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小説置き場  通常は3の倍数日に更新します   取り扱い:リリカルなのは二次SS
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今回で 全てに決着











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【あらすじ】




事件は終わり
しかし 終わってないことがひとつ・・・





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後にPT事件と呼ばれるジュエルシードをかけた事件も
残すところは局への提出と テスタロッサ姉妹の裁判を残すのみとなった。



フェイトとディーノ アルフの3人は
本局で裁判ののち 保護観察処分が下されることがほぼ確定している。
クロノがいい仕事してくれたおかげで物的証拠が、
姉妹が素直に答えているおかげで証言が順調に集まり
裁判自体も 本来半年かかるところ 4ヶ月もあれば終わるとい。



その4ヶ月の間は直接会うことは出来ない。
この数日後にアースラから連絡があり
次の日にはお別れ・リボン交換イベントが起こる。






そう思っていた頃が我輩にはあった。
最近こればっかりだわ・・・






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「対決?」
「うん あのときの一騎打ち 途中で途切れてそのまんまでしょ。
 フェイトちゃんが立ち直れるためにも 決着をつけたいんだって」


昨日 アースラからなのはに入った連絡で
あのときの決着をつけないか という話が来ているらしい。
リンディ提督発案 クロノ執務官黙認の 公式模擬戦による一騎打ち、
ふたりの魔導師としてのデータ測定を兼ねている。
管理局にスカウトする気まんまんね。



本当はディーノとなずなのデータも取っておきたかったらしいけれど
なのは・フェイト組は一度横槍による待ったがかかっていることもあり
また今度 裁判が終わってから改めて という結論に至ったのだとか。

ちなみに我輩のデータは
エル(略称 我輩命名)の試作製作と運用の際に取られてる。
我輩の手元には バージョン17のエルがいるが。
今のところ5日ほど我輩の魔力に耐えている。



「いいんじゃないかな
 フェイトもなのはも 白黒つかないと落ち着かないんじゃない?」
「えっと まぁ  わたしはどっちでもいいかな。
 みんながキズつかないで楽しければもっといいんだけど」
「偽善ですね ですが、なのはらしい」
「でも フェイトちゃんにも立ち直って欲しいから
 わたしができるなら 受けてたとうかなって」
「なのはが今のところ負け越してるんでしょうに・・・」


ま、本人がやる気なら それでもいいかもね。


















そんなわけで  決戦当日 とある土曜日の朝
観戦者スペースの臨海公園の一部と 沖合い数キロを結界内にいれて
なのフェイ 今度こそ本当の決着をつける戦いが始まろうとしていた。


ご丁寧に 擬似建物まで用意してある。
エイミィさん曰く 非殺傷でも壊れる設定らしい。 何故?
StSに出てくる魔法練習用のものに似ているが
まだ実用されて間もないのだろう やけにリアルっぽくない。




『はいはーい二人さん そろそろ始めるよ』

アースラ管制室のエイミィさんから号令がかかる。

『今回は命をかけてってほどぶっそうな戦いじゃないけれど
 データもいっぱい取りたいから どんどん全力だしちゃってね』
「もちろんだよ ね、フェイトちゃん」
「うん。 お互い手加減なしだからね」






「あーあ エイミィさんも無駄な言葉かけちゃって」
「無駄 ですか?」
「あの二人がこんなシチュエーション仕立ててるところで
 手加減するわけないと思うんだ 我輩は」
「ボクもしないと思う。 アネキ、ああみえて戦うの大好きだから」

もう既にバトルマニアと申すか・・・


観戦者サイドには 我輩とユーノ なずな ディーノ アルフの5人
それに現地待機の局員が数人 いちおう、医務局員もいる。
あと クロノがこっちに向かって来てるらしい。



『勝負は気絶または先頭不能を宣言するまで、
 なにかあってもソッチにいる局員が助けてくれるからね。
 それじゃスリーカウントで開始だよ』










カウントがGOを出した瞬間 ふたりは動き出した。
フェイトはランサーを従えての接近戦に
なのははシューターをけん制に 長距離へ
それぞれの得意レンジにもっていこうとする。
結果 それほど距離は変わらない。






「なるほど いい動きだ」

いつのまにか到着していたクロノが言う。



「フェイトも良いが なのはは魔法に触れて1月ほどだろう。
 それであの動き 何か秘訣でもあるのか?」
「しいていえば 戦闘民族の血」
「は?」

裏世界の高町一族は怖いんだよ 執務官殿。


「あとは センスでしょうね」
「あの子、基礎はユーノに教わってましたけど
 応用は全部感覚で構築してますからね」
「それに最近 朝晩の練習量も凄いからね。
 僕でももう防ぐだけで精一杯だよ」
「マジか」
「マジだよ」


ユーノの防御魔法は硬い
どのくらいかというと As終盤のなのはの【アレ】が防げちゃうくらい。
それでいて バインドを用いて対応してくる。
その硬さと戦術は よく知ってるクロノ。

そのユーノが防御で精一杯になるほど なのはは成長している。
同じく魔法に触れて間もない姉(なずな)の存在も大きいかもしれない。
模擬戦で練習もできるしネ。





フェイトもフェイトで
リニスの教育指導の成果をいかんなく発揮し応戦している。
ほとんど誘導が効かないランサーに加え
途中からアークセイバーやサンダーレイジも交えて追いかけている。


  "この戦いで 何かがみつかりそうな気がするんだ"

昨日の夜 フェイトがそう言ってたらしい。  ディーノが開始直前に教えてくれた。
それが真の【フェイト・テスタロッサ】としての出発点であることを
ディーノとアルフは思いたいようである。







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戦闘開始から数十分
そろそろ二人の魔力残量も 心もとなくなってきてる頃。



フェイトが 動き出した。





長い詠唱を伴う大魔法
逃げないように なのはをバインドで拘束し
周辺にどんどん魔法陣を構築していく。





「うわぁ アネキあれ使う気だよ」
「ああ フェイトの本気だ。  決まったかな こりゃ」
「確かに並の魔導師で
 あれだけの攻撃を食らうとひとたまりもありませんね」
「そうだな 医務局員、準備を・・・」


諦めムードだなぁ観戦サイド・・・







   ”フォトンランサー ファランクスシフト”

38機のフォトンスフィアから発射される 総計1000個以上のランサーを
雨あられのように相手に注ぎ込む フェイトの切り札。
質も悪くないランサーが 量で襲ってくるのだから
なずなの言うとおり並の魔導師なら文字通り蜂の巣である。
非殺傷とはいえ 全魔力を根こそぎ削がれいるだろう。



そう 【並の魔導師】ならの話である。












全ランサーを打ち終え 煙が収まるのを待つ。
一応構えは解いていないが 本人も決したとおもっているらしい。

勝ったと思ったときが1番隙が大きい
これ どの戦場でも言える鉄則である。

煙が収まるまでの時間を、
そう 時間を与えてしまったのだ。







煙が収まったそこには
シューティングモードのレイハさんを構えてフェイトに向け
チャージを完了させているなのはの姿。



「こんどはこっちの番だよ」

と言って放たれる ド級桃色波○砲もどき。
慌ててシールドを張るフェイト。
しかしフェイトもファランクスを放った後で もうほとんど魔力を残していない。
さらにフェイトは避けの戦法で 防御魔法はあまり硬くない。


バリアジャケットを破損させながら どうにか受けきった。
しかしそれは ただのディバインバスター
なのはの本気は この後だったのである。





「おいおい いくら保有量が大きいとはいえ
 なのはの魔力ももうそんなに無いんじゃないのか?」
「さっきのファランクスシフトっていうので
 かなり持っていかれたと思いますよ」
「おそらく打ててバスター1,2発だよ。
 なのはが今持ってる魔力だとね」
「それじゃ今回は引き分けかい?
 フェイトだって 2度3度砲撃に当たるとは思えないし」
「いや、次の一発で決まるよ。 【アレ】を使うだろうから」


【アレ】は 実は我輩とユーノしか知らない。
なずなが走りこみで居ない間に なのはがなんと感覚だけで組んだ
砲撃魔法の上位をゆく ランクSの大魔法が残っている。
そしてそれは 条件がそろえば本人の魔力が少なくても打てるのだ。
皆さんはもうお分かりだろう。






なのはが【アレ】の準備と詠唱を始める。
同時に キィンという音と共に フェイトにバインドがかかった。
それは なのはが事前に設置しておいたもの
序盤に動きながら蒔いておいたらしい。
ほとんど魔力を切らしているフェイトは なかなか抜け出せない。




周辺の変化で クロノには分かったみたい。

「お、おい まさか・・・」
「たぶんそのまさかネ♪」
「しかしあれは最上位といってもいいものだぞ。
 あれを たったひと月で だと・・・」

ありえないとでもいいたそうなクロノは放っておこうかしらね。






フェイトのほうは バインドから抜け出す気力も失せたみたい。
そりゃ あんなでっかいものが自分に向けられてると思ったら
走馬灯くらい見えてもおかしくないでしょうよ。



   "スターライトブレイカー"

周辺に散らばった魔力を集め 圧縮した魔力を放つ
収束砲撃魔法と呼ばれる上級魔法。
誰がつけたか 流星というキレイな名をもつ極悪砲。


もうね はかいこうせんでもいいと思うんだ。 
むしろそっちのほうがお似合いだと思うんだ。







「「「「うわぁ・・・」」」」

初見の皆さんがハモる。


なのはとフェイトの斜線の先
余剰エネルギーとなったSLBが海面に当たり 大きな波紋を作っている。
SLB自体は非殺傷なんだけど 波動だけでこれだよ。
結界を張ってなかったら 小さな津波として観測されてたかもしれない。

この娘を怒らせてはいけない
きっと 心の奥底にそう書き記されただろう。















ようやくSLBの波動も収まり
桃色光線の中に飲まれてたフェイトの姿が出てきた。
あれを喰らってなお飛べるのはたいしたものね。
数秒後に力尽きたけど。


さっき準備してた医務局員が動き出す。
落ちたフェイトと なのはももう限界が来てるはずだから
このまま仲良くベッド直行かな。



「なんかボク 見てはいけないものを見てしまった気がする」
「今見ておいてよかったと思うかもよ?」
「確かに 今のは下手をすると 局員1個中隊くらい軽くなぎ倒せるかも」
「信じられるかい? ユーノはあれ正面から受け止めれるんだよ」
「(; Д )て 」 (←クロノ)

ユーノもユーノで怖いよね。
あと、将来これを受けることになる次元犯罪者さんざまぁw








「みずほ」
「うん?」
「なのはのアレ 術式を少し弄ったら私も使えるでしょうか」

えっ・・・





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高町姉妹はそのままアースラにお泊りした。



日付変わって日曜日、
今日、アースラはこの次元世界を離れ 通常任務に戻る。
テスタロッサ姉妹とアルフは 事件の裁判のため本局へ、
しばしのお別れである。







「あのね なのは」

フェイトが切り出してきた。
あの 共同作業のときの『友達になりたい』の返事である。

「わたしでよければ とも思ったんだけれど
 どうしたらいいのか わからなくて・・・  どうやったら友達になれるかな」





「今更ですね」

答えたのは何故かなずな。

「日本の諺にピッタリなものがあります。
 『昨日の敵は今日の友』
 ケンカして お互い本気で殴り合って 認め合って
 そしたらお互い いい親友になれるものです。
 お二人は昨日 本気出して戦ったんでしょう。
 ならばいい親友になれるんじゃないですか?」

「なんか趣旨が違うと思うけど まぁ間違ってもいないかw
 それでも駄目だったら そうだなぁ 名前を呼び合うことから始めるとか」


話が大幅に脱線しそうだったので 我輩が急ぎ復旧させる。
とりあえず成功したのか 二人とも確かめるように名前で呼び合っていた。
あとなずな それ何年代のガキ大将?


「ボクらは本気で戦って無いよ」
「それじゃみずほの案に乗って 名前から始めましょうか?」


とりあえず名乗りあうほうが浸透しそうで何よりである・・・











「すまない そろそろ時間だ」
「どこまでKYなんですか貴方」
「言いたいことは分かるが こっちもこれで精一杯なんだ」

クロノのKYっぷりは今に始まったことでは無いでしょう。
それに今回は アースラが任務に戻る時間もあるわけで・・・




そして始まるリボン交換イベント

なのはのリボンはフェイトに
フェイトのリボンはなのはに
ディーノのリボンはなずなに

ふだんリボンをしてないなずなは
ディーノにロケットペンダントを渡していた。
ジュエルシードみたいな形をしたロケットがついている。
青を基調とするディーノにはちょうど良い。
用意周到ななずなのこと ちゃんと準備していたのだろう。



そして我輩は 普段髪につけているバッテンの隣にあるピン止め。
1つあるので姉妹に1つずつ渡した。

「あ、でもわたしたちから渡せるものが・・・」
「いいよ。 4ヵ月後、元気な姿を見せてくれたらそれで」
「あ、うん・・・  でもやっぱり何か考えておくね」










しばらく海鳴に残るユーノを除く
異世界の少年少女4人の足元に 転送の魔法陣が描かれ
臨海公園から去っていった。



「・・・行っちゃった」
「私たちも帰りましょうか」
「そうだね 確かアリサちゃんとすずかちゃん 昼から来るんだものね」
「それに今夜からまた魔法練習です。
 今度は早期決着で あの姉妹を負かせるようにね」





















こうして 海鳴在住組は 元の生活に戻っていく。
ちょっと違うのは 魔法の存在はしっかりと残っていること。
そして遠く離れてしまったけれど 新しい友達が出来たこと。
あと我輩限定だが エルのニューバージョンが送られてくる。


再び訪れる平穏な日々
それがまた揺らぐのは まだまだ先 年末のお話。





「・・・になるといいんだけどなぁ」
「みずほ まだ何か隠してませんか?」
「キットキノセイダヨ」










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 (あとがき)


無印編終了のお知らせ

順番は違うけど 決戦の様子はだいたいテレビ版依存
小説版だと 決着と同日に出発してますし


なずな無双は相変わらずですね




さてこの後As編ですが
みずほの立ち位置があるので 原作改変は必要となります
なるべく弄らないように進めていく予定ですが
ここまでで当初の予定には無かった展開もあったので
どうなるか作者でも分かりません
テスタロッサ姉妹の裁判も4ヶ月ですし

1つ確定事項で
当初出番なしとなっていたマテリアルっ子の当番が
1回だけ入ることが予想されてます


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