小説置き場
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取り扱い:リリカルなのは二次SS
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2回戦その後
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無限書庫
管理局本局と人工的に接続された空間に
すべての管理世界から ありとあらゆる【書物】を取り込む専用の次元世界
永遠と続く本棚に整理もされず収納され 瞬く間に空間を広めていった
誰がどのような意味を持って書を【蒐集】しているのかは定かではなく
その次元世界自体がロストロギアではないかという説もある
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【SIDE SION】
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言い換えるなら ありとあらゆる本を集める程度の空間 とでも言おうか
そんな場所なら資料の1つや2つあるんじゃないか?
というクロノ君の提案のもと 【資料発掘】の任務がユーノ君に下された。
全く整理されていない いわば本の遺跡の発掘
本来なら小隊程度の人数と月単位の時間をかけてあたるもの。
スクライア一族の腕の見せ所である。
早速明日 本局のツテを使って
無限書庫の使用許可をとってくることになった。
しばらくユーノ君は前線離脱ということになるね。
というわけで 高町家の皆さんには
フェレットユーノ君を飼い主の元に返さないといけないという
裏あわせ話をせにゃならんなぁとか考えつつ帰宅中。
途中、俺となのはさんのケータイにメールが届く。
発信主は別々
なのはさんには すずかさんから。
家に友人が遊びに来ましたという内容で写真つき。
どうやら八神さんがすずかさんのお願いに折れたようで
ついにその存在がなのはさんの知るところになった。
冷や汗ものである。
主に今まで内緒にしてたことと 彼女が書の主とバレないかについて。
幸い後者は問題どころか考えにもあがらなかったようで良かった。
前者も すずかさんのゴメンネ文章が添えられてたことで
後に語られる 『O☆HA☆NA☆SHI』 にまでは発展しなかった。
それはさておき 俺のほうには 発信者"癒"の銘文で
今夜一緒に食事しませんか? と誘いの内容。
なのはさんに盗み見されて まだ見ぬ友人と勘違いされ
あやうく本拠地までついてこられるところだった。
親戚ということにして難を逃れる。
闇の書の騎士と親戚とはとんだ話だ。
添付写真が無かったのが幸いだっただろう。
そして 2通のメールから八神家の現状を察する。
どうやら騎士さんたちがなかなか帰って来ないので
八神さんのほうが月村邸に招待されたようだ。
ま、寂しい思いをするよりはいいと思おうか。
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数十分後
俺はお誘いをうけて 八神家にやってきた。
中は いつもの活気がどこへやら
ぐつぐつ煮える鍋の音以外 なんの音もせず
例えるなら通夜のような雰囲気が漂っていた。
ちょっと 帰りたくなった。
「デバイスを強化してくるとはな」
やっと発せられた第一声がそれですか・・・
騎士さんたちを窘めて なんとか食事会を始める。
話題はやはり 今日の一戦になった。
秘密にしている主が居ないからこそおおっぴらに出来る話でもある。
「闇の書に限らず ミッド式とベルカ式の対立は大昔からあったらしいし
対策と研究のためにミッド式で使えるカートリッジがあっても
別におかしくは無いと思うんだけど どうだろ?」
「なるほど 確かにそうだ。
これは我々個人への対策も講じられてるかもしれんことも
考えておかねばならんやもしれんな」
さすがにそこまでは無いと思うけどねぇ
「そうだ紫音、お前に確認しておきたかったことがある」
シグナムさんが確認したかったこと
それは ずすかさんのことだった。
3日ほど前 図書館へ八神さんの迎えに行ったシグナムさん、
その際にすずかさんとエンカウントしたらしい。
先週シャマルさんと初めて出会って これで騎士2人目、
順調に行ってれば今夜ヴィータさん・ザフィーラさんと初顔合わせの予定だった。
「もしやと思うのだが 彼女も・・・」
「魔導師か? っていいたいんでしょう。 正解だよ」
「そうか」
「襲うの?」
「いや、主の友人にまで危害を与えたくない。
・・・他人を襲っておいて何を今更だと思うかもしれんがな」
このとき アリサさんのこともあわせて話に取り上げたのは大きかった。
少なくともこの先 この二人からの蒐集は考えなくても良くなる。
騎士として誓い、約束は果たされるべきもの、
1度破っているけど 2度目はまず無い。
2度あることは3度ある それでは『騎士』を名乗る資格すら無い。
「それじゃ ご馳走様」
「すまない 愚痴を聞いてもらうばかりになってしまった」
「そんなことだろうとは思ってたよ 大丈夫」
帰り際 シグナムさんが玄関まで送り出しに出てくれた。
今日は蒐集活動も一旦見送るようだ。
「それと 今後の迷惑をかける」
「それも大丈夫 俺が良かれと思ってやってるんだから」
ユーノ君の無限書庫捜索に際し
捜査協力者である俺やなのはさんたちにも資料データがまわされる。
それを 騎士さんたちにリークするかわりに
騎士さんたちからもいろいろ情報を頂けることになった。
言うなれば 二重スパイのようなものか。
「我々とて闇の書の全てを知るわけではない。
それに 今管理局に捕まるわけにはいかないからな」
「そのへんは保障しかねるけど ま、できる限りのことはするよ」
「ああ、助かる。 『ヤツ』のことも分かったら連絡してくれ」
『ヤツ』こと 仮面の男
今回は味方してくれた第四勢力も 次は敵にまわるかもしれない。
十分に警戒しないといけないというのが俺らの共通見解。
帰り際 俺の動向をずっと見つめている視線を感じていた。
分かっていながら 分からないふりをする。
きっと【第四勢力】だろう ならば泳がせて 向こうから接触してくるのを待つ。
そのほうがラクでいい そう思いながら。
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