほうよろしく」
「えっ ちょっ・・・」

「お兄ちゃん ストップ、
お姉ちゃんも行きたそうやろ 二人でいってきてくれへんか」
これは予想外 はやてからそう言われるとは思ってなかった。
「いやだって はやてだけで買い物してくる気か?」
「今までそうしてきたんよ わたしは。
ただ手押しで帰りは大変やから 終わったら迎えに来て。 それだけ約束」
「・・・分かった メリーいくぞ」
「あ、うん。 それじゃ後でね」
「行っても役にたたんわたしのかわりに がんばってな」







移動中も聞こえる ユーノのヘルプコール
おかげで何処から聞こえてくるのか 大体の予測は立てられた。
スーパーから少し走ったところに それらしき並木道があった。
おそらくは この中の何処か。

なのはたちが到達するまでヘルプコールは続くだろう。
逆に言えば まだなのはたちはユーノを発見していない。




そして あのフェレットもどきが丸まっているのを
俺たちが先に発見してしまった。
そのまま手を出すわけにも行かない。
草むらに入り 様子を見る。

「ねえケイ 怪我した人(今はフェレット)を影から見守るって
これは人道的に許されるような行為じゃないと思うんだけど」
「仕方ないだろう あれはなのはに見つけてもらわんと
そもそも物語が始まらんからな」



でももし そのままなのはが来なかったらどうしようと
ふと考えてしまったとき
向こうから待ち人がやっと現れた。
先に現れたのは 昨日見かけた栗毛の子、
その後から金髪と青毛の子、
間違いない なのは・アリサ・すずかの仲良し3人組。

3人はフェレットを見つけて
どうしよう 近くに獣医はあっただろうかと あわてふためいている。
そんな風景を影から見守る俺らは
やっぱり人でなしなのかもしれない・・・



「でも なんか凄いなぁ
テレビ画面で見てたものが こうやって目の前でナマで繰り広げられてる」
「ああ 実際に見て あらためてこっちの世界に来たんだって実感するな」
「あーやっぱ見てるだけってのがなんか・・・」
「でも 今は見てるしかないんだよね」
「そうだな ここで俺らが手を出すわけには・・・  ん!?」
「そうなのよねぇ  って えっ!?」


今 俺でもメリーでもない声が混じってなかったか?

声がしたのは後ろだ。  俺らはそっと振り向く。




そこには ここにいるはずの無い少女が立っていた。




んなぁぁっ なんで君がここに・・・  むぐっ」
「アー駄目だよ 大きい声出しちゃ 見つかっちゃうよ」
そう言って俺の口を押さえる少女。



幸いなことに気絶したユーノとテンパってるなのはたちは
こちらの存在には気づかなかったようだった。
そのままフェレットもどきのユーノをつれて
もと来た道を走り去ってゆく。

そのまま3人の姿が見えなくなるまで
口を押さえられたままの俺とメリー、
口を押さえっぱなしの少女は影から見守っていた。





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あとがき


1期 始まりました。
やっとやっとでした 通算6話目にして
主要キャラ なのはちゃんやユーノ君が出せました。
まだ直接介入はしてませんけど
いずれは介入せざるを得ないことになるんでしょう。


ついでにもうひとり 謎の少女も出てきました。
実は彼女がこの小説3人目の主人公になります。
これで『トライアングル』もやっと出揃った形です。
やはり実質のスタートラインですね この回



ケイ・メリーの魔法資質 正確にはリンカーコアの有無について
リンカーコアは誰でも持っているものなんだそうです。
ただそれが小さすぎるがために地球人の大半は魔法が使えないのだとか。
念話が聞こえる程度しかない大きさなのか
はたまたエース級の魔力を持つのか  それとも・・・
そのへんは後々本編で明かすことにしましょう。

さて二人もさることながら はやてちゃんにも届くであろうあの念話
どう処理しようか悩んだ挙句 こうなりました。
あとで説明する際に内容ボカすことになるでしょう。 きっと次回あたり
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