時を駈ける幼女 ２章-６

「魔法少女」とはなんだったのか？

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摩訶不思議の連続に
流されるまま手に取ったデバイスに従い
少女は生まれて初めて　己のチカラを発現された。

手には杖　その身には白い服

この夜　【魔法少女】がひとり　はじめの一歩を踏み出した。



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　　　【SIDE NANOHA】
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すごい　この一言に尽きる。
わたしにこんなチカラがあったなんて・・・



って浸ってる場合じゃないよ。
毛玉なんとかしなきゃ。


（フェレット）「すごい魔力・・・」
（少女）「ようこそ　まほーのせかいへ」
（なの）「あ、うん。　　あれ、あなたその格好・・・」
（少女）「あなたの　ふくと　だいたい　おなじ」


【バリアジャケット】だっけ？　ゲームで言ったら法衣なのかな。
わたしは学校の制服からイメージしたんだけど
この子は軽鎧みたいな　前衛の戦士の服だよね。


（フェレット）「お願いします。
　　　　　本来なら僕がやらなきゃいけないのですが
　　　　　僕がこの状態でなければ・・・」
（なの）「大丈夫　たぶん。
　　　　　で、どうやって戦うの？」
[レイ]「では手始めに　直射弾から始めましょう」

手におさまった杖　レイジングハートさんの
魔法講習が始まった。




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　　　【SIDE YUNO】
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悔しいけれど　今だ回復しきってない僕にかわって
奇跡的に見つけた　資質を持った現地住人に
助力を請ったんだけど・・・


なんだろうこの子　天才じゃないだろうか？


彼女の肩から見てるんだけど
直射射撃をあっと言う間に覚えて　早くも誘導弾を飛ばしている。
ついでに彼女も飛んでる。　飛ぶこと自体が高度技術だよ？
さっきの会話からして　この子たった今初めて魔法に触れたんだよね？
なにこの習得速度・・・


防御も硬い
現時点で　おそらく僕の鎧装甲第二段階くらいの硬さがあるんじゃないかな。
加えて　ティルがシールドで手伝っているし
レイジングハートも防御魔法でサポートしている。
思念体の攻撃が全く通ってない。

僕　必要ないんじゃ・・・



（少女）「あ、ごめん　大丈夫」
（ユノ）「（身体は）大丈夫です」

心が折れそうです・・・



（ティ）「ほかく　せいこう　ふういん　おねがい」
（少女）「わかったの　心を澄ませばいいんだよね？」
（ティ）「きもち　わかるけど　こうふん　しすぎ　よくない」


あっという間に終わりそうだよ。
この子　どれだけの資質を持ってるんだろうか・・・





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　　　【SIDE NANOHA】
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謎の物体と　初めての戦闘　最初は怖かった。
でも　だんだんと楽しくなってきて
たぶん途中から　わたし笑ってた。
お父さんたちの武術を　すこしだけ習ったときも
こんなワクワクドキドキしなかったんだけど。


【魔法】の運用は　感覚でつかめた。
もともと得意な理数系を使ってるから苦でもないし
なにより飛ぶのが気持ちいい。
あ、【結界】の中でだよ。　外には出てないよ。
飛んでるのが人に見られたら　新聞一面独占は軽いもの。




（少女）「ほかく　せいこう　ふういん　おねがい」
（なの）「わかったの　心を澄ませばいいんだよね」
（少女）「きもち　わかるけど　こうふん　しすぎ　よくない」


白い子がバインド（たぶん紐みたいなもので縛ってるんだよね？）で
毛玉の動きを止めてくれている。

封印ってのをしちゃえば　毛玉を退治できるんだって。
で、威力が大きくて　今までみたいに念じるだけじゃ発動しないから
【呪文】がいるんだって。


深呼吸して　心を無にする。
大丈夫　これはいつも家でやってることだから。



　　[　リ　リ　カ　ル　マ　ジ　カ　ル　]


心の奥底にあった文脈
これだ　わたしだけの呪文。
言われるままに　レイジングハートさんを毛玉に向ける。

[レイ]「スタンバイ レディ」
（なの）「あの毛玉さんを封印　お願い!!」


[レイ]「シーリング」



レイジングハートさんから　今までより威力がある攻撃が飛んでいく。
かめ○め波撃ってる気分なの。
あとで聞いたんだけど　これがわたしの資質で１番合うスタイルなんだって。



あれ　魔法少女って　こうだったっけ？




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　　　【SIDE YUNO】
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今日　僕は
見つけてはいけないものを見つけ、
見てはいけないものをみてしまった気がする。


（ユノ）「ふ、封印砲　　そんなばかな・・・」
（少女）「えっ　そういうものなの　これ？」


初日　というか魔法に触れて数十分で
砲撃魔法をキメたよ　この子。
今までの常識を　文字通り吹き飛ばしたよ。

いや、もう気にしないことにしよう。
きっと管理外世界では　常識に囚われちゃいけないんだ。
こんな凄い人の協力を仰げたんだ　これは奇跡だと思うよ。




思念体は　きれいさっぱり吹き飛んで
後に残った　ジュエルシード。

（ユノ）「あれが僕たちの探しているロストロギア
　　　　　ジュエルシードっていいます。」
（少女）「へぇー　これも宝石みたい」
（ユノ）「レイジングハートで触れてください。
　　　　　適正に保存していれば　暴走しません」

こうして　無事２つ目のジュエルシード
シリアルナンバーにして２１番を確保した。



（ユノ）「これで　もう大丈夫です。
　　　　助けてくれて　ありが・・・」




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　　　【SIDE NANOHA】
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あ、あれ
フェレットさんまた気絶しちゃった。


（少女）「たぶん　むりしてた」
（なの）「そっか　もう少し寝かせてあげよう」
（少女）「わかった　でも・・・」



これどうしよう　と言われて気づいたけど
さっきの毛玉が暴れてたせいで　あちこち凄いことになってた。
トドメがわたしの最後の一発　地面焦げてるよぉ　そんなに凄いのアレって。


（なの）「そういえば　結界ってのも無くなってる」
（少女）「ユー兄が　きぜつして　けっかいも　きえた」
（なの）「・・・そっか」



みなさん　ごめんなさい
高町なのは　もういっかいだけ悪い子になります。



（少女）「ていあん　みつかるまえに・・・」
（なの）「三十六計なんとかなの　ごめんなさーい」




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　　（あと）


早くも「魔砲少女」でいいと思います
常識に囚われてはいけませんよ？


今回　なのはさん含むミッド系列の方々は
正史ベース　なのセント寄りで構成してます
なのでジャケットはアニメ版で　聖祥３年の設定ですが
運動オンチ属性が無く　御神流も少し噛んでます
なのセントでは困ると一人称と口調が変わるらしいですが
これはそのうち出てくるでしょう

ちなみに１期ストーリーの基本構成は
劇場版と正史のハーフ＆ハーフ＋＠
この時点で砲撃使ってるのも　そういうことです


レイハさんに”さん”付けなのは
なのはさんが敬意をこめてるんですね
誤字ではありません仕様です　初日限りのレア呼称です



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