リリカルは俺の手の内に ３章-１

だいぶ長くなったので　章をぶった切って
今回から３章になりました


そして最初からクライマックス？

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４月２８日



この日　高町家に
VIPなお客様が来ていた。




テスタロッサ一家である。
例の『娘を預ける』件で　家主とその家族にも了承を得るべく
大人の話し合いをしにきたのだった。

既に魔法の存在を知る高町の住民も
突然やってきたお客様に驚きを隠せないでいた。
その中でもひときわ驚いていたのは　やはり魔導師の面々
当然　フェイト・アルフもついて来ている。
意識は取り戻したアリシアちゃんは
着る服がなかったのかプレシアさんの白衣　ぶかぶかである。








いろいろと重く長い話になるので
大人のお話は大人に任せ　子供達は子供部屋へ。
テスタロッサ姉妹の希望で俺もこっちに拉致られた。


「いやもう　なにがどうなってるのかさっぱりだよ」
「にゃはは　わたしもわからないや」
「ユースケさんも昨日教えてくれればよかったのに」
「無理いうなよ　まだ不確定事項が多かったんだから」



ほのぼのムードの高町一行
対してテスタロッサ姉妹は明らかに緊張していた。

理由は　手元にあるジュエルシード。
フェイトはこのジュエルシードを巡りこれまで何度か対立し
アリシアちゃんはその根元となった。
二人は主に謝罪をしに来たのである。





「「ごめんなさい」」の一言と共に
ジュエルシードは　ユーノに無事返却された。


「いいよ、君たちが悪意を持ってやったことじゃないことは
　僕もさっき居間で聞いたから」

事の経緯は　部屋に移動する前
最初にプレシアさん本人から口にされている。


「えっと　フェイトちゃんたちとはもう争わなくてもいいんだよね」
「え、　う、うん・・・」
「それじゃあ　わたしたち友達になれるよね」
「と、友達？」


フェイトには聴きなれない言葉だったようだ。





『友達になりたいんだ』

このフレーズは　本来ならもう少し後
海中のジュエルシード６個を封印したときに言われるものである。

ユーノの発言といい　なんとなく先走りするよなぁこの世界。
あれ、でも昨日起こるはずだったジュエルシードとＫＹ介入起こってないしなぁ？？？



「えっと　友達ってどうすればなれるんだろ・・・」
「お姉ちゃんにも分からないよフェイト」
「大丈夫　最初は簡単ですよ」
「うん　かんたん」






なまえを　よんで





「最初はそれだけでいいの。
　君とかあなたとかじゃなくてネ」

「名前・・・
　えっと　なのは　だったよね」
「うん　なのはだよ　フェイトちゃん」
「それから　ゆうか？」
「はい　ゆうかです」
「スクライア？」
「逆　ユーノが名前」
「それと　えっとぉ・・・」
「くぉん」
「それが名前？」
「そう」

「なのはに　ゆうかに　くおん
　ありがとう　ごめん、ごめんね・・・」











あれ、雰囲気的に無印おわたくさくね？




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜キィーン（ジュエルシード発動音）＞


んなこたぁなかった。

「タイミング悪っ　いやむしろ最高か」




『フェイト　ジュエルシードが・・・』

居間に残ってるアルフからも念話が飛んでくる。

「うん　止めなきゃ」
「ユーノ君　わたしたちも」
「この方角だと海だね　急ごう」



「こりゃ　共同戦線だな」
「みたいね」

戦力がオーバースペック
ジュエルシード思念体が若干哀れにも思えてきた。





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