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小説置き場  通常は3の倍数日に更新します   取り扱い:リリカルなのは二次SS
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新シリーズ開始が1日遅れとか不吉な・・・
というわけで 2本あがります
ゴメンナサイ










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その日 彼女は消えるはずだった。

多くの魔法使いに引導を渡され
最後は最強クラスの艦載魔導砲の一撃を食らって、



全て 彼女は【その内側で】受け入れるしかなかった。



それが運命だったら仕方ないと
彼女自身 そう思っていた。





次の瞬間 その魔法使いの一人の顔が
目の前にでかでかと現れるまでは






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  【SIDE ???】
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私は どうしてここにいるのか



あのとき 無に還ったはずなのに



この娘は どうしてここにいるのか



私に 何をさせようというのか






「自分、大丈夫か?
 なんでこんな道端に倒れとるん?」




道端?  えっ??

ど、どこだここは!?


えっ えっ???




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私は 【闇の書】に取り付いた闇、
自動防衛システム『ナハトヴァール』
その制御中枢 書の管制人格同様 表に出てはいけない身
システムもろとも あの日全て 無に還された存在


・・・だったはずのもの。





この身はどういうことか 管制人格と同じ姿
それでいて 他のシステム機能が全て喪失してて
私の目の前に 夜天の主
車椅子を巧みに操り 私に顔を近づける その傍らに闇の書



どういう状況なのか私が知りたい。
私は その傍らの書の中にいた いや、いるはずの存在なのに
どうして書の外にいる? この姿はなんだ?
そしてこの少女は どうしてそんなに顔を近づける?
理解不能  理解不能・・・




どうやら私は 街を走るこの道路の道端に倒れてたらしい。
倒れる以前の状態だったはずなのに。
そしてどうやら 私がいるこの場は
まだ私が 【闇の書】が起動すらしていないらしい。




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できるだけ状況を蒐集することにする。



まずここは【海鳴市】であることは間違いない。
この車椅子の主が行動できる範囲は限られるだろう。
世が障碍者にやさしいとしても 車捌きが巧みとしても。



目の前にいるのは 夜天の主こと 八神はやて
どうやら私を行き倒れか病人と思ったらしい。
病人はお前だ といいたいところだが親切には感謝せねばなるまい。
感謝? なんだそれは 今まで持ち合わせてなかったものだ。



今ここはいつなのか?
主に連れられ いや、車椅子を押してるのは私なのだが
道中の書店で主が買い物をしてるときに 新聞を見つけた。

1月の暮れ発行となっていた。
私が引導を渡されたのは 12月聖夜とされる日だ。
闇の書があることを考えると 性やまで少なくとも1年
いやそれ以上かもしれないが 大きなズレがある。



この主は無邪気だ。 そのまま家へ向かうという。
普通知らない人についていってはいけない というか
知らない人を家に招きいれたりしないのではないか?

その周辺に【守護騎士】が見当たらないところを見ると
まだ初期起動もしていないということだ。
当然 私も管制人格も中に居るはずだが?



ここのシュークリームが美味しいらしい と
『翠屋』という店の前を通る。
いつか食べてみたいなぁとそれは私に強請ってるのか?

ここには私に引導を渡した魔導師のひとりがいるはずだ。
特別恨んでるわけではない。
持ち合わせてないはずの感情とやらを感じているが
恨みつらみ、不思議とその感情はない。
その魔導師の気配もない。
まだ魔導師として目覚めていないのか 今日は居ないのか・・・





(はや)「・・・なぁ 聞いとるか?」
(ナハ)「ハッ!? すまない聞いてなかった なんだ?」
(はや)「ついたで わたしんち」


なんと 悩んでいるうちに
マルチタスクで案内されるがまま歩いてたら着いていたようだ。



(ナハ)「なぁ」
(はや)「なん?」
(ナハ)「いいのか? 知らぬ者を自宅に連れてきて」
(はや)「なにいうてん他人行儀みたいに
    わたしらちょう遠いけど親戚やないか」


・・・は?




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どこでなにが間違ってしまったのか
どうやらここでは 私は主と親戚関係ということになってるらしい。
人間ですらないのだが私は
それとも吹き飛ばされた拍子に転生でもしたのか?
管制人格の姿で?  冗談もほどほどにしてほしいものだ。



そんな私の複雑な想いをよそに はやては家に入っていく。
家の前でぼーっとしていても仕方ないので
スパイ活動とでも思って入ってしまおう。



中にも守護騎士は居ない。
運命の聖夜まで1年は猶予があるのは確からしい。
さむかったやろー とミルクを温め始めるはやて。
ぽんぽこ印のカップと 三角主体の模様のカップを用意する。


おいまて 三角だと?
実は私を驚かそうとするドッキリとかではなかろうな?
実はそこのカーテンに管制人格が隠れて撮影していたりとか
外からこちらをみてる猫が実は変装した湖とかではなかろうな?




・・・違うようだ。
偶然としては行過ぎているが 三角模様のカップは私専用らしい。
私がそう決めたらしいのだが 当の私がそれを知らない。



(はや)「大丈夫かいな
    倒れた拍子に記憶とんでたりせぇへん?」
(ナハ)「そんなことは・・・  ないと思いたい」




そう誤魔化しておいて 諜報再開。


ソファに置かれた闇の書に触れてみる。
やはり起動していない。
それはそれでよいのだが 中にいるはずの意識が2つ足りない。

私と 管制人格だ。
守護騎士の反応はある。 スタンバイ状態になっている。
その上位フォルダに常駐するはずの管制人格と、
隠しフォルダになっているはずの私が無い。

これはもしかして 防衛システムの意識と
躯体データとしての管制人格が漏れ出て
それが私になったとかいう話じゃなかろうな?
それに転生なり憑依なりしたのではなかろうか
この世界のこの身体が倒れた拍子に。


・・・突拍子かつオカルト過ぎる話だ。
空想も度が過ぎるとどん引きされかねん 今はやめておこう。



(はや)「ミルク飲んだら晩ご飯作るからな。
    そのあとはお楽しみのお風呂タイムや」
(ナハ)「風呂?」
(はや)「ちょちょ ホンマに記憶とんでるんちゃうん?
    あの風呂好きがいう言葉やないで」



どうやらこの世界の私は風呂好きらしい。
おっかしーなーと誤魔化しておく。




その風呂が修羅場ということを知るまで
あと数時間。




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  (あと)


新作『漆黒偏』はっじまったよ
過去作共々もよろしくおねがいします


さすがに前作の最後がまるまんまフラグになってるとは思うまい
今回の主人公は 蒼猫編2期唯一の被害者 ナハトさん

もし原作『闇の書の闇』の中に『ナハトさん』が居て
消された直後に別の世界に飛ばされてたら というイメージ
蒼猫編のアナザーともとれるかもしれませんが
あくまで "原作の" 闇からですので 前作とのつながりはありません

外見がリインってのは過去に『リリコレ』編で使ってますが
今回は外見が蒼猫編設定の引継ぎというだけで
生き別れの姉妹 もしくはそっくりさん程度に想像していただければ
リリコレ編では外見年齢も落としてましたし ストーリーが全く違いますし


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