小説置き場
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3章どっかで分けれたんじゃないかなぁと最近思う
今更後の祭なので 闇の書事件終了まで当章でいきます
今更後の祭なので 闇の書事件終了まで当章でいきます
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【あらすじ】
魔導書400頁目前
その代償は計り知れない
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12月10日夜
八神家
「それじゃ 説明してもらおか」
その言葉を発する顔はニコニコしていたけれど
内心はお察しください その言葉がよく似合う。
あれからシャマルの治療で危険は回避できたものの
依然意識不明かつ身体ボロボロなシグナムを抱え とりあえず帰宅した我輩たち、
この状態を見れば 何かがあったことは誰でもわかる。
運悪く 姉君は図書館から帰ってきていた。
迎えがなかなか来ないので ひとりで帰ってきたらしい。
そして大事な家族がこの状態 怒るのも当然だわね・・・
管制人格の起動には 400頁蒐集と主の承認が必要
うち前者はクリア確定。 頃合よね。
シグナムが居ない状況だけれど 姉君にカミングアウトすることにした。
当然 最初は反論してくるでしょう。 騎士たちは約束を違えてるわけだし。
それでも姉君を助けたいのは 騎士も我輩も同じ。
管理局側の協力もある。
その説明も幸い猫姉妹が表仕事を終えて来てくれたので容易にできた。
グレアムおじさんの話もしなきゃならなくなったのは想定外だったけれど・・・
これで我輩は 切れるだけのカードを 全て切った。
シグナムが蒐集済なので ほかの3人の断罪蒐集で 400頁も達成。
「一応、分かった。 起こったことは何を言っても仕方ない。
必要なだけは集まったってことは これ以上ご迷惑はかからんのやな」
「ええ 管制人格の起動に必要な分は 集まっています」
「ほんなら改めて約束や。
二度と人様にご迷惑をかけんこと、それと勝手に行動をおこさんこと。
今日までに迷惑かけてしもうた分は わたしも含めて しっかり謝るんやで」
「はやて ごめんなさい・・・」
姉君にも話したところで 次の問題である。
管制人格が起動できる ところまでは騎士も知っていたが
実際に完成前に起動させたことは 実はほとんど無いらしい。
管理局に残っているデータでは 完成前の起動実績はゼロ。
たいていは主が私利私欲のため完成を急がせて
全頁完成 暴走 周辺世界を巻き込んだ破壊と繋がることが多く
途中起動の実績が記録されてなかった。
ゆえに起動に成功したとして 何が起こるかわからない。
最悪 そのまま不完全状態での暴走もありうる。
この策の不安要素のひとつ。
「万が一に備えて グレアムおじさんに
影響の少ない無人世界をいくつかピックアップしてもらってはいるけど」
「うーん 大丈夫やと思うで」
「その根拠は?」
「わたし たぶんその管制人格さんに会ったことあるんよ」
「「「えっ!?」」」
姉君曰く 最近夢の中に何度か銀髪長身の女性が出てくるらしいのよね。
そういえばそんな話 原作にもあったっけ。
「せやから 大丈夫や。
悪いことするような子やない」
「悪いのは書を改悪した何代目かの主なんだけどね・・・」
「と、とにかく 詳しい話はまた明日にしましょう。
夜も遅くなってきましたし シグナムも明日には気づくでしょうから」
「そうしよか。 あ、そや シグナムはみんなのリーダーやから
ひと段落したら個別指導せんとな」
揉むんですね 分かります。
将、生きろ・・・
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【SIDE NAZUNA】
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何がどうなってるのか 訳のわからないまま
試験航行中スクランブルを受けてかけつけたアースラに収容された私たち。
フェイトは シグナムとのギリギリの戦いと
私たち同様リンカーコアを蒐集されたショックで
気を失っていることが検査で判明
他に外傷も少なく 少し安静にしていれば目を覚ますだろうとのことで
一応、特に現場に居たディーノとアースラに同乗していたアルフは安心した。
「それにしても分からないな」 とクロノ。
「騎士もフェイトも あの場にいた全員気絶していたんだよね」
「それなのに蒐集されていたとなると 闇の書が自発的に蒐集可能なのか
蒐集後に騎士を気絶させた別の誰かが居たのか
それともあの場にまだ僕らが感知していない彼らの仲間が居たのか」
「後者は考えにくいですね 仲間なら重症の騎士を それもリーダーを置いていくでしょうか?」
「この前の仮面の男の仲間 という線もあるわね」
実はこの線は裏で否定されている。
リーゼ姉妹とグレアム提督サイドは ほかに協力者を持っていない。
仮に協力者が居た場合 そこから情報が漏れる恐れがあるのですから。
「それに仮本部のシステム介入 タイミングが良すぎる」
「向こうで使ってる機材も管理局で使っているものと同じシステムなのに
防壁も警報も素通りでクラッキング そんな凄腕の技術者が背後に居るかもしれない」
「ボクでも無理だよ そんなのが相手にいるのは燃えるけど」
「とにかく システムのセキュリティ強化をしつつ 本部はアースラに戻します。
以降は騎士と背後の勢力を警戒しながら 追跡調査をメインで動きます。
それと あなたたちはおうちに戻らないとね」
「はい」
「あ、でも・・・」
「フェイトさんのことは わたしたちが見てるから大丈夫よ」
この人は なんでも見透かしてますね いつもながら。
「あなたたち」の中にユーノが含まれてることも含めて・・・
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【SIDE MIZUHO】
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日付が変わり 事態が急変した。
朝早く シグナムの様子を見に行った姉君が
急に苦しみだして倒れたのである。
タイミング悪く 気づいたばかりのシグナムの目の前で である。
あの時の慌てふためく将の姿は忘れることができないと思う。
姉君はそのまま病院送りとなった。
結果は言わずともかな このへんは原作どおりでちょっと安心した。
しかし これでいよいよもって安全な世界での起動はできなくなったわけである。
「入院!?」
「ええ。 でも検査とか念のためとかですから 心配ないですよ」
「そっか でも検査で分かるもんなん?」
「無理だと思うんだ」
「せやろねぇ」
足の麻痺の原因が魔導書であることも カミングアウト済みなのである。
ゆえに 地球の医学ではどうにもならないことは 姉君も知っていた。
「まぁ仕方ないわ 病院の屋上借りてやろか」
「管制人格ですか?」
「昨日から思ってたんやけど その呼び方もどうかと思うん。
あの子のちゃんとした名前とかないの?」
「無い と思います。 少なくとも私たちの記憶にはありません」
「それは可愛そうやな・・・ よし、わたしがいい名前考えるで」
やる気まんまんですね いいことだけど。
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「というわけで しばらく病院往復になりました」
「へぇー 大変ね あんたんち」
隠す必要も無いので 昼休みにさっさとカミングアウトすることにしました。
フェイトはまだ本調子じゃないのか 今日はお休みなので
今日は6人でお昼ご飯です。
『原因は夜天ですか』
『ご明察』
なずなのカンは今日も絶好調ね。
「入院って はやてちゃんそんなに悪いの?」
「いやぁ悪いってわけじゃないの 検査メイン」
「そっかぁ」
「あれ、すずかってみずほのお姉さん知ってるの?」
「あ・・・」
そういえば秘密だったっけ? 我輩はもうバレてもいいかなぁと思うけど。
「ねえ お見舞いとか 駄目なのかな」
すずかが切り出す。 やっぱり気になるわよね。
「駄目ってわけじゃないけど さすがに姉君の都合も聞かないとなぁ。
行って検査中ってことも・・・」
「そっか そうだよね」
「まぁそのへんは我輩のほうで時間聞いてみるよ」
「あ、どうせならみんなで行こっか」
「うん わたしもそう思ってたんだ」
「そうだね あまり周りのご迷惑にならないようにしなきゃならないけど」
そんなに部屋に入れるのかなぁ って一瞬思ったけど
よく考えたら原作でも騎士+サプライズ少女で十分入れたっけ。
二人入る部屋に一人よね あの広さ・・・
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そんなわけで お見舞いイベントは数日のうちに実現。
我輩も一緒だから詳細な時間取りができて 騎士はちあわせは簡単に回避。
姉君も喜んでくれて 一石二鳥ね。
そしてその日のうちに
管制人格起動を行うことに。
お見舞いに来ていた少女ズは そのまま塾へ直行。
フェイトは病み上がりということで帰宅。
現在の部屋主である姉君と 病室に残った我輩・なずな
時間を置いて合流する騎士たち。
表の仕事のため猫姉妹は居ないけど 関係者は全員集まった。
全員で 屋上に移動する。
何が起こるかわからないから室内ではできないもの。
許可? 出るわけ無いから無断です。 認識阻害かけるからバレないでしょうし。
「はやてちゃん 認識阻害と結界 オッケーです」
「うん ほんなら早速はじめよか」
「はじめよかはいいけど やり方誰か分かるの?」
「この子が教えてくれたよ」
あぁ、書直伝。 なら大丈夫ね。
「所有者権限施行 魔導書の管制システムにアクセス
魔導書の現所持者である私に仮管理者権限を発行、
管制システムの人格を呼び出して 表に送還や
武器とかそういうものはいらん 服だけは着てて欲しいな」
《アセプト 命令遂行が可能か調査中
所有者権限を確認 400頁の蒐集を確認
第一ロック解除します システムオープン》
[[仮管理者権限の申請中 終了まで数分]]
〔[システムエラー 管制人格の実体送還には全頁蒐集と正規管理者権限が必要です
魔導書の中 擬似空間に生成し 送還できる体制を整えます 完了まで200秒]〕
「やっぱり無理か すこーしまけてくれてもいいんちゃう?」
「そりゃ八百屋のおっちゃんに頼んでるわけじゃないんだから」
「まぁ、本の中までとはいえ呼び出すことはできそうですし・・・」
『送還に応じ参上いたしました。
グーデンモゥゲン 我が主 そして皆さん。
それとも、おはようございますの方がいいですか?』
その場に伝わる念話 ベルカ式には思念通話。
「久しいな 管制人格」
『何年ぶりでしょうか こうしてお話できるのは』
「何年だろうか 最近は書の完成を急ぎ 途中で起動することも少なかったからな」
話ができるようになったところで 本題。
姉君の足 管制人格のほうでなんとかできないか聞いてみる。
最良は侵食停止 できれば少しでも進行が収まってくれれば・・・
『残念ながら』
答えを聞いて無意識にため息が出る。
我輩だけじゃない 全員の口から。
『我が主への侵食は 過去の主の改変による書本来に付加された機能。
いくら官制権がある私でも 根本的なところまでは手の施しようが無い。
それに 防衛プログラムもある。
これをどうにかしない限り 書本来のプログラムに手出しすることもできない』
セキュリティの設定が強力すぎて自分でもOSの書き換えができないってことね。
管制人格の名が泣くわよ?
「防衛プログラム 厄介ですね。
それが無ければディーノあたりがなんとかできそうな気もしますが」
「コンピュータにめっぽう強いからね あの子」
「しかし安易に手出しはできない。 でしょう?」
これはユーノが掘り出してくれた情報。
外部から無理やりいじろうとすると 主もろとも飲み込んで転生する。
この世界の夜天の書にも しっかりプログラムされていました。
過去に行けるなら改悪した主とやらにO☆SHI☆O☆KIしてやりたい・・・
「打つ手なしか。 完成させるしかないのか?」
『言える立場にはないと思うが 私は反対だ。
主はそれを望んではいない』
「それじゃどうするんだよ このままじゃはやてが・・・」
『もう1つ手がある。
管理局の協力が望めるのなら 書だけを無人世界に残し
強力な攻撃で攻撃すれば 書はその場から転生する。 主にも後遺は残らん』
「それはわたしの前から消えてまうってことか?」
「おそらくは 我々も・・・」
「それは絶対あかん 許可しない」
『我侭はいけません。 こうしなければ主の命が危ないのですよ。
万が一防御プログラムの暴走が起これば この次元も危機に晒されますし』
「今すぐにでも管理局さんに謝ってなんとかしてもらえんのか?」
「すぐは無理だと思います。 時間もありませんし」
「管理局、大きい組織だけに行動はそんなに早くないからなぁ・・・」
『申し訳ありません主 私ではなんのお役にも立てそうにありません』
「諦めたら終わりや 考えるくらいの余裕はあるやろ なにか、なにかないか・・・」
考えるだけの時間が そのときあったらどれだけ良かったか
数分後 我輩たちはそう思うことになる。
考える必要は無い!
貴様らは ここで果てるのだからな!!
その場のだれも知らない声が どこからともなく聞こる。
次の瞬間、赤と黒のまだらな光が結界内を走った。
「な、なんだ!?」
「まぶしっ!!」
「これ、純魔力でできた光」
「広域攻撃や砲撃じゃないですね わたしたちにはダメージが無い」
「わたしたちって・・・ 待った、人間には無くても 書は!?」
気づいたときには変化が始まっていた。
苦しむ姉君 妖々しく光る魔導書 金縛りにあったかのように動けない騎士
この光が魔導書になんらかの効果を催しているのは明らかだった。
その後 我輩の目に映ったのは 見覚えのあるものだった。
屋上で作業していたから 余計にかもしれない。
結界内の光は収まり、かわりに姉君と魔導書を取り巻いている。
その姉君の姿は急激に成長し 姿形を別の人物へ変化させていく。
それは原作で見た 暴走した魔導書の姿 まだ名を貰う前の闇の書の意思
仮面の男の策略で起動させられた あの姿そのものだった。
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