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小説置き場  通常は3の倍数日に更新します   取り扱い:リリカルなのは二次SS
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夏休み後半という意味で章が変わってます


重要フラグ回
行動力と迷子癖は姉に似た模様








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  【SIDEOUT】
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ある夏の 晴れた昼下がりの海鳴臨海公園
敷地内でも特に夕日が綺麗と称される海岸に
小さなツインテールを躍らせ仁王立ちする少女がひとり。




「きたきた キター やってきたよ ニッポン!!」



あふれ出る謎のテンションに 若干まわりにいる人が引いてるが
少女はまったく気にしてない。





アリシア・テスタロッサ


つい先日 形式だけの暇な裁判とやらを終わらせ
ようやく硬い役所の目から自由の身となった彼女、
正確には【監察官】というお目付け役が今後もつくことになるのだが
その目も掻い潜り 秘密裏に妹が住んでいた【日本】にやってきたのだった。

目的はふたつ ひとつは『もうひとりの妹に会うため』
もうひとつは 名目上彼女の保護者を買って出たある提督の
日本かぶれをモロに受けてしまい 『本場の日本を味わうため』である。





到着早々 自分が知るニッポンとは何か違う日本の風景に
軽く肩透かしをくらったアリシアだったが
なにはともあれ 『もうひとりの妹』探しを始めることにしたようである。
自分がここにいることは保護者どころか 実(?)妹のフェイトにすら話していない
下手に動いて見つかって 強制送還されては困る。
なので行動も目立たないようにしなければならない。

持ってきた麦わら帽子をかぶり
以前ねだって貰った日本のお札をもって
公園の出口目指して歩き始めた。



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(アシ)「ふーん 雰囲気はミッドチルダの郊外とかわんないんだ。
    翻訳機もちゃんと動くし これだったらすぐ見つかるかな」


義(?)妹、レヴィがお世話になっていて
フェイトと共通の友人でもある子の家が喫茶店をやってることは
リンディ提督やフェイトから聞いたことがあった。
他にアテもないので まずはそこに向かうことにしたアリシアだったが







(アシ)「うん わかんない 迷った どうしよ・・・」



長らく5歳だった少女に日本の地図は難しかったようだ。
かといって管理局の施設のように音声案内設備があるわけでもない。
ケータイに電話するという発想は 念話が発展したミッド人は持ち合わせてないし
そもそも連絡先を知らない。

念話でレヴィを呼び出せられれば苦労はしないが
彼女は念話もおぼつかないほど資質が少ない凡人タイプのミッド人である。
さらにこの時間帯 学生は授業 主婦は家事と 街の皆さん何かと忙しい。
よって誰かに尋ねようにも 声をかける人がほとんど居なかったのだった。



(アシ)「うー ぐずぐずしてたらフェイトに見つかっちゃうし・・・」







しゃがみこんでいる彼女に救いの手を差し伸べたのが
レヴィの知人だったのは彼女の幸運だったのかもしれない。



(ヴィ)「あれ、レヴィ・・・  じゃねぇな 誰だお前?」








それはお使いを終え 貰ったおだちんを握りしめたヴィータだった。
暑い日本の夏 涼しさを求め翠屋に向かう途中
友人そっくりの少女を見つけたのだという。
探し人の名を口にする貴重な人間に 藁をもすがる思いを抱くのは当然の流れ。





(ヴィ)「あいつ妹いたのか 知らなかった」
(アシ)「ちがうよぉ わたしのほうがお姉ちゃんなの」
(ヴィ)「うそだぁ!? どう見てもあたしより小さいのに」
(アシ)「ちいさいのはすてーたすだって言ってた えっへん」
(ヴィ)「それ違う部位じゃね?


打ち解けるのにかかった時間 十数秒
手をつなぎ 一緒に翠屋に向かう二人。
目的地も同じだったし なにより気兼ねなく話せる相手が欲しかったようだ。



(ヴィ)「でもよ 確かあいつまだ授業中だぜ?」
(アシ)「じゅぎょう・・・ そうなの?」
(ヴィ)「おめーは学校いかなくていいのかよ」
(アシ)「私はかてーきょーしさんがいるから大丈夫なのだっ
    そういうあなたは?」
(ヴィ)「あたしゃ騎士だ こう見えて永い時間を戦ってきたんだ。
    だから今更学校なんていったってしゃーねぇんだ。
    ・・・トモダチいっぱいできるのは魅力あるけどよ」
(アシ)「ふーん ヴィータってカッコイイんだね」
(ヴィ)「ほ、褒めたってなんもでねぇんだからな」







翠屋では ふたりで別々のアイスクリームを頼んで
はんぶんこして食べあった。



今日は学校終りが遅いときいて
ヴィータおすすめの遊び場につれていってもらったりもした。
なぜゲートボール場だったのかは謎だ。



ニッポンにニンジャはもうほとんどいないと知ってがっかりした。
かわりに ジンジャにつれてってもらった。
おみくじは 大吉だった。




商店街をあるいてたら
お店のおばちゃんにおすそわけをもらった。
ヴィータはここでも人気だった。





そうするうちに 日が沈み始めてた。
二人は また翠屋の前に戻ってきていた。



(ヴィ)「結局あいつ まだ帰ってきてねぇんだって。
    あたしはアイス食いにきただけだし たいして用事もねぇし
    そろそろ帰らないと怒られるからさ」
(アシ)「うん ありがと 楽しかった。
    ・・・また 会えるよね?」
(ヴィ)「あたしもこう見えて常に暇ってわけじゃねぇ。
    だけど だいたい暇だからさ また遊ぼうぜ。
    こんどはレヴィと なにょはも一緒にさ」
(アシ)「うん 約束。
    あのね お約束するときって大事なものを交換するんだって」



アリシアは ツインテールを形成していた髪留めの片側を差し出す。


(ヴィ)「ゆびきるんじゃねぇのか。
    大事なもの 大事なもの あたしなんか持ってたかな?
    ・・・こんなのしかねぇや」


ヴィータが差し出したのは 海鳴来てから全く使う機会がなかったため
中身が入っていないカートリッジ。



(ヴィ)「あいつの妹だったら何に使うかわかるだろ?
    でも危ないから持ってるだけだぞ」
(アシ)「私がおねーちゃんだってばぁ!!
    でも ありがと また会ったときにはお返しするね」
(ヴィ)「おう それじゃまたな」




遠巻きに手を振るヴィータを見送るアリシア
不恰好なサイドテールになったけど 彼女は気にしていない。
偶然とはいえ 新しいトモダチができたから。




その後 レヴィに会うよりも先に
フェイトの心当たりをあたっていたリンディ提督に見つかり
強制送還されられてしまうのだが。




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  (あと)


アリシアは歳相応に劇場版モチーフ
ヴィータはなのセントがモチーフ
どっちも活発で素直(?)で元気な子

なのフェどころか主人公レヴィすら出てこなかった件

はりせんぼん?
たまには違うネタも使うよ



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