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小説置き場  通常は3の倍数日に更新します   取り扱い:リリカルなのは二次SS
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起承転転転転結
     ↑ イマココ    な、お話








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「いきなりそう言われても困るわ」


かつての大魔導師が 俺にむかって言った言葉だ。







時の庭園 テスタロッサ一家の現ご自宅
俺は正式な招待のもと ここに訪れていた。

見た目はアニメのとおりなので想像しやすいとは思う。
ラストダンジョン臭がはんぱないぜ。
自宅に玉座があるとか どういうことなの?




で、フェイトとアルフに連れられてここに来たわけだが
二人は報告と言う用事を終えて別の場所に向かった。
デバイス関連の機器がある部屋でバルディッシュの最終調整するんだとか
つまり この部屋には目の前にいるプレシアさんと俺だけ。

フェイトが居ないことを幸いに
プレシアさんに全部ぶちまけたあたりがイマココ。






「そりゃ困るでしょう。
 突拍子も無いことうぃってるのは俺自身も分かってるつもりです。
 ただ、その可能性があるから確認させて欲しいだけです」

そう簡単にはいかないとは思うけどね。
なにせあのプレシアさんだし。
下手すればここで消し炭にされてもおかしくないだろうし。





「そうね」

プレシアさんの重い腰が上がった。
あれ、まさかの簡単にいった?

















簡単に重い腰が上がったのには訳があった。
玉座の裏側 研究室らしき部屋に入ったとき 俺にもその訳が分かった。




カプセルシリンダーの中にフワフワと浮いたフェイトのオリジナルが
魅惑あふれる女子高生のサイズだった。


シリンダーの中にいるので 当然何も着てない。
とても健全なユーノあたりには見せられない光景。




「さっきの話を聞く限りでは知ってるわね。
 私がかつて行っていた新型魔力駆動炉の事故」
「彼女、アリシアちゃんがこうなった原因ですよね」
「ええ もう26年も前のことよ。
 あのときアリシアは 5歳だったかしらね」


目の前の彼女が5歳だったらギャグだよなぁ
見た目俺とたいして歳かわらないもの。

「私もおかしいとは思ってたのよ。
 あの事故でアリシアは死んでしまったのならば
 どうしてこの子は成長しているのか。
 肉体の腐敗を防ぐ処置はもちろんしていたけれど」




俺の突拍子もない話を聞いてプレシアさんが立てた見解はこうだ。

26年前の事故で魂を封印されたアリシア、
その肉体は植物人間か脳死状態となったが処置が良く
生命維持に最低限必要なものも外部から得られたため
通常よりゆっくりだが成長していたのではないだろうか と。
食料を摂取したりしなかった為に 通常の半分ほどの速度で。


「確かに私はアリシアにデバイスを渡したわ。
 私の研究はライバルも多くて
 当時も産業スパイがたびたび狙ってきていたし、
 不測の事態があったときアリシアだけは助かるように。
 結局あの事故の前には効果を発揮できなかったと思っていた。
 違う、過剰に効果を及ぼしていたのよ。
 冷凍冬眠のように 危険が去るのを永く待つために」








プレシアさんが機器を操作すると
シリンダー内の液体が排出され始めた。


「あのときは私も気が滅入ってたから
 ちゃんと確認もしてなかったのかもしれないわね」

そう言って 液体が無くなったシリンダーを開けて
アリシアちゃんの傍に寄る。




アリシアちゃんの左腕に 原作には無かった機械が巻きつけられていた。

「これが あなたの言っていた防犯用のデバイスよ。
 この子の聞き手が左だったの。
 簡単に取れないようにしてあったから 今までずっとこのままにしてあった」
「で、なんとかなりそうですか?」
「こう見えて魔導師である以前に科学者よ。
 自分で作ったものくらいなんとかしてみせるわ」





作業するプレシアさんには
原作には無い活気があった。

封印解除に成功し、アリシアちゃんが息をしだした時
抱きつかれてどうしようか考えたのは黒歴史。






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息を吹き返したとはいえ まだ意識を取り戻していないアリシアちゃんを
プレシアさんの自室(アリシアちゃんの部屋は現在フェイトが使用)に寝かせ
俺とプレシアさんは最初の部屋に戻ってきた。



「・・・これから どうなされるおつもりですか?」
「どうって?」
「彼女が息を吹き返した今 ジュエルシードは不用になったでしょう。
 それと フェイトちゃんのことです。」


ここにきて浮上した問題がこれだ。
プレシアさんがジュエルシードを必要としていたのは
アルハザートへ行きアリシアちゃんを生き返らせ 元の幸せな生活を取り戻すこと。
しかしその大半は ついさっき達成された。

そして アリシアちゃんが生き返った今
フェイトの存在意義も不鮮明なものになってしまう。



「そうね ジュエルシードは要らなくなったわね。
 フェイトに集めさせる意味もない。 やめさせるつもりよ。
 でも貴方が心配することではないんじゃなくて?」
「俺が心配してるのは主に後者です。
 悪く言ってしまうことを先に謝りますが
 フェイトは言ってしまえばアリシアちゃんの代わり、
 アリシアちゃんが居るならフェイトは居なくてもいい。
 よもや そうお考えではないかと・・・」



ある意味 ここで消し炭にってもおかしくない発言その2。
俺もその可能性を考え 内心怯えながら口にした。






しかし プレシアさんは笑っていた。

「貴方、1つ大きな勘違いをしてるわね」
「は?」


「生まれはどうであれ フェイトも私の娘には変わりないわ。
 それは今も昔も これからも同じ。
 アリシアのことは 今夜ゆっくり話すわよ。
 フェイトが受け入れてくれるといいんだけれど・・・」



ああ、そうか。
この人 原作より『昔はやさしかった』頃の性格なんだ。
アリシアちゃんの生還で 心の枷が外れたからかもしれない。
もしくは こっちの世界のプレシアさんが昔からこのまんまだったのかもしれない。




「1つ お願いしてもいいかしら?」
「なんでしょう?」
「貴方のおかげでアリシアは生き返った。
 でもアリシアを生き返らせるために 私は既にいくつかの罪を犯しているわ」


違法とされる『プロジェクトF.A.T.E.』を筆頭に
民間時空航行船の襲撃 フェイトちゃんを使った管理外世界での違法介入
ロストロギア違法所持(これは今のところフェイトちゃんに課せられる)
そしてソレの違法使用未遂 それにより次元震・次元断層ができた恐れがある。

これらのうち 後ろ2つは現行犯逮捕が基本
かろうじて管理局が介入していない今ならセーフかもしれない。
問題は前2つである。


「自首するんですか」
「家族みんなで幸せに暮らすために 私の責任を全うしないと。
 ただこの罪状、特に違法研究が重大で
 司法取引なんかも使っても 数ヶ月から2,3年は罪を償わなきゃならない。
 その間 娘達をお願いしたいの。
 貴方なら信頼できるわ」



大魔導師がザコ程度の俺に頭を下げてくるなんて
全く想定してなかったぞ。



「ちょ、ちょっと待ってください。
 フェイトやアリシアちゃん それにアルフの意見も聞いてから・・・」
「そ、そうね 早とちりしすぎちゃったわね」



この話はアリシアちゃんが目を覚まして
フェイトも含めて話し合ってから ということになった。








家族水入らずのお話のため
今日のところは俺は海鳴に戻ることになった。


そして原作ではこの日 次のジュエルシードが発動し
取り合う二人の間にKYが割ってはいるイベントが起きるのだが
今日はジュエルシードもKYも現れなかった。





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