小説置き場
通常は3の倍数日に更新します
取り扱い:リリカルなのは二次SS
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8月は不定期更新とさせていただきます
特にお盆期間中は職務上 更新できるか見通しが立ちませんので
連日更新になるかもしれませんし 間が空くかもしれません
今回から本編開始というわけで
当作の真打登場ですよ
特にお盆期間中は職務上 更新できるか見通しが立ちませんので
連日更新になるかもしれませんし 間が空くかもしれません
今回から本編開始というわけで
当作の真打登場ですよ
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管理局新暦 64年初め
ある民族の船が とある雪に埋もれた街に到着した。
発掘のスペシャリスト集団 スクライア
主に遺跡等で古代遺産を求め世界を渡り暮らしており
歴史に精通し、危険遺失物の拾得歴も数多くあり
時空管理局からの評価も高い。
彼らが派屈する場所は 管理局の認可を得た場所のみである。
やってることは墓荒しと大差ないと一部の声もあるが
彼らはこの仕事に誇りを持ち 物言わぬ遺品に語りかけている。
そんな彼らの今回の目的地は
ベルカ戦役時代に消えた ある集落。
管理局が定める世界には 時に行政政治にや局が介入する世界、
基本的に局が介入できない世界、介入対象そのものが無い世界などがあり
それぞれ 管理世界、管理外世界、無人世界などの名称が付く。
その中に 過去の戦乱で原住民が全て居なくなったとされる
通称【放棄世界】 今回発掘する世界はこれに該当する。
こういった戦乱の中心より遠く離れた場所のほうが
状態の良い遺品が残っていることが多い
特にここは極寒の地で その後人が移り住んだ形跡も無いうえ
他の世界には この地の”ある技術”の噂も残っている。
噂でしかないが もし見つけることが出来れば歴史的発見となり得る可能性があり
一族総出で訪れる理由には十分だった。
その一団の中に 今年魔法学校から主席で戻ってきた少年の姿があった。
名を ユーノという。
ミッド中央の魔法学校を希望で修学し 先月卒業して戻ってきたばかりの彼、
遺跡では常人には難しい古文書などが見つかることもあり
力仕事はできずとも 頭脳に長けた者も少なからず必要で
一族も希望があれば数年の修学を認めている。
修学期間に使うお金は 卒業後に働いて返すのが通例で
彼もまた この先数年は一族の若手として働く はずだった。
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(ユノ)「壁の文字は古代ベルカ文字で書かれてます。
間違いない ここも ベルカ戦役で滅亡したんだ」
(男A)「さすが学校帰り 頼りになる。
そうなると 7,800年ぐれぇ前の代物か」
(男B)「こんな果ての地ですら この有様だ。
爆心地は何も残ってないだろう。 だからこそここを選んだんだがね」
ユーノは 部族仲間の男たちと
この街で1番広い部屋を有する建物に来ていた。
木製のタイルのようなものが貼られた装飾壁が特徴的で
極寒の環境下で 窓や机と思しきものは崩れ 雪が入り込んでいる。
(ユノ)「ここは元々 何だったんでしょう」
(男B)「見た限りでは集会場か講堂か 礼拝堂だったのかもしれんな。
場所や装飾からして 倉庫ということはないだろうし」
(男A)「だが文献や資料の類は残ってないようだ こりゃただの広い空間だぜ」
危惧されていた罠の類も 期待していた本1冊すら無く がっかりする男たち。
ただ一人 ユーノだけは疑問を拭い去れなかった。
これだけの広さだ。 しかもこの建物は街の真ん中にある。
ここで重要な儀式なりが行われてた可能性が高い。
なら 宗教的な遺品や何かしらの道具のひとつくらい残っていてもおかしくないのではなかろうか? と。
(男A)「仕方ねぇ 次の部屋いくぜ。
こりゃ近くの大きな屋敷跡のほうが 収穫はありそうだ」
(ユノ)「すみません 僕はもう少しここを探ってみたいんですが」
(男B)「ん、何か気になることでも?
まぁここは罠も無いし 一人でも大丈夫だろう。
危なくなったら無理せずに俺らを呼ぶんだぞ。」
ユーノは 広い部屋にぽつんと残された。
しかし 寂し気や不安よりも まだ見ぬ遺品との出会いを待つワクワクが
彼の中を駆け巡っていた。
壁の字は ”古代ベルカ文字の綴り”ということしか分からなかった。
現在ベルカ自治領で使われる文字は 長い年月を経てミッド文化が混じってしまい
本来のベルカ文字とは若干意味合いや訳が違ってしまっている。
オリジナルのベルカ文字を読むのは 教会関係者でもごく一部だけ。
そのうえ ここの文字はどうも訛りが強いらしい。
教会系の学校ゆえ ベルカ文字を少しは噛むとはいえ その文字の訳が全く分からなかった。
これは 仮にこのあと文献が見つかっても 翻訳に手間取ることも示唆している。
この世界からミッドに運ぶだけでも十数時間 翻訳を依頼して受けてもらえたとして数週間といったところ、
しかも 必ずしも一族の利益になるとは限らない。 ただのラクガキなんてオチもありえる。
得意の頭脳をうまく生かせないことに落胆するユーノ。
(ユノ)「せめてあれが読めれば 少しはみんなの役に立つかもしれないんだけどなぁ」
自分で自分に無茶振りしつつ 雪を除け 机を探る。
” ... 誰 か ”
(ユノ)「えっ?」
ひとりのはずのこの部屋で 声が聞こえた気がした。
” 神 聖 な 議 会 を 荒 ら す の は 誰 か ”
(ユノ)「議会・・・ ここ?
ということは これは僕にむけられた声・・・」
” 誰 か !! ”
(ユノ)「・・・ユーノ・スクライア ミッドチルダ出身の結界魔導師。
荒らしてるわけじゃありません 僕は 埋もれた歴史を知りたい。
これでいいのかな・・・」
声は止んだ。
思わず名乗ってしまったユーノだったが
止んだのだから間違ったことはしてないと 自分に言い聞かせる。
が、彼はひとつ過ちを犯した。
この名乗りが自らの未来を変えてしまう引き金になろうとは。
木製タイル状の壁の一角が 静かに開いた。
隠し棚になっていたようだ。
ユーノが近づくと
そこには自身の魔力色と同じ翠色の 輪がひとつ収められていた。
デバイスだろうか もしかしてロストロギアでは? という考えも出てくる。
” 腕 に は め よ ”
声の主は この輪だった。
(ユノ)「えっ これをかな?」
” そ う だ お 前 が 賊 で は な い か 見 極 め る ”
罠? とも考えたが 振り切った。
自分たちは賊なんかじゃない。 それを証明できるというのなら
たとえ罠でも 自分ひとりの被害で済むならそれでいい。
異を決して 右腕を通す。 腕輪になっているようだ。
色も相まって 元々ユーノの所有物であるかのようによく馴染む。
” そ れ で は し ば ら く 《お 前 を 借 り る》 ”
(ユノ)「えっ それはどういう うわっ!!」
腕輪が強く発光した。
ユーノは耐え切れず 目をつぶった。
(男A)「今の声はなんだ ユーノどうした!?」
ユーノの叫び声に 近くの部屋にいた男が戻ってきた。
が、部屋には相変わらずユーノしかいない。
(ユノ)「すみません 大丈夫です ご心配なく。
コイツにちょっと驚いてしまって・・・」
足元の”コイツ”を指すユーノ。
(男A)「ただのクモじゃねぇかだらしない 男ならしゃきっとしな。
毒はもってない種類だ きにするこたぁねぇ」
(ユノ)「はい ありがとうございます」
男は戻っていった。
ユーノの雰囲気が若干違ったことも
彼の腕にさっきまで無かったものがあることも 気づかなかった。
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(あと)
真打ちは ユーノ君でございます
今回は 彼魔改造のうえ前戦投入していきますよ
オリキャラも一応出てくるんですがね サブ要因が高いもんで
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