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小説置き場  通常は3の倍数日に更新します   取り扱い:リリカルなのは二次SS
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リイン 頭を下げにいく
         というお話





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「真に 申し訳ない」
「はぁ・・・」



某日 ハラオウン家のとある1日のはじまりである。





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  【SIDE YUSUKE】
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事の発端は無限書庫
闇の書・夜天の書関連の資料をあらかた発掘し終えたユーノは
あまりの無残な書庫の現状を見て 全館整理の準備を始めだしていた。
そこにある程度自立行動もできるリインフォース(以下リイン)が
闇の書開放のため整理の手伝いに来ていたことから始まる。
それを助言した俺も この展開は読めなかった。


リインが使った検索魔法に
管理局の事件帳簿がHITしたのである。
最前は11年前の闇の書事件
グレアム提督の人生を狂わせた発端のアレだった。


当時の担当局員が纏めた正規のものであり
事の成り行きが分単位で書かれていたその帳簿。
最後の項目、殉職者の列に一人分の名前だけが書かれていた。







次元航行**部隊 二番艦艦長

クライド・ハラオウン








魔導書管制人格として高性能だったリインは
無意識のうちにその名前を検索にかけてしまったのだろう。
歴代局員名簿なんてものは 世界の資料が集まる無限書庫でも
本局の施設だけに とりわけ見つけやすい場所にある。

たどり着いてしまったのだ。
リンディ・ハラオウン クロノ・ハラオウン
自身の運命を断ち切る手助けを
今まさにしてくれている管理局員の名前に。



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そういう経緯で リインはいくらやってもやりきれない謝罪を
当該の二人にするために 朝からこの家を訪れたわけだ。
行く前に俺にも一言あったので同行してきたわけだ。
俺にも責任あるからな 一応・・・




「・・・リインフォースさん 顔を上げてくださらないかしら。
 あなたは少し 勘違いをなされてるわ」
「えっ?」


リンディさんの返答は 俺も リインも
いくつか想定していたもののどれとも当てはまらないものだった。




「確かに11年前 闇の書事件で夫を、
 クロノの父を亡くしました。
 でもそれは あなたの意思ではないでしょう」
「その事件簿にも明記されているはずだ。
 闇の書は起動する前に確保 輸送中に起こった事で
 貴方はおろか 騎士たちも現世に現れていない」


リインが(おそらく無許可で)持ち出してきた事件簿には
確かにそう記されており 書は封印解除はおろか まともに起動もしていない。
厳重すぎる警備に闇の書が反応した結果とある。
おそらく 防衛プログラム単体の仕業だろう。


「だから 11年前に関しては貴方は何もしていないわ。
 夫は特別任務中の殉職 悲しくないといえば嘘になるけれど
 仇を返すことは考えてもいないし 法を守るものとしてそれはしてはいけないことよ」
「艦長たるもの 艦と運命を共にするもの
 巡航部隊の一部ではそう考えられています。
 もっとも この世界では船乗りの常識らしいですが
 父はそれを果たしたまでのことです」






仕事に私情は挟まない。
それがこの親子の信念でもある。
だからこそ 俺も協力を持ちかけた。
【遺族として憎むべき相手】が目の前にいたとしても それは変わらない。


だがしかし この親子はそれでいいとしても
闇の書事件の遺族は その長年の活動と規模もあって
純系の家族だけでも数万にのぼる。
その中に あだ討ちを考える者は居ないなんてことは考えにくい。




それゆえ 今回の事件の締めは
遺族相手に非常に効果的なものを選択した。



【闇の書】を【闇の書】として破壊する。


災厄の根源である魔導書本体と
中に残る防衛プログラムを含む癌を
遺族関係者立会いのもと 物理的に破壊してしまう。
ある意味パフォーマンスに近い作業だ。
未だに現夜天の書を【闇の書】としている理由でもある。



これを提案してきたのは 八神家だった。
全てが終わったあと 自分自身を無に返そうとしていた彼女が
主へ向く憎悪を少しでも自分に向けたまま逝こうとしていたところ
その主 はやてにバレて頓挫した作戦。
それを はやての提案により改良した。



完全破壊しなければならないため
事前の準備は念を押して進められている。
外部からの改変で転移する闇の書だが
リインから介入することでそれも看破できた。
既に今日の時点で 蒐集行使の能力をサルベージしている。


破壊作業の準備は 最終段階が見えていた。





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