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小説置き場  通常は3の倍数日に更新します   取り扱い:リリカルなのは二次SS
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救えなかったのは一人だと
いつから錯覚していたのか










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12月末
関係者総出の少し遅いクリスマスパーティ(高町家の事情)の後
ナハトヴァールの旅立ちを送り迎える会がいとなわれた。


管理局的には ナハトの申し出はありがたかった。
事実 闇の書事件の終結とするには一押し足りなかったところ
書本体と 元凶たる防衛プログラムの完全破壊が確認できれば
終結宣言を出しても 過去の事件の遺族にも申し出が立つ。


とはいえ 執務官も最初は拒んだ。
ナハトが完全無力であるが故に 無力な者を亡き者にする人道的なものと
残された騎士や魔法少女たちへの悲しみを考慮して 考え直すよう説得した。
リインフォースや騎士たちは 我らも同類と自分たちを出して説得した。
なのはたち魔法少女や あの場に居た応援隊の皆も考え直すように言った。

結果 無駄に終わったわけだが。






ちらり ちらりと雪が舞う中
ぜひわたしが と名乗り出たなのはたちの手により
夜空に舞い上がる魔導書と女性、
短い間だけれど 実体を得てすごした数日間の思い出を胸に
虚無の世界へと旅立っていった。




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  【SIDE LEVI】
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ボクは ひとりの女性を救えないまま終わってしまった。
あの人は 何度かボクを助けてくれたのに
ボクがあの人を助けてあげられたのは1回 それも ほんの数日だけだった。
ボクは 力のマテリアルだけど 非力だ・・・





(はや)「なぁレヴィちゃん」
(レビ)「・・・ん、なに?」


アースラにあてがわれたボクの部屋に ハヤテが尋ねてきた。




(はや)「王様しらへん? さっきから姿がみえへんのよ」


あれ、そういえば
ナノハたちのところにも 騎士たちのところにも
シュテゆやチヴィのところにも 局員の集団にも居ない。


(はや)「王様にな あの戦いで貰える4つの最後のひとつ
    今日おしえてくれる約束だったんよ どこいってしまったんやろか・・・」






(ディ)「なーにをキョロキョロしておる子烏」


というのは【こっち】のちっちゃい王様じゃなく 【あっち】の王さま。



(はや)「子烏やめーや 人を指して言う言葉やないやろ。
    せやけど そや、あなたなら分かるんやないかなぁ最後のひとつ」
(ディ)「ん、事情が読めぬが 話してみよ 我も興味がある」





あの戦いのなか
へいとはチヴィに【力】を、
ナノハはシュテゆに【知】を借り
ハヤテも王様に何かもらえることになってたんだって。
4つのうち3つは教えてくれたんだけど。




(ディ)「なるほど話は分かった。
    それは【王】として 【指導者】が持つべきものだな。
    【カリスマ】は指導者として取るべき行動、
    【杖】は武器 道を示すための道具、
    【術式】はそれを行使するための手段」
(はや)「ふむふむ せ、最後のひとつは?」
(ディ)「全てを終えたとき 指導する側とされる側がとった行動で
     導き出した結果への【責任】」
(はや)「・・・待てや たしか王様ふさぎ込んでおったよな」
(レビ)「うん 実はボクでも助けられなかった子がひとりいて・・・」






  ま  さ  か





(はや)「ふ、ふふふ  そか そういうことか。
    またわたしは 過ちをひとつ犯してそもうたな。
    ヒントは十分くれてたはずや」
(レビ)「ハヤテのせいじゃない ボクが、ボクが気付けてたら
    ううん、【こっち】のユーリを救えてたら こんな・・・」



王様は ボクを含めたマテリアルズの【責任】を背負って
ナハトと一緒に 密かに旅立ったんだ きっと。




(ディ)「自分事で なおかつ他人事だが
    我でも同じことをすると思うぞ。
    だが これは忘れてはならんことだ。
    あやつの責任と判断において 全ての罪はあやつが背負った。
    これ以上の罪は積み重ねるなよ。
    いいか これはマテリアルズ全員に言えることだ。
    チヴィとシュテゆにも しっかり伝えてやれよ」


そう言ってボクらを背にし 歩き出そうとする。
ふと 言い忘れたように続けた。



(ディ)「我が知る限り 子烏、お前は今後も悲しい事にたくさん遭遇する。
    それはお前が指導者として歩む糧となろう。
    全てを乗り越え 立派な姿になったうぬを 我らは知っている。
    お前にだって可能なはずだ。
    これは あやつがお前に課した試練だと思え」


今度こそ歩き出して 部屋を出てっちゃった王さま。
無言のまま ハヤテも出て行った。
でも あれは泣いてる背中じゃない 何かを悟った背中だった。




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  (あと)


15章6話【王様の贈りもの】フラグ回収


戦いの後日談で これだけは処理しておかなきゃいけなかった
王様の贈りもので1番大事なもの
全てを受け入れ その先を見つめなきゃいけないんだよね

今作のはやてさん 2度目の闇化
将来病まなければいいが・・・
そこまで本編が続かないから作者にも分からん



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