時を駆ける幼女 12章-８

ＧＷ多忙期間を過ぎました　更新を再開します
以降は平常どおり５倍数日更新を予定しています



まさかの逆輸入　世界が目指せるお話？

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　　　【SIDE YUNO】
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ナハトヴァールさんと必死の攻防戦に
大きな変化が出た。
動きが　おかしい。
電池が切れかけた人形のように。


（リン）『すまない待たせた　ようやく終わった』


リインさんの一言が　反撃の機会が来たことを教えてくれる。
あと一歩、何かきっかけがあれば　ナハトさんの切り離しができるらしい。
強くて激しい　ナハトさんの気をそらせるようなきっかけが。


（はや）『ごめんな　迷惑かけて』
（なの）『はやてちゃん意識戻ったの!!』
（はや）『もうすっかり平気や　騎士のみんなも目星ついたで』
（リン）『囚われた二人もこちらでなんとかできた。
　　　　間もなくそちらに召還できる。
　　　　あとは　任せた』


気をそらせればいい。
物理ダメージはいらない。
ＳＬＢを精神ダメージだけにすれば十分なはず。


（なの[レイ]）「非殺傷に切り替えて続行します」
（ユノ）「でも収束砲だと衝撃波だけでもダメージが入るんじゃ・・・」
（なの）『それなら波が出ないように直接叩き込むの!!』



バインドでぐるぐる巻きにされてもがくナハトさん。
そこにゼロ距離まで接近して・・・　　えっ　ええっ!?


（なの）『準備完了　全力全開!!』
（なの[レイ]）「スターライトブレイカー（拳）」


拳に収束してそのままナグッタアァァァ！！
ちょっとそれ本当に非殺傷になってるの？　ねぇ・・・



（なの）『心配無用　みねうちなの』


むしろみぞおちに入ってたよ。




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（はや）「ええパンチや　なのはちゃん世界目指せるで　ぐふっ」
（リン）「あ、主　気を確かに・・・」


いやそれ演技だからね　関西人のたしなみってやつだからね。




みぞおちに入った勢いで　そのまま吹き飛び出されたのか
わりとあっさりと戻ってこれたはやて。
それを受け止めたリインフォースさん。
さっきまで戦ってたナハトヴァールさんと瓜二つだけど
いろいろ憑いてた禍々しいものが無い。
なるほど　さっきまでナハトさんがいた場所にある黒い塊がナハト本体なんだね。



（アル）「フェイトおぉぉ!!」
（フェ）「うわっ　あ、アルフ　くすぐったい・・・」
（ティ）「うわぁ　ほんとにかえってこられた　ただいま　ユー兄」
（ユノ）「あ、うん　おかえり」


取り込まれた二人も帰ってきた。
・・・二人とも涙の跡があるけど　なんで？

（ティ）「ひみつー」
（フェ）「うん、秘密　気にしないで」


いや気になるよ。


なのはは既に元のなのはだ。
レイジングハートも嬉しそうに点滅してる。
役に立ったのが嬉しいらしい。
でもあれ本当に非殺傷だったの？





（なの）「細かいことは気にしちゃいけないの。
　　　　さぁ　まだ終わってないよね」
（ユノ）「そうだった。　まだ第一段階が終わっただけだ」


夜天の書と防衛プログラムの切り離しは成功した。
次は防衛プログラムの無効化。
クロノが間もなく合流　騎士を再召喚したのち
通るか分からないけど全員でナハトさんを攻撃、
完全破壊　最悪でも封印しないといけない。


（リン）「ダメージを与えるのは大変だが
　　　最後の手段に関しては　おそらく大丈夫だろう。
　　　彼女が　ティル姫がその手段を持っている」
（ティ）「うん　これだね」


ティルが戦闘前には持ってなかった本を出した。
それは　魔導書？


（ティ）「あたいの　きりふだ」
（リン）「強力な凍結魔法　一子相伝の奥義。
　　　　彼女の家計は　あのレリーフで知った。
　　　　こと凍結系の技術に関しては　古代ベルカでも随一の国であった」


それは僕も少しは知ってる。
けれど　リインさんも知ってるくらい有名だったんだ。



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再召喚された騎士に抱かれるはやてや
クロノとも話し合い　作戦プランは決した。


ナハトヴァールさんは本体だけでも強力な戦力を有する。
いくつもの武装に装甲外装　６層からなる複合防御バリア
バリアを抜き　外装を削って　本体を封印する。


武装はアルフたち遊撃部隊が引き受ける。


物理バリア１層目
ヴィータの巨大なハンマーで　文字通り叩き割る。
質量保存の法則なんて無かった。
次がまた物理バリアであれば一緒に割るところだけど
物理ダメージのベクトルを反らす魔術バリアがそれを許さない。


魔術バリア２層目
なのはのバスターが火を噴く。
エクセリオンモードでのバスターは　それだけで要塞がひとつ落とせそうな威力。
精神ダメージに限定していたため　次の物理バリアは抜けない。


物理バリア３層目
シグナムさんの隠し手　弓矢の一点集中攻撃。
ただでさえ強力な攻撃力を一点に集めたもので
バリアを射抜き　粉砕する。


魔術バリア４層目
フェイトの電撃を乗せた儀式魔法。
こちらも最終モード　ザンバーに変形したバルディッシュから
これまでにない雷撃がバリアを襲う。
全方位からの圧力がバリアを圧縮破壊した。


順番どおりなら物理だけど　５層目も魔術バリア
クロノお得意の精密射撃　エクスキューションモード
原理はシグナムさんと同じ　いくつもの射撃弾が　寸分の狂い無く同じ場所に当たる。
質量ともに優秀な射撃が一点目掛けて襲い　一気に広がったヒビがバリアを粉砕。


ラスト６層目　物理バリアは僕とティルが直接殴り割る。
僕の獣吼撃が　トドメになった。
これで　あとは本体だけ。



はやてを中心に　なのは・フェイトの３人で
手持ちで最大威力の砲撃を同時に当てる。
強力な外装も　これはひとたまりもなかったらしい。
全部とはいかなかったけれど　命中側は中身が丸見えになった。
中にあるのは　ナハトさん本体。



引導を渡す　ティルの術式は
魔法陣は三角が２つ　上下逆さに重なり
六角形になった　雪の結晶のような　初めて見るもの。
発動前なのに空気が冷たく震える。


発射された弾は着弾と同時に凍結効果を発揮し
残った外装もろとも　完全に凍らせた。
ティル曰く　『凍結粉砕法』らしい。
なんか違う気がするけど。



ここでプランに変更が入った。
このまま粉々にしても　本体の欠片が残ってる限り再生の可能性がある。
原子クラスまで確実に消滅させたほうがいい　だそうだ。
提案者　リインさん。
あれも一応数時間前まで自分自身だったんですよね？
意外と容赦ないんですね。

で、そのために使うのが　待機中のアースラ。
管理局の最終兵器【アルカンシェル】を積んでいる。
最悪の事態になったら地球ごと処理しなきゃいけない指示を受けてたんだけど
今ならナハトさん本体だけ宇宙空間にでも送って吹き飛ばせられる。
それなら文字通り何も残らない。
肥大化した闇の書の闇全部は無理でも
本体だけなら今現場にいる人だけでもこと足りる。


宇宙空間に送られた氷の塊が　管理局の最高技術で
完全破壊されるのを確認して
ようやく全部終わったんだと認識した。



そう　全部　終わったはずだった。



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　　（あと）

ダイジェスト袋叩き

いや、このあたり前作は全カットでしたからね
また全カットもあれですし　そのためのティルの本ですし


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