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小説置き場  通常は3の倍数日に更新します   取り扱い:リリカルなのは二次SS
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3月は3~5日くらいの不定期更新予定です
平時より少し更新多めになります  あくまで予定です



こんなときに限ってってこと よくありますよね
そんなおはなし







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  【SIDE YUNO】
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騎士たちの襲撃から1週間

本局で改修を受けたデバイス2機が完成し
海鳴臨時本部こと ハラオウン邸に帰ってきた。



当初の計画どおり 2機にはカートリッジシステムの試作品が積まれている。
本来ならインテリジェントには不向きなものだけれど
本機と使用者の意向を重視し 若干の強化を加えて施工されている。

結果として騎士に負け 魔力蒐集されたふたり。
本人もデバイスも相当悔しかったらしく 相応の武装対策を盛り込んでいる。


なのはは元々厚い装甲を ジャケット重ね着で更に厚くし
なおかつ足元の改良で機動力を補った。
御神流派生の”高町式”対応の小物も標準装備している。
鋼糸や投げ小刀も 魔力で精製できるようになっている。

フェイトも部分的にだけど装甲を追加した。
が、元々スピードを生かした機動戦を得意とする彼女
逆に防御力を捨て去ったジャケット形態も用意している。
一発当たれば致命傷 当たらなければ問題ない そんなスタイル。

それぞれのデバイスも 新形態が用意されている。
でもそれはあくまで試作 不慮の故障だってあるかもしれない。
ゆえに 二人とも【フルドライブ】の使用は控えるように忠告された。
でもフェイトはともかく なのははどうかなぁ・・・
使うべき時と見たら たぶん躊躇せず使うんじゃないかな。





ふたりへの説明と同時に 簡単な捜査会議も行われる。


デバイスと一緒に 本局から【闇の書】関連の資料が送られてきていた。
これはクロノからスクライア一族に要請された”公式事業”で
本来局員の捜索チームを組んで行う【無限書庫】の捜索を要請したものだ。

無限書庫は管理局でも重要かつ機密な施設で
局部外者に立ち入らせるのは前代未聞なんだけど
僕が関係者に含まれることで 万が一はまずあり得ないとクロノが判断して実現した。
スクライアの名にも関わるからね。
向こうも族長自ら指揮して 精鋭数十人が動員されているし
クロノが指示できる局員も参加してるから けっこうな人数で資料発掘してくれている。




その成果が 捜査本部であるここにまわされてきたわけだ。
さすが族長と精鋭たち 今まで知られてなかった資料もいくつか入っている。

大きな成果が【名前】だろう。
闇の書は 本来の名ではない。 『夜天の魔導書』という。
本来は魔導術式を研究するための資料本だ。
これが分かっただけでも 捜索項目に追加でき また新たな資料が見つかるかもしれない。


ただこの真名 騎士たちの口から聞いたことがないのが気になった。
守護騎士であれば 当然知っているはずの名を使わず
騎士たちも『闇の書』と呼んでいた。

これは僕の予想だけど
騎士たちの記憶領域になんらかの手が入ってる可能性がある。
少し 気になった点だ。





(アル)「あぁそうだ 気になったといえば」
(クロ)「ん、なにかあったのか?」
(アル)「あ、うん 些細なことなんだけどね」


『大事なことは2度言う』   アルフが戦闘中に言われた一文。
ミッドチルダではそういうものは聞かないから
ベルカの諺か何かだと思っていたらしいんだけど・・・


(なの)「復唱するくらい大事なことなんだよって意味なの」
(フェ)「それ 日本の諺なの?」
(なの)「というより ネット用語なの。
    ごく一部でしか使わないと思うけど・・・   あれ?」


何故そんなものを騎士が知ってるのか?
自然と疑問がそちらに向く。


(クロ)「何かのメッセージ・・・
    アルフ、そいつは前後に何ていっていた?」
(アル)「あ、うん 確か『今回のことは主はご存じない』だったかな」
(リデ)「騎士の独断行動 ということかしら」
(クロ)「在りえない とも言えないですね。
    今まで感情を出さなかった騎士が 今回は例外を出してますし
    他に例外を出さないとは限りません。
    ですが その行為自体に疑問が・・・」



本来守護騎士は 文字通り主を脅威から護ることを存在意義としている。
その延長で 蒐集行為を行っているとも考えられてきた。
それを根本から覆す発言ともいえる。
騎士たちが自ら考え 主の知らぬ間に動いていることをこちらに知らせている。
それもわざわざ 『大事なこと』として。
さらに『大事なこと』発言が 騎士の根城 もとい主の居場所を
ネットが繋がる97世界 それも日本のどこかであることを示唆している。




(リデ)「・・・みんなはどう思う?」
(なの)「その使い魔さん(?)の言う事は正しいと思います。
    わざわざメッセージを送るために 襲ってきたとも・・・」
(クロ)「それ自体がフェイクという可能性もあるが
    その発言自体に こちらの捜査を優位にさせる情報が含まれてます。
    現時点では 完全にフェイクともいいきれません」
(フェ)「わたしはなのはに賛成。
    シグナムは 嘘の情報を流して困惑させる人じゃないと思う。
    戦ってみたわたしの直感なんだけど・・・   ごめん、感だけで言って」


僕とティルは 発言に困っていた。
なにせ 向こう側ともつながりがある。
騎士たちは極秘行動 今知れるとクロノがどう動くか分からない。
どうごまかそうか。




その答えは出ず
そして一瞬にして考えること自体が無駄な苦労に変わる。










会議室もといハラオウン邸のリビングに流れる 携帯の着信音


(クロ)「ん、『ケータイ』とかいうこの世界の通信端末か」
(なの)「ユーノ君のだよ?」
(フェ)「ユーノも持ってるの 言ってくれればアドレス交換したのに」


フェイトは先日購入してもらった携帯電話。
いや、僕のは連絡用にって翠屋のものを貸してもらってるだけだから
厳密にいえば僕のじゃないわけで。

あれ、なんだろう この番号は僕知らないよ?
携帯番号を知ってるのは翠屋のスタッフと高町家の皆さんだけなんだけど・・・


間違い電話の可能性も考えつつ 通話ボタンを押す。
なんでここで断りを入れて部屋を出て押さなかったのか 悔やまれる。





『もしもしユーノ君? わたしやわたし。
 大変なんよシグナムたちがいなくなってもーたんや ユーノ君居場所知らへん?』




間髪いれず響く大声は ばっちり周囲に漏れ
みんな(特にクロノ)の冷ややかな目線が注がれる。




(??)『あ、あれ ユーノ君よね?
    おかしいなぁ わたし番号間違えたやろか?』
(ユノ)「・・・ごめん 立て込んでるから後でね」
(??)『なんや合っとった よかった。
    わかった後でやな 絶対やでぇ~』


電話を切る。
唖然とするなのは・フェイト あらあらと言わんばかりのリンディさん
あーやっちゃったねーと目で答えるティル



(クロ)「弁解を聞こうか」



僕は考えることをやめた。




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