忍者ブログ
小説置き場  通常は3の倍数日に更新します   取り扱い:リリカルなのは二次SS
[134]  [133]  [132]  [131]  [130]  [129]  [128]  [127]  [126]  [125]  [124
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

つめこみたいものを
つめこめられるだけ入れて・・・











------------------------------------------------------------------------------------







<なのはsideからスタート>




『 Absorption 』
「全ては 安らかな眠りのうちに」

接近戦を仕掛けにいって 闇の書さんに消されてしまったフェイトちゃんとありす。
わたしはただ呆然と立ち尽くすことしかできなかった。





『 レイジングハートのマスター そう心配しなくても大丈夫です 』

そう励ましてくれたのは ありすがわたしに投げ渡してきたグラムさん。
「大丈夫って・・・ 二人とも消えちゃったんだよ どこが大丈夫なのっ」
『 存在が消滅したわけではありません。
マイスターと私の精神リンクは 今でも繋がっています 』

『そうだよ なのはちゃん』
「エイミィさん・・・」
『フェイトちゃんのバイタルは顕在している。
闇の書の内部空間に閉じ込められただけ 助ける方法、検討中』
「ありすは?」
『アリスちゃんのバイタルは見つからないけど
グラムとはくとちゃんに繋がってる精神リンクはこっちでも確認してるよ』

どういうこと? フェイトちゃんが無事なのははっきりしてるのに
ありすのバイタル(生命反応)が見つからないって・・・



「我が主もあの子も 覚めることのない眠りのうちに 終わり無き夢を見る。
生と死の狭間の夢 それは永遠だ」
「・・・永遠なんて無いよ みんな変わっていく。
変わっていかなきゃならないんだ わたしも あなたも」









「なのちゃーん」
「いた あそこっ」

はくとちゃんとヴィータちゃんがこっちに向かってくる。
今ここで闇の書さんと戦えるのは わたしを含めたこの3人だけになってしまった。

「遅くなっちまった。 状況は?」
「フェイトちゃんとありすちゃんが 闇の書の中に閉じ込められたって」
「中? 精神空間か」
「ヴィータちゃん知ってるの?」
「あの中に閉じ込められたヤツは自身が1番心地よいと思う世界に放り出されるんだ。
そこから抜け出して外に出るには それが夢であることを理解して
元の世界に戻ろうとする気をちゃんともってないと難しい」
「心地よい 夢の世界・・・」






{{ ヴィータの見解は だいたい合ってるよ }}
「!? おねえちゃんだ」
ありすの声がする でも、これって・・・

「この声、思念通話じゃねぇ どこから・・・」
{{ グラムの精神リンクを通して 直接精神に語りかけているんだ。
念話や思念通話だと外のその子に聞こえるかもしれないから }}

「ありす 大丈夫なの? エイミィさんでもバイタル見つからないって・・・」
{{ ああ、それは多分ボクが管制人格と同等で混じりこんでるからと
今、フェレットモードだからかな }}
「フェレットモードぉ? ありす、一体何をしてるの?」
{{ はやちゃんを直接説得してくる 今、はやちゃんを探してるところだよ。
それまでそっちでも何とか持っていて }}










<はやてside 闇の書の内部空間>




ここは 何処やろう。  眠い・・・
!? 誰かおる。 誰や・・・


「そのままお休みを 我が主。 貴方の望みは全て私が叶えます。
目を閉じて 心静かに夢を見てください」


そう言われても 寝たらあかん あかん気がする。
貴方は 誰や ここは 何処なんや・・・







<ありすside 同空間 別の場所>




「よく言うよ 望みを全て叶えるだって?」

騎士たち同様 管制人格の思想もボクは感じ取ることが出来た。
闇の書の中だからだろうか 騎士たちの思想よりはっきり感じ取れる。

「その望みを勘違いして理解してるのを分からせないとなぁ。
クソッ 何処にいるんだ はやても あの子も」



夢の中へ誘われる精神空間、
だけどボクは夢の世界ではなく この真っ暗闇の空間に引き込まれた。
これもボクがあの子と同類だからこそなのかもしれないけれど
元よりここに来る気だったボクには好都合だった。
でも、こんなに広いなんて聞いてないよ。

魔力温存のためフェレットモードで行動している。
この空間、何か行動するたび 例えるなら手を上げたりとかするたびに魔力を消費する。
元の姿で捜索してたら魔力値240万超のボクでも参っちゃうよ。


「とにかく なんとしてもはやちゃんを探し出さないと・・・」

あの子の声を頼りに ボクは再び移動し始めた。










<なのはside 海鳴市近海上空>




闇の書さんの攻撃に耐えながら 少しずつ海に移動してきた。
ここなら少し無理しても 街への影響は少ない。


『リンディさん エイミィさん 戦闘位置を海の付近に移しました。
市街地の火災をお願いします』
『大丈夫 災害担当の局員が向かっているわ』
『それから闇の書さんは駄々っ子です がなんとか話は通じそうです。
もう少しやらせてください』

ありすも中でがんばっている。 わたしもがんばらないと お姉ちゃんだもんね。




はくとちゃん・ヴィータちゃんがひきつけてくれている間に
レイジングハートのカートリッジマガジンを交換する。

「予備はあと3門 カートリッジ18発分かぁ。
スターライトブレイカー撃てるチャンスあるかな・・・」
『 手段はあります "エクセリオンモード" です 』
「だ、駄目だよ。 あれはフレーム強化するまで使っちゃいけないって・・・
わたしがコントロールに失敗したら レイジングハート壊れちゃうんだよ」
『 私はマスターを信じています。 お願いします 』
「レイジングハート・・・」




「お前も もう眠れ」
「いつかは眠るよ だけどそれは今じゃない。
今は はやてちゃんとフェイトちゃんを助ける。 それから あなたもね」

カートリッジがロードされる。 レイジングハートはいつでもいける。
「レイジングハート エクセリオンモード ドライブ!!」 『 Ignition 』








<ありすside>



なの姉さんに持たせたグラムを通して外の様子が伝わってくる。


「エクセリオンモード 使っちゃうか。
無理しないでよねって言ったけど やっぱり無駄だったね」
劇中のなの姉さんは上手く使いこなしてた。
今外で戦ってるなの姉さんもそうだとは一丸にはいえないけれど きっと大丈夫。

「さあ ボクもボクのやることをやっちゃわないとね。
ほんとに何処にいるのかなぁ はやちゃんは・・・」








<なのはside>






「1つ覚えの砲撃 通ると思ってか」
「通す。 レイジングハートが力をくれている。
命と心を賭けて答えてくれてる。 泣いている子を 救ってあげてって」
『 Accelerate Charge System Standby 』

遠距離砲でバリアが破れないなら ゼロ距離で撃てば良い。
そんな直感で思いついた 突撃砲撃。
高速突撃形態で相手の懐に入り そこからバスターを撃つ。
防御はグラムさんが代行してくれる。
レイジングハートとわたしは懐に入ることだけを考えればいい。




「エクセリオンバスターA.C.S ドライブ!!」
わたしが何をしようとしてるのか 悟ったヴィータちゃんが
バインドで補助してくれる中 闇の書さんめがけて突撃を開始
先端がバリアを貫いたところで バスターを放った。




「ほぼゼロ距離 バリアを抜いてのバスター これで駄目なら・・・」

と考えているところに まだ落ちていない闇の書さんの姿が・・・
「・・・もう少しがんばらないとだね」 『 yes 』








<フェイトside 闇の書の本来の機能である 精神空間>




闇の書の意思と戦ってたはずのわたしは
気づいたときには何故かベッドの中にいた。

わたしの記憶の片隅に残っている そのベッドがある部屋
在りし日 まだ地上に建っていた頃の 時の庭園、
その庭園には アルフも アリシアも リニスも 優しかった頃の母さんも居た。


これが夢であることは すぐに悟ることが出来た。
なにより 母さんが優しすぎた。
それでも この夢の世界に居続けたい そう思ったときもあった。
でも・・・





「ごめんなさい わたしはこの世界に居ることは できません」
「どうして 貴方が望んでいた生活だったはずよ」
「それでもです。 外で、大事な友達が命をかけて戦っている。
わたしはその子と 元の世界を捨ててまで この世界にいようとは思いません」


「・・・いい目ね」
「えっ?」
怒られると思っていた。 優しい頃の母さんも全く怒らなかったわけじゃない。

「自分にとって何が大事なのか よく分かっている。
そしてその大事な者の為なら 自らを犠牲にしてでも良いということは
言うのは簡単でも 成し遂げようとすることは難しいこと、
さすが 私の娘」

「母さん わたしのこと 娘って・・・」
「・・・行きなさい。 私に貴方を留める権利は無い」
そう言って差し出したのは 金色の宝石 そう、バルディッシュ。

「貴方は立派な娘だったわ。 現実でも 心の中ではそう思っていた。
それでも 私にも信念があった。 その信念が全てだった。
ごめんなさい。 謝る権利もないのかもしれないけれど 本当にごめんなさい」



わたしと母さんは それから何も話さず ただ泣いて 抱き合った。
そしてそれが わたしと母さんの 今度こそ本当に最後のお別れとなることは
誰の目にも明らかだった。











<はやてside>




ありすちゃんそっくりの目の前の人が闇の書の管制人格で
ここが闇の書の中ってことは分かったで。
でも・・・

「私の願い 私の欲しかった幸せ・・・」
「健康な体、愛する者たちとの ずっと続いていく暮らし
眠ってください。 そうすれば貴方は夢の中でずっとそんな世界に居られます」
「・・・せやけど それはただの夢や。
わたし、こんなん望んでない。 あなたも同じはずや 違うか?」




<ありすside>

居た!! はやちゃんに いつの日か夢に出た管制人格さん。



「・・・だからこそ あなたを殺してしまう自分自身が許せない。
自分ではどうにもならない力の暴走
あなたを侵食することも あなたを暗い尽くして暴走することも 止められない」


「それ、本当に止められないの? 自分で手を尽くしたの?
 "みんなを頼む" とか言っておいて自分で何もしてないとかじゃないよね」
「お前は・・・」
「なんやカワイイ子が来たな」
「かわいいって・・・ ああ、フェレットモードのまんまだったね ちょっと待って」



元の姿に戻る。
ボクと管制人格さんが並ぶのは半年振りだ。 夢の中だったけど。

「ありすちゃん・・・」
「半日ぶり はやちゃん。
それに管制人格さん いや、ボクのオリジナルさん」

「・・・知っていたのか」
「うん 自分なりに出した結論。 こうなることも承知済み。
でもボクとしてはこうならないようがんばってたんだよ。
最後の最後にバカ猫に邪魔されなけりゃ 暴走も起こらなかったはずなんだけどね」

「どういうことや?」
「闇の書は元々健全な資料本 夜天の魔導書だったんだ。
どっかのアホが改造して今の姿にされちゃったんだけど
それをボクが元に戻そうとしてたんだ。 そうすれば "闇の書事件" は無血解決するはずだった」
「しかし完成した書を主に持たせることで 封印を完全開放させた者が居た」
「そういうこと。 ああでもその犯人は知り合いが検挙したから気にしないで。
それに まだ手詰まったわけじゃない」


「まだなんとかなるんやな どうするん?」
「はやちゃん 自分が夜天の主ってこと忘れてない?」
「無理です 自動防御プログラムが止まりません」
「ならば防御プログラム切り離そう 夜天の書から。
そのあとでプログラムだけをなんとか破壊する みんなでね」
「みんな?」
「外で なの姉さんたちが頑張ってくれている。
シグナムさんたちが すずちゃんたちを守ってくれている。
それに結界の外で ボクの知り合い、管理局のスタッフが待機してくれている」
「なのはちゃんが!?」
「外にも手伝ってもらおう。 少しでも隙があれば切り離せられるよね」
「ああ、主が管理者権限が使えるようになれば。 だがどうやって・・・」
「ボクに考えがある。 まずは・・・」









<なのはside>




突然 闇の書さんの動きがぎこちなくなった。
電池の切れかけたおもちゃみたい。

「な、なんだぁ?」
「もしかして・・・」




『なの姉さんたち 聞こえる?』
「ありすだ!? うん、聞こえるよ」
「はやてはっ はやては無事か?」
『ヴィータ、ごめんな 大丈夫やったか?』
「はやてちゃん よかった・・・」

『いやぁ実はまだ大丈夫じゃないんだ』
『ごめん、なんとかその子 止めて上げてくれる?
魔導書本体から自動防御プログラムを切り離したいんやけど
その子が動いてると管理者権限が使えへん』
『今そちらに出ているのは防御プログラムだけだ。
私に気を使う必要は無い』
「闇の書さんも・・・」


『ユーノ、聞いてる?』
『あ、うん 聞いてるよ。 何?』
『ユーノにクエスチョン
外部損傷無しでプログラムのみにダメージを与えたい場合 どうすればいいでしょう』
『・・・それをやさせろってことかい?』
『そういうこと』

「ユーノ君?」
『なのは、どんな方法でもいいから 目の前の子を魔力ダメージでぶっとばして。
全力全開 手加減無しで!! そうすれば全員外に出られる』


「おい にゃのは」
「にゃー って惜しい、猫じゃないよ なのはだよ 何?」
「お前が初めてあたしたちと戦ったとき 結界を破壊するのに使った魔法、
あれ、どういう原理だ?」
「スターライトブレイカーのこと? 魔力を収束して 後ろから叩き出すんだけど」
「収束した魔力をそのままにできるか?」
「う、うん できるけど まさか・・・」
「ああ あたしがアイゼンで叩く やってくれ」








<ありすside>



「うわっ バスターじゃない スターライトブレイカーで来る気!?」
グラムを通して なの姉さんが魔力収束を始めたことが伝わってくる。
レイハさんのカウントつきだ。

「どないしたん?」
「かなりガツーンと来るだろうから 覚悟してね」




「アリース」
「おおっ フェイト 自力で出て来た」
大剣片手に手を振りながら フェイトがこっちに向かってくる。

「!? 闇の書の意思」
「ストップ、戦闘継続の気無しだよ」
「えっ そうなの?」
「ああ、すまなかったな」

「アリス、ここ何処?」
「闇の書の精神世界 もうすぐ出れるからね」
「そうなの? それまたなんで」
「なの姉さんが一発ガツーンとくるやつかましてくれるから」
「ガツーンってまさか スターライトブレイカー・・・」
フェイトもしかしてトラウマ? 気持ちは分かるけど。






<なのはside>




『 3・2・1 カウント ゼロ 』
ずっと闇の書さんと戦ってきたから 周辺の魔力も多くて
いつもより大きな魔力の塊が出来た。

「いくよっ ヴィータちゃん」
「おうよっ」
レイジングハートを高々と上に上げる。
レイジングハートの先に生成された魔力の塊も上へ。
そこに横からヴィータちゃんが攻撃 それをトリガーとして発射する。


『 テートリヒ・シュラーク 』 『 スターライトブレイカー 』
「いくぜ ベルカとミッドの合体攻撃」
「全力 全開!!」

『『 ビッグバンブレイカー 』』









<ありすside>



「のぉあぁぁぁ・・・」

闇の書の内部空間が震度8並に揺れた。
なの姉さんの全力全開(もう全壊でもいいよね)魔法がHITしたんだろう。



「主、成功です。 管理者権限が使用可能になります」
「そか ほな早速お願いするわ えっと・・・」
「はい?」
「そういえばわたし あなたの名前ずっと聞いてなかったな。
まさか【管制人格】が名前じゃないやろ」
「そ、それは・・・」
「・・・まさか 無いんか」
「す、すみません 今まで呼ばれても【管制人格】か【闇の書の意思】でしたので」
「そんな人として扱ってくれへん名前使わんでええ。 わたしは認めへんで。
新しい名前考えてあげんとな どないしよか・・・」


なんとか命名イベントもこなせそうです。
良かった良かった。

これで残るは 防御プログラムの破壊のみ。
いろいろとけじめつけないとね。 この事件と ボク自身と・・・





------------------------------------------------------------------------------------




あとがき



結果3視点(フェイトいれると4)でお送りしました。


アリシア生存ということでフェイトのほうをどうするか悩んだ結果
プレシアさんに一役買ってもらうことに。

なのはさんのほうにはヴィータが補助としてまわり
他の騎士は一時退場してもらいました。
居ても空気になるのは目に見えてましたから。

はやて&リインIは ほぼ原作どおりに。

最後に主人公は何パターンか行動プロットを作ってましたが
採用したのは内部突撃と直接説得で。
フェレットモードも久々だなぁ。



なのヴィ合体魔法は 実はリリトラの頃からあった構想
今回出すか次回出すか考えた末 今回出すことに。

そしてまだ なのはさんの名前がちゃんと言えないヴィータ・・・
次回には直ってますよ きっと。



PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret (管理人だけにコメントする。)
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28
当ブログの小説

最新のものは下記『最新記事』から
過去作品は小説一覧からどうぞ
ツイッター
総合ブログ・小説ブログ共通
鉄系orなのセントツイート多し
ブログ更新のツイートも一応あり

相互フォロー・デュエルメイト募集
ツイッターDMでお気軽にどうぞ

 
TweetsWind
ブログ内検索
最新CM
[05/04 ライト]
[02/06 管理人]
[01/28 ライト]
プロフィール
HN:
渡有くれは
性別:
非公開
自己紹介:
そろそろ新人も何ですのでHN更新しました。 
渡有(とある)くれはと申します。 
本日は当書庫をご利用いただきまして ありがとうございます。


当ブログは
メインサイト『総合商事ビルOKIRAKU』の
コンテンツのひとつです。
メインサイトへはリンク『総トップページ』よりどうぞ。
カウンター

Copyright © とある書庫の片隅 All Rights Reserved.
Material & Template by Inori
忍者ブログ [PR]